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幻島浮上す

ホウエン地方を舞台にした神話事象系シナリオ。シティシナリオですがほぼ一本道。迷うことも少ないかと。

PL情報:探索者は何かしらの理由で「発見!?探検!?マボロシ島ツアー!!」に参加することとなります。他地方からの旅行者でも、ホウエン在住のトレーナーでもOK。ロスト有。場合によっては戦闘あり。

探索方法は1日を朝昼夜に3分割し、1分割中で一か所の探索となります。また、夜は寝ないという選択も可能ですが、寝なければ次の日の行動に支障が出ます。

推奨技能:交渉技能、忍んだり隠れたり

推奨技:移動系(なみのり・ダイビング・そらをとぶ)

 

以下KP情報

 マボロシ島の正体が大いなるクトゥルフの眠る暗黒の都市ルルイエの一角であるというシナリオです。ルルイエの浮上を止めているのは海神カイオーガ。このシナリオはついに復活せんとするルルイエを鎮めるために探索者たちの精神力をカイオーガに貸すことでホウエンひいては世界の平和を守るというものです。一歩間違えばクトゥルフとの戦闘が入り、ホウエンが滅びたりします。

シナリオの流れ

  • 1日目:昼

 探索者一行は3泊2日の「発見!?探検!?マボロシ島ツアー!!」に参加するためキナギシティに降り立つ。ガイドがせっかくなので、と自己紹介を促すだろう。そして施設の案内。ガイドはこのキナギシティ内には宿泊施設、図書館、民家。ポケモンセンターがあると教えてくれるだろう。

 一通り終わればまずは現地の人に話を聞きに行く。木でできた橋が海上に浮く町を進むと目的の民家に入ることができる。

 ガイドが戸を開ければ中にいるおじいさんの切羽詰まった声が聞こえるだろう。

「なっなんと!今日はマボロシ島がみえるのじゃ!」

 おじいさんの話を聞けば、島の浮上は実に5年ぶりなのだという。

 探索開始。行こうと思えば船をチャーターすることができると探索者に伝える。窓からその方向を伺えば技能を使うこともなく、波間に浮かぶ小高い丘――マボロシ島が見えるだろう。 

 船を出す場合→場所①マボロシ島へ

 文献を探すなら→場所②図書館へ

 心理学、その他:おじいさんは久々に見えたマボロシ島に驚き、興奮しつつもどこか不安そうである

 

  • 1日目:夜

 イベント:悪夢

 何かよく分からないものが渦巻いている。底知れぬ悪意のようなものを感じ取った探索者はSAN値チェック

 島を見た探索者(0/1)

 島に上陸した探索者(1/1d2)

 ※島を見ず、上陸もしなかった場合この悪夢は見ない。また、探索者自身に「島を見たから」「上陸したから」と伝える必要はないだろう。

 

  • 2日目:朝

 本来マボロシ島自体は見れない予定だったのでこの日は図書館やマボロシ島について調べ物をするよう日程が組まれていた。しかし本日も島は見える。おじいさんは呟くだろう。「ありえない、こんなことは記録にも残っていない…」

 調べ物はもちろん、探索者が望めば島にも上陸できるだろう。

 船を出す場合→場所①マボロシ島へ

 文献を探すなら(スマホ等での探索もここへ)→場所②図書館へ

 聞き込みをする→以下交渉技能

 何かしらの交渉技能を振った場合、おじいさんや宿の従業員、他キナギシティに昔から住む人間は次のような情報を探索者に与えてくれるだろう。

「二日連続でマボロシ島が見えるなんてありえない」

「古くから残る記録にも載っていない」

「マボロシ島は凶兆。海が荒れる前触れだ」

 その他気味が悪いというようなことを教えてくれるだろう。

 

  • 2日目:昼

 海が荒れてきた。島に行っている探索者達はガイドに導かれキナギシティへ戻ってくるだろう。※以降島には近づけなくなる。

 文献を探すなら(スマホ等での探索もここへ)→場所②図書館へ

 聞き込みをする→以下交渉技能

 何かしらの交渉技能を振った場合、おじいさんや宿の従業員、他キナギシティに昔から住む人間は次のような情報を探索者に与えてくれるだろう。

「二日連続でマボロシ島が見えるなんてありえない」

「古くから残る記録にも載っていない」

 その他気味が悪いというようなことを教えてくれるだろう。

 この時点で天候や海に目星もしくは聞き耳をしても情報は得られない。強いて言うなら波の立ち方の割には風がそれほど強くない…?と感じるだろう。

 

  • 2日目:夜

 イベント:悪夢

 昨日見たものよりもリアルな夢。足首をつかまれるぬるりとした感触がやけに鮮明で思わず飛び起きる。

 島を見た探索者(1/1d2)

 島に上陸した探索者(1d2/1d4)

 アイデア「何かの気配を感じる。とてつもなく邪悪な何かの息遣いを感じる…」

 

  • 3日目:朝

 どうにも海の様子がおかしい。荒れ狂う海面は深海の色をしていて、強い潮の香りがする。

 目星もしくは聞き耳:海面は荒れているが風は全くなく、凪いでいるといってもいい程であることがわかる。また雲行きも怪しくはなく、嵐などの前兆でないことがわかる。→クリティカル情報:海底に目を凝らすと鈍く光る一対の瞳と目が合った気がした(SAN1/0)

 宿の人やおじいさん、地元民からは「海神が怒っている」という情報が手に入る。(マボロシ島が浮上すると必ず海が荒れる。しかし今までこんなに荒れたことはない。お前たちが何かしたのではないか)

 ホウエン出身の探索者もしくは知識:海神とはカイオーガという伝説のポケモンを指す言葉だということがわかるだろう。

 この状況を何とかしろとばかりにルネシティに行って海神を宥めてこいと言われる。

 ルネシティまでは

  操縦(船舶)で補正値-30での航行

  なみのりで補正値-20

  そらをとぶ(補正値無)

 で行くことができる。移動で朝行動終わり。

 

  • 3日目:昼

 ルネシティでの聞き込みとなる。

  情報:目覚めの祠に海神が眠っている。そこにいる神官に頼めば、資格あるものなら通してもらえるかもしれない。

 目覚めの祠前

  神官がいるだろう。

  交渉技能成功+POW×5(ふさわしい精神かどうか見られる)成功→アーティファクト【藍色の玉】を授けられる。

  上記に失敗した場合→片方成功なら忍び歩きで中に入れる(藍色の玉入手)。どちらとも失敗なら忍び歩き+隠れるで入手。

 入手した場合は翌日の朝行動でイベント:海神との邂逅が発生する(発生しない場合、翌日朝・昼にもう一度祠に来たならば神官は休憩に入っていて人はいないだろう。入り口で一瞬静電気のようなものを感じるが中に入り藍色の玉が入手できるはずである。そのままイベント:海神との邂逅へ。※それ以降はできない)

 

  • 3日目:夜

 イベント:悪夢

 藍色の玉入手後→より鮮明な触手が見える。しかし青く美しい光が探索者たちを守るだろう。幻想的な光景に恐怖は起こらなかった。

 入手していない場合→より鮮明な触手が見える。しかしその手はこちらまでは届かないようだ…何かに阻まれているような?SAN値チェック(1/1D2)

 

  • 4日目:朝

 どのような手段でも藍色の玉を手に入れていた場合→宿泊施設に神官が訪ねてくる。「どうやら海神はあなたたちを選び、そして呼んでいるようです。祠へどうぞ」→イベント:海神との邂逅へ

 イベント:海神との邂逅

 祠の中には潮の香りが満ちる。地を抉るように作られた疑似的な海には超常の存在が揺蕩っている。蒼い巨躯に広がる血のような文様は古に繰り広げられたという神話の対決を想像させるだろう。身体を震わせるほどの本能的な恐怖を感じた探索者たちはSAN値チェック(1D3/1D6)

 改めて見てみると彼の海神は落ち着きなさげに体をうねらせ周囲に海水をまき散らしていた。

 →ここで藍色の玉を持つ探索者に異様な精神の疲れが生じていることを伝える。

 藍色の玉を離した場合→海神は暴れだす。苦しみに耐えるように、何かに抗うように。

 他の探索者に渡した場合→元々の探索者のPOWと比較して変化する。高ければより落ち着くだろうし、低ければ少々暴れるだろう。

 アイデア→自分たちが藍色の玉に触れることで海神を宥められるのでは?

 全員で藍色の玉に触れた場合→自動成功

 全員ではない場合→手をかざしている探索者全員のPOWとクトゥルフのPOW(42)で対抗ロール

 (式:成功率(%)=(能動側の能力値-受動側の能力値(42))×5+50)

 成功した場合:藍色の玉が突然光ったかと思うと目前の海神は大きく飛び跳ね、水柱を立てて海中へ潜っていった。限りなく透明な海中に見える彼の海神の姿はすこしくたびれたように見え、しかしそれでも神としての威厳は失っていなかった。探索者たちは緊張の糸が切れたのか、昏倒するだろう→(エンドAへ飛ぶ)

 失敗した場合:ただちにマボロシ島(ルルイエ)が復活するわけではない。4日目昼探索~5日目朝探索までかけてすべて失敗した場合は復活する。それまでに阻止できれば大丈夫である。

  • 4日目:夜

 イベント:悪夢

 禍々しい高笑いが聞こえる。海神と出会ったばかりの探索者たちはあの時の畏怖を思い出すだろう。哄笑の主は神である……否、邪神であると。SAN値チェック(1D3or1D5)

 

  • 5日目:朝

 双眼鏡で海上を見ていた船乗り、もしくはガイドが「マボロシ島が見える、行こう」と言ってくる。(目星、もしくは双眼鏡を使うことで何か巨大なものの影が見える)海は凪いでいる。風もない。

 ※だたし探索者が祠に行きたいといえば昼までは待ってくれるだろう

 船に乗るなら→場所③ルルイエへ


場所①マボロシ島

 山のような形をしている。小高い丘とそこに生えている草むら。望めばソーナノとエンカウントできる。生えている草は内陸に生えているものと同じである。(生物学もしくは知識で、この草が潮や海風に弱いことを思い出すだろう)幸運に成功でチイラの実(1D6個)が手に入る。

 目星→青い小さなポケモンの影が見える。特殊なポケモンか?

 聞き耳→鳴き声が聞こえる。また、海に囲まれた島だというのに潮の香りがしないことがわかるだろう。

 技能クリティカル情報:日差しは強いがなぜか温度を感じない。寒くも暑くもなく、風もない。ふと海辺によって手を浸してみる。全く濡れないことがわかるだろう。この島の周囲に異常な力が働いていることを悟った探索者はSAN値チェック(0/1)

 他には何もない。

 

場所②図書館

 基本的にスマホは図書館の下位互換である。

 図書館や探索技能の成功失敗にかかわらず→神話図鑑が見つかる。目に留まるのはこの地方の創生の物語だ。海神と陸神の争い、そしてそれを諫めた大空よりの神の記述がある。

 図書館/スマホの共通情報→マボロシ島の浮上記録が見つかる。(研究書もしくはブログ)全く不規則に、数年から数十年おきに現れている。一番短いスパンで5か月だった。

 図書館のみの情報→当時の海の様子を書いた記録が見つかる。風速の乱れは全くおかしくないが、マボロシ島が現れた後には海が荒れ、24時間以内に再び姿を消すことが書かれている。また、1925年に30時間ほど現れてからというもの、浮上する頻度が上がっている。上記の5か月スパンで現れたのも1925年以降だと分かる。また、おじいさんの発言「5年ぶりの浮上」というのは誇張ではなく、5年前にピタッと浮上が途絶えたきり、その動向が伺えなくなっていたことが記されている。

 

場所③ルルイエ

 小高い丘だったものが山となり立ちはだかる。暗色の山肌…否、何らかの建造物は今までに見たこともなく禍々しい光を放っており、てらてらと粘液が滴っている。そしてその奥、不気味に光る一対の瞳が探索者たちを射抜く。

 先ほどまで晴れていた空は今、暗雲に覆われている。邪神の到来を歓迎するように雷を打ち鳴らしていた。

 (探索者)の足を何かが掴む。色を失った皮膚に覆われた軟体動物の触手は夢で見たものと同じ。とっさに想起した赤いポケモンの影を塗り替えるようにその全貌が現れる。鱗に覆われたゴムのような体、前足と後ろ脚に鈍く光る大きなかぎ爪。背中に見える一対の細長い翼がゆらり、とはためいた。この世のものではない異形の邪神と対峙した探索者たちにはSAM値チェック(1D10/1D100)。

 以降クトゥルフとの戦闘に入る。(クトゥルフのステータスについてはルルブ参照)

 勝利→エンドBへ

 逃走→エンドCへ

 敗北→エンドDへ


エンドA(トゥルー)

 起きた探索者たちの元に神官が現れる。異変は去ったこと、そして海神は再び海不覚へ帰っていったことを知らせてくれるだろう。自分の持つ布の上に藍色の玉を置くよう促すが、置かなくてもよい。その場合は少々複雑な顔をして「其れもまた海神の導きでしょう」と言う。

「海神は貴方方に助けを受けました。ありがとう…ありがとう。」

 ガイドらと共にキナギシティへ戻れば、どうやって鎮めたんだといった顔で見られるだろう。ただやはり早く出て行ってほしいようで、ツアーは早々に解散になる。探索者たちはそれぞれの地方へ、街へ……日常へ戻るだろう。

 成功報酬:SAN回復(1D10)

 

エンドB(ノーマル)

 邪神にとどめを刺した瞬間、その体は音もなくはじけ飛び探索者の周囲にまとわりつく雲となった。緑色の、密度の濃い水分はやがて再び集まり始めるだろう。しかしその後ろから大きな波が、探索者ごとその粘着質な雲を洗い流した。海流に揉まれる中で探索者たちはぼんやりと、鉱石のような一対の光を見る。まるで原始の地球に降り注ぐ陽光のような輝きをひらめかせながら、海神は探索者たちから意識を奪っていった…

 気を失った探索者たちはキナギシティの宿屋で目覚めるだろう。どうやら砂浜に打ちあがっていたところを助けてもらったそうだ。手に握っていたはずの藍色の玉はない。けれど体は無事だった…探索者たちはそのうち、日常に戻るだろう。

 生存報酬:SAN回復(1D10)クトゥルフ神話技能に+5%

 

エンドC(ノーマル)

 邪神を背に走り出した直後、後ろの海で飛沫が立つ。マボロシ島が封じられたその時代の海水、海流を受けて姿の変わった彼の海神は荒れ狂いながらも、目覚めたばかりの邪神に対して勢いよく水を発射した。降り注ぐ雨はその威力を強める。一撃は耐えた邪神だったが、矢継ぎ早に繰り出される古の海神による攻撃に、為す術もなく弾け飛び、緑色の雲となった。徐々に集まる蛍光色の粘着質な液体を、黒く邪悪な建造物と共に、大きな波が飲み込んでいく。

 島と同時に飲み込まれた探索者たちは気を失うが、キナギシティの宿屋で目覚めるだろう。どうやら砂浜に打ちあがっていたところを助けてもらったそうだ。手に握っていたはずの藍色の玉はない。けれど体は無事だった…探索者たちはそのうち、日常に戻るだろう。

 生存報酬:SAN回復(1D6)クトゥルフ神話技能に+5%

 

エンドD(バッド)

 地に伏した探索者たちを顧みることなく邪神は翼を広げる。暗雲に伸びる不吉な色は大きく羽ばたいて――そして、彼の神はこの世に放たれた。しかしそんなことはもう探索者たちには関係のないことだろう。何故なら邪神復活の第一の犠牲者は、彼らなのだから。

 報酬:無し


入手できるアーティファクト

「藍色の玉」

 海の近くで握れば、彼の海神と精神を繋げることができるだろう。消費した分のMP分の成功率でカイオーガを呼び寄せることができる。MPの分散は他探索者との間で可能である(その際は全員が玉に触れていなければならない)。呼び寄せた後は背中に乗せるなり戦うなりしてくれるだろう。戦う際は「こんげんのはどう」(3D5/水/DB+1D4)(この時のみ必中)を一撃繰り出してから去る。


 

以上です

 

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