登録日:2020/05/30 Sat 21:07:01
更新日:2024/05/17 Fri 13:21:07NEW!
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『エルスワールド 最強ヒーロー外伝』は2018年に放送された『Arrowverse』のクロスオーバーエピソード。
2018年12月9日から11日にかけて『THE FLASH/フラッシュ』5thシーズン第9話、『ARROW/アロー』7thシーズン第9話、
『SUPERGIRL/スーパーガール』4thシーズン第9話で行われた。
『Arrowverse』の大型クロスオーバー第3弾で、1989年から2003年まで展開されたブランド『エルスワールド』が元ネタ。
IFの世界を描いた作品群のことで、『ゴッサム・バイ・ガスライト』を皮切りに『キングダム・カム』などの名作を生み出した。
2006年の『インフィニット・クライシス』でマルチバースが復活すると、作品の多くがマルチバースに組み込まれた。
本作は特定の作品を元ネタにせず、『エルスワールド』の名の通りIFの世界やこれまでと異なるヒーローの競演を描いている。
『もしグリーンアローとフラッシュが入れ替わったら』や『もしスーパーマンが唯一のヒーローだったら』という
IFの世界でしか見ることが出来ないシチュエーションを、時にコミカルな描写を交えながら、実写ドラマで実現している。
『レジェンド・オブ・トゥモロー』が参加していない代わりに、スーパーマンが恋人ロイス・レーンと共に登場する。
また1990年のドラマ『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』のフラッシュが演者を変えずに『Earth-90』の人物として姿を見せる。
さらにこれまで存在が示唆されるのみだったバットマン関連キャラからバットウーマンがゴッサムの守護者として登場している。
重要人物としてマルチバースの監視者モニターが登場し、2019年のクロスオーパー『クライシス』の前振りを担っている。
また本作で初登場したバットウーマンは2019年から単独のドラマが始まった。
【物語】
第1話
ある日グリーンアローとフラッシュが目を覚ますと、2人の立場が入れ替わっていることに気が付いた。
そのことに疑問を抱かない仲間たちから正気を疑われてしまい、2人はスーパーガールを頼ろうと『Earth-38』に旅立った。
2人が援軍としてスーパーガールとスーパーマンを連れ『Earth-1』に戻ると、そこでは強敵アマゾが暴れていた。
第2話
異変の元凶の居場所を知ったグリーンアロー、フラッシュ、スーパーガールは、調査を『ARGUS』に任せ、ゴッサムに向かった。
街の名士ケイト・ケインの協力を得ながら、3人は元凶ジョン・ディーガンが『アーカム・アサイラム』にいることを知る。
3人は仲間たちと合流して『アーカム』に侵入するが、ディーガンは患者を解放して大混乱を引き起こす。
第3話
ディーガンは再び現実を変化させ、彼は唯一の守護者スーパーマンになり、ヒーローと仲間たちも大きく変化してしまう。
再び『Earth-38』からスーパーマンを連れてきたグリーンアローとフラッシュは、彼の協力で力を取り戻すことに成功する。
しかしディーガンがさらに現実を変化させようとしたため、ヒーローたちは最後の決戦に臨む。
【登場人物】
- グリーンアロー/フラッシュ(バリー・アレン)、フラッシュ/グリーンアロー(オリバー・クイーン)
スターシティを守る緑衣の射手とセントラルシティを守る赤い閃光。2人だけに起きた謎の入れ替わり事件に挑む。
互いの戦い方や考え方の違いに戸惑いながらも、『Earth-38』での訓練やアマゾとの戦いを通じて理解を深めていった。
そしてゴッサムで異変の元凶『運命の本』を手に入れたが、再び現実が変化しトリガー・ツインズという犯罪者に変化してしまう。
それでもシスコの協力を得てスーパーマンを連れてくると、彼の協力でようやく本来の力を取り戻すことに成功した。
最終決戦では、フラッシュは時間を稼ぐために地球の自転を遅らせようと走り出し、
グリーンアローはフラッシュたちの死の運命を変えるためにモニターの説得に向かった。
- スーパーガール(カーラ・ダンバース/カーラ・ゾー=エル)
マルチバースの1つ『Earth-38』の鋼鉄の乙女。正体を巡って政府と対立し、息抜きの最中にフラッシュたちから協力を求められた。
快く了承して『Earth-1』に向かうとアマゾとの戦いで活躍し、ゴッサムではケイトと意気投合して良き友人となった。
『アーカム』の戦いではディーガンを発見し『運命の本』を確保したが、現実の変化で『STARラボ』で囚われの身になってしまう。
力を失い何もできずにいたが、『Earth-1』のアレックスの協力で脱走すると、スーパーマンの活躍で能力を取り戻した。
最終決戦ではフラッシュと共に時間を稼ぐため、超高速で地球を飛び回っていく。
- スーパーマン(クラーク・ケント/カル=エル)
マルチバースの1つ『Earth-38』の鋼鉄の男。恋人ロイスと共に故郷クリプトンの生き残りが住むアルゴシティを訪ねていた。
久しぶりに地球に戻り、悩みを抱えるスーパーガールと地球の故郷スモールビルで過ごしていると、フラッシュたちと出会った。
その縁で『Earth-1』でのアマゾとの戦いに協力した他、2度目の現実の変化で現れた偽のスーパーマンとの戦いにも協力する。
- バットウーマン(ケイト・ケイン)
ゴッサムを守る新たな闇の騎士。姿を消した従兄弟バットマン(ブルース・ウェイン)から街の守護者の座を受け継いだ。
グリーンアローたちがトラブルの元になると判断し、あえて手を貸して早々に帰ってもらおうとした。
しかし『アーカム』で暴動が起きたため、バットウーマンとして現れ鎮圧に協力し、ヒーローたちを見送った。
ちなみにこれまで『Arrowverse』ではハーレイ・クインやオラクルの存在が示唆されていた。
また『Earth-38』にもバットマンがいるらしく、その存在を知っていたスーパーガールと意気投合して互いの正体を見抜いていた。
≪ヒーローの仲間たち≫
- バイブ(シスコ・ラモン)、ケイトリン・スノウ/キラーフロスト、ジョン・ディグル
それぞれ振動を操る力を持つ機械工学の天才、冷気を操る凶暴な人格を宿す生物工学の専門家、銃器の扱いに長ける軍人。
フラッシュたちの変化に気付けなかったが、バイブは能力で黒幕モニターの存在に気付き、いち早く2人の言葉を信じた。
他の2人も異変を受け入れ『ARGUS』での調査に協力し、『アーカム・アサイラム』の戦いにも参加した。
しかし2度目の現実の変化でシスコは裏社会の住人となり、ケイトリンとディグルはスーパーマンの部下になった。
それでもシスコはフラッシュたちの説得で協力し、彼らを『Earth-38』に連れて行った。
- ロイス・レーン
世界を股にかける美人記者でスーパーマンの恋人。彼と共にアルゴシティに旅立っていたが、久しぶりに戻ってきた。
『Earth-1』に向かうスーパーマンを後押しした他、最終決戦では援軍を連れて自ら『Earth-1』に現れた。
- アイリス・ウェスト
フラッシュの妻。他の仲間と同様に夫の変化に気付けなかったが、彼の言葉を信じ『Earth-38』に送り出した。
その後『Earth-38』から戻りアマゾに勝利した夫に、自分を見失わずに帰ってきてほしいと言葉を懸けた。
- フェリシティ・スモーク
グリーンアローの妻。夫と関係が悪化しているが、任務は別として『ARGUS』での調査を担当する。
夫の変化を伝えられず、アイリスと異なり自分の力で見抜けなかったことに苛立ちを募らせていたが、
ケイトリンの説得と夫自らの言葉で絆を取り戻した。
- アレックス・ダンバース
『Earth-38』でのスーパーガールの義姉。『Earth-1』の彼女が2度目の現実の変化でスーパーマンの部下として現れた。
自分の立場に疑問を抱いており、スーパーガールの説得で自分を見つめ直し、彼女の脱走に協力した。
- エロンゲイテッドマン(ラルフ・ディブニー)、シャーローク・ウェルズ、カーティス・ホルト
ヒーローの仲間たち。フラッシュたちの変化に気付かなったが、バイブたちの言葉で異変を受け入れた。
その後エロンゲイテッドマンとシャーロークは『STARラボ』で、カーティスィは『ARGUS』でサポートを担当した。
- ジェームズ・オルセン
『Earth-38』でのスーパーガールの友人で、記者兼ヒーロー。『Earth-1』の彼が2度目の現実の変化でシスコの部下になっていた。
- マーシャン・マンハンター(ジョン・ジョーンズ/ジョン・ジョンズ)、ブレイニアック5(クエル・ドックス)
『Earth-38』のスーパーガールの友人。最終決戦でロイスに連れられ援軍として現れた。
≪ヴィラン≫
- ジョン・ディーガン/スーパーマン
『アーカム・アサイラム』の精神科医。劣等感を乗り越える方法について研究しており、危険な実験にも手を染めている。
学会から相手にされずにいたところをモニターに選ばれ、ゴッサムを救うために『運命の本』の力でフラッシュになろうとした。
しかし力をコントロール出来ずグリーンアローとフラッシュの入れ替わりを引き起こし、自分の研究室に引きこもっていた。
『アーカム』にヒーローたちが現れると暴動を起こし逃げようとしたが、『運命の本』をスーパーガールに奪われてしまった。
その後モニターから再び『運命の本』を与えられると今度は現実改変を成功させ、自身は世界の守護者スーパーマンに変化した。
自らの立場と力に酔いしれていたが、ヒーローたちの活躍で徐々に追い詰められ、更なる現実改変を行おうとする。
- アマゾ
『アイボラボ』で開発していたアンドロイド。メタヒューマンの能力をコピーする力を持つ。
フラッシュと強盗との戦いで起動し暴れ回ったが、『Earth-38』から帰還したフラッシュたちの活躍で破壊された。
最終決戦にも『運命の本』の力で現れ、ブレイニアック5と戦った。
- ケイン・ウルフマン/ジョセフ・ウィルソン
デスストロークの息子で暗殺者。スターシティで『ARGUS』と交戦し追い詰めたが、突如現れたヒーローたちに敗れた。
- リバース・フラッシュ(イオバード・ソーン)、マルコム・マーリン
フラッシュとグリーンアローそれぞれの宿敵。『アーカム』で恐怖ガスを吸ったフラッシュたちがお互いを宿敵と認識した。
激しい戦いを繰り広げたが、バットウーマンの介入で消滅した。この戦いでフラッシュたちはより互いの理解を深めた。
- ノーラ・フリーズ
ミスター・フリーズの妻。どうもこの世界では冷凍睡眠されていないらしい。
『アーカム』に収監されており、暴動で止まった夫の冷凍睡眠装置を修理しようとしていた。
そこで偶然ケイトリンと遭遇し、勘違いから戦闘に発展した。その後フラッシュたちの恐怖ガスの混乱に紛れ逃げ出した。
- サイコ・パイレート(ロジャー・ヘイデン)
魔力を込められた『メデューサ・マスク』の力で他人の感情を操る力を得たヴィラン。
『アーカム』の暴動に紛れ脱走しようとしたが、バットウーマンに阻止された。
ちなみに『アーカム』には他のヴィランも何名か名前(独房の名札として)だけ登場している。
その中の一つに「そんなヴィランいたっけ?」と見慣れない名前があるが、これは『Arrow』の製作者の一人、グレッグ・バーランティその人。いわゆる楽屋ネタ。
……さらに言うと、彼は映画『グリーン・ランタン』にも原案・脚本・製作として関わっている。それを考えると彼をここにぶち込んだのはひょっとしたら……?
≪その他≫
- モニター(マー・ノヴ)
マルチバースの監視者。来る『クライシス』を乗り越えることが出来る存在を『運命の本』の試練によって探している。
『アーカム』での戦いを終え『運命の本』を手に入れたヒーローたちの前に姿を現し、自らの目的を語った。
そして再び『運命の本』をディーガンに渡すと新たな試練を開始し、ヒーローたちの活躍を見守っていく。
- フラッシュ(バリー・アレン)
『Earth-90』の赤い閃光。バリーの父ヘンリーや『Earth-3』のフラッシュ(ジェイ・ギャリック)に似ている。
モニターの試練によって多数の仲間を失い世界まで消されてしまうが、ただ1人逃れて『Earth-1』に警告を送ろうとしていた。
『アーカム』での戦いを終えた『Earth-1』のフラッシュたちの前に現れ、モニターの詳細について教え協力することになった。
そして『Earth-1』のヒーローたちと共にモニターに挑んだが、モニターの手で消されてしまった。
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