#5 リコのプロポーズ?
【キャスト】
犬獣人リコ(少女)
犬獣人アレン(自警団員)
熊獣人ダン(鍛冶屋)
ダン
「よぉーし! 今日もよく働いたぁー! なあアレン、今から酒場に繰り出そうぜ!」
アレン
「今からって…。まだ夕方だし、酒場も準備中なんじゃないかな? 第一、僕まだお仕事中なんだけど…」
ダン
「かてぇこと言うなって! 仕事なんざ、たまに早く上がったくらいじゃぁ誰も文句は言わねえよ!」
(アレンを強引に連れて行こうとして肩を組む)
アレン
「ゔっ…! ダンさん…。またお風呂入るのサボったでしょ! またリエラさんとかに文句言われても知らな…」
リコ
「アレンおにいちゃーん!」
アレン
「ん? あれは…。リコちゃん?」
(リコが二人のところに駆けよって来る)
SE:駆け寄る
リコ
「アレンおにいちゃん! ダンおじちゃんも! こんにちは!」
アレン
「こんにちは、リコちゃん」
ダン
「今日も元気一杯だな! でも、こんな夕方にどうしたんだ?」
リコ
「ふっふーん! 今日、リコはアレンおにいちゃんにだいじなお話があるのです! えぇっと…。あ、あったぁ!」
(小さい花を取り出す)
SE:花を取り出したことがわかるような効果音、ガサガサ
リコ
「アレンおにいちゃん! リコとけっこんしてください! このお花はねぇ、愛のしょーちょーなの!」
アレン
「(あはは…。またかリコちゃん…。ついこの前も、同じやり取りしたような…)」
ダン
「ヒュー! もてるねぇアレン君!」
アレン
「ちょっ、からかわないでよダンさん…」
(しゃがんでリコと目線を合わせる)
アレン
「ありがとうね、リコちゃん。リコちゃんが大人になっても同じ気持ちだったら、その時改めてお返事するよ」
リコ
「えー! ながいよぉ~! …でも、アレンおにいちゃんが言うならまっててあげる!」
ダン
「おっ、リコちゃんは大人だな~! なっ、おじちゃんはどうよ? ななっ?」
(リコがダンの方をじっと見る:間)
リコ
「おにいちゃんがいい! だってダンおじちゃんくちゃいもん!」
ダン
「アガッ…!」
(ショックを受けて固まるダン)
リコ
「…あっ! もうおうち帰らなきゃ! ふたりとも、バイバーイ!」
アレン
「ば、ばいばい…」
(リコが立ち去って数秒後)
ダン
「…なあ、アレン。俺って…、臭いのか…?」
アレン
「あー…。えっと…。とりあえず、お風呂はきちんと入った方がいいと思う…。」
ダン
「はあぁぁぁぁぁぁ…。今まで生きてきて、一番ショックだったかもしれねえぜ…」
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