黙示録の四騎士とは、暗黒皇帝ネカピンに仕える四人の美少女騎士。
・白の騎士
サタンの勝利と征服をあらわす、白髪の少女。〝せいふく〟を〝制服〟と聞き間違えたことからブレザー系の制服を異世界から取り寄せて着ているが、黙示録の四騎士らしい邪悪さの不足を感じたのか制服の改造に手を出した。しかし生来の不器用さが仇となり、貴重な制服をズタボロのボロ布に変えてしまった。その後も替えが手に入らないので仕方なくそれを着続けている。天性の肢体を覆うボロボロの制服が異様な雰囲気を醸し出す偽女子高生。私生活ではポンコツだが、その戦闘能力は狂気的。あらゆる兵器及び個人の資質に由来する攻撃手段のほぼすべてがその肌1枚すら貫通できない。細胞レベルで常時勝利し続け、その勢力範囲を拡大していく〝征服〟の権化。
・黒の騎士
飢饉をもたらす黒髪の少女。常に腹をすかせており、目についたものはなんでも口に入れる性質がある。食べること以外に口を使うつもりがなく、彼女の声を聞いたことのある者は居ないと言われる。あらゆる存在を捕食し、際限なく喰らい続ける美少女型ブラックホール。一度出陣すれば敵味方問わず全ての食料を喰らいつくし、あまねく生命に飢餓をもたらす災厄の化身。天使の吹き鳴らす終末装置アバドンを逆に喰らいつくすほどのアバドンを超えたアバドン。身にまとう黒い衣服は極めて簡素で露出が多い。これは捕食の際膨れ上がる腹が苦しくならないためだと言われている。類稀な美食家であり、味覚は極めて鋭敏。だが、いかなる物質でも腹に収めなければならない強迫的な飢えによって未加工の食料、建築資材、樹木、土、あらゆる生物、排泄物やゴミですら味を熟知するほど食べ尽くした悲しき災厄。
・赤の騎士
戦争をもたらす、赤い少女。娼婦のような露出度の赤いドレスを着こなし、淫蕩にふける優雅な乙女。赤とは労働者の流した血の色である。団結せよ!闘争せよ!革命の時は来たれり。18兆と8500億の同胞に告ぐ。団結せよ!闘争せよ!ただひたすらに戦火を煽り立て、炎と血とに酔いしれる生粋の煽動者。自らの手では一度も剣を持たず、ただ流れた血のみにその手を浸す、無垢なる血染めの乙女。赤い瞳であらゆる存在を心酔させ、全てを捧げさせる。一見赤い思想を持っているかのように振る舞うが、あくまでも扇動のための道具としか思っていない。捧げられた魂は永遠に彼女の兵となり、血染めの霊による親衛隊──〝紅衛兵〟の分厚い層が常に守り続けている。自らの美しさを信仰しており、〝赤〟の象徴である火と血を使った芸術もまた、自身の美しさを映し出す鏡であると考えている。大量の血液であらゆるものを染め上げさせてはその黒変に失望し、激怒して火を放たせるループに陥っている。
・青の騎士
死を呼ぶらしい。
……という情報しか手に入らない、謎に包まれた推定:少女。その実態は認識するものすべてに死をばらまく災禍の化身。本人は極めて穏やかでやや卑屈な青い髪の少女だが、その周囲5kmに存在する生命体は無条件で即死する。すでに命を失った死体や、命を持たない無機物にすら強引に、かつ永続的に押し付け続けられる強固な〝死〟が物質を崩壊させ、じりじりと無に返していく。また、その存在そのものに〝死〟が充満しているため、視認はおろかその存在を強く認識するだけでも死に至る。少女本体は〝四騎士〟として──どころかこの世界に生きる人間としても最下級レベルの身体スペックしか持たない、どんくさくてスレンダーな少女で、食料や寝床を得るため頑張って街や村を渡り歩いている。人間の死に絶えた街で食事を済ませ、寝床に入ると……翌朝には街の痕跡ごと全て消滅しているため、また食べ物を探して歩き回ることになる。衣服はその〝死〟の力で消滅するため、一切纏うことが出来ず、着飾りたい年頃の乙女が下着すら着けられない、と常に羞恥心と劣等感に苛まれているという。
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