イギー

南域から南海にかけての海を荒らしまわる海賊、無情なる冬の嵐団で切り込み隊長を勤めるゴブリン。

無情なる冬の嵐団では海戦を行う際には敵船に乗り込んで乗っ取る場合がほとんどであり、イギーは常にその先陣を切ることで知られている。

また、マーフォークとのつながりも深い無情なる冬の嵐団では沈めた商船から積み荷を引き上げることも多く、その際にもマーフォークの団員に交じって潜水作業に参加することができる程度には泳ぎが達者で、団員からも頼りにされている。

 

海賊ながら情に厚いことで知られているイギーは、乱暴でずる賢く、意地汚いゴブリンらしからぬところがある。

過去にゴブリン討伐によって一族の者を皆失っているイギーは、団員に対して家族に近い感情を持っており、団員を傷つけられることを嫌っている。

時に海賊働きだけでなく違法薬物の密輸などにも手を貸している無情なる冬の嵐団はサンダルカスの鎌団とも近い関係にあるが、イギー自身はそうした薬物を嫌っており、団員にもその使用を禁じている。

そうしたあたりからも享楽的で刹那的なゴブリンらしからぬ性格の持ち主であると言える。

一方で、幼い頃に一族を失って、一人で生きてきたイギーは文字の読み書きが非常に不得手であり、そのことを気にしている。

団の外からは「ばか者」イギーなどと呼ばれて揶揄されているが、本人の前でその名を口にできる者はおらず、彼をそう呼んだものはみな彼の手にかかって死んだ。

 

南域で特産の藤蔓で作った手甲に西方諸島風の洋上剣で武装する他、肩から吊るした調帯に短剣を数本差しており、それを投げては狙いを外さないという腕前を持つ。