様々な薬草類を元に、魔術的加工を施した薬品を総称して魔法霊薬と呼ぶ。
魔法霊薬の効果は病を治すことだが、冒険者や魔導騎士からは物理的外傷を治すことと、失ったアニマを取り戻すこと、この二点の効果が重要視されている。
魔法霊薬の程度にもよるが、かなり深い外傷もたちどころに治療でき、最高位の霊薬を使えば千切れた手足を再びつなげることもできる。
この場合の注意として、魔法霊薬による治療は自然に起こる再生を加速させるだけという点である。
つまり、切れた神経の再生には痛みを伴うし、欠損した四肢は再生しないということである。
同様に失った血液を補ってはくれない。
もう一つは、失われた命は戻らないという点である。
使用上の注意として、例えば外傷で体力が低下したところに強い魔法霊薬を使うと、傷の再生に急激に体力を取られ、心臓が停止する場合もある。
魔法霊薬による治療は、正しい医療知識に基づいて、適正な量を適正な方法で使用するのが望ましい。
また、アニマの回復にも個人差による部分が大きく、魔法霊薬を使ったからといって必ずしも魔術を使えるようになるとは限らない。
そもそも魔術の行使によるアニマの消費自体、使っている補助魔導具や魔導書の効果、魔術の適正や環境など、様々な要件によって左右されるため、具体的に数値化できるものではない、というのも大きな理由の一つである。
しかし、これらの魔法霊薬が広く一般に販売されるようになり、冒険者の中には外傷を避けなくなる者、外傷を忌避しない者が一定数現れ始めているとする調査もある。
それらの中には魔法霊薬の万能性を信じて疑わない貧困層、ひいては魔法霊薬に馴染みのない層も明らかに含まれ、危険な行動や魔法霊薬の乱用に繋がるとする意見も出始めている。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧