元は独立した都市国家同盟の加盟国であったが、南征初期に帝国によって攻められ、吸収されてしまった都市国家。
第六次南征までに帝国周辺の都市国家の多くは帝国に敗北したが、その原因の大部分は中央と繋がる道であったキゼルベリーを封鎖され、大陸を二分する竜以北の都市国家群が都市国家同盟からの支援を受けられず、各個撃破されたことによると歴史家は見ている。
キゼルベリーは背鰭山脈北側の鉱山であり、鉄と魔鉱石を産出ドワーフの国であった。
しかし帝国の亜人排斥政策により、ドワーフ領主や貴族はすべて廃絶され、奴隷として売られていった。
また、一般の市民に中にも街を捨てて逃亡を図るドワーフも多くいたが、亡命者は見つかれば財産没収の上、殺されるか労働奴隷として死ぬまで働かされるかであった。
この街の中央との交易路は残され、現在でも使われているが、交易路には厳重な警備を敷いた関所が設けられ、交易路を使っての亡命は協力者の手引きなしにはまず成功しない。
そのため貿易を企てる者の多くは大陸を二分する竜を迂回し、王国か東域を目指すようになった。
現在ではかつてのドワーフの国は、ほぼすべての住民がヒュームに置き換わってしまっている。
主要な産業が鉱山であることには変わりないが、そこで働く者は大半が労働奴隷であり、そこにはエルフやツリーフォークの姿も見られる。
このキゼルベリーで産出した良質の魔鉱石は、帝国の代名詞ともなった魔導鉄道で使われたり、魔導機械工学研究所に送られて様々な形に加工されたりする。
その一部は西方諸島から南海貿易路を通じて世界中に流通している。
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