ほぼミリ 世界のパワーバランス考察

ページ名:ほぼミリ 世界のパワーバランス考察

ほぼミリシリーズ


このページは世界のパワーバランスについて個人的に考察するものです。
めんどくさいことになるので核兵器は抜きで述べていきます。


東側のゲームチェンジャー
数十年前、ソ連率いる東側諸国とアメリカ率いる西側諸国の間に冷戦と呼ばれる緊張状態がありました。冷戦はソ連の崩壊などによって終わりを迎えましたが、ロシアや中国、インドなどが発展を遂げる今、世界は新たな緊張状態にあると言えるでしょう。
2019年末、ロシアは世界のパワーバランスを揺るがすゲームチェンジャーとなる兵器を配備します。極超音速ミサイルです。マッハ20以上の超高速で飛翔し、ミサイル迎撃網を潜り抜け目標に短時間で到達できると言われており、迎撃が不可能なこのミサイルを一方的に配備したロシア軍は大きなアドバンテージを得たことになります。
ロシアと手を組む中国、インド、北朝鮮などもこれを導入、戦力を増強しました。
またロシアはカウンターステルス性能を持つ戦闘機Su-35Sや、後方にいる支援機を撃墜することで敵航空機の作戦半径を減少させることのできる長距離対空ミサイルなどの開発・配備もしており、現在は上海条約機構の面々に覇権があると言ってもいいでしょう。


パワーバランスの変遷
これ以前にも、いくつかゲームチェンジャーによるパワーバランス均衡の変化はありました。
直近では、アメリカ軍がステルス機を開発した時です。これにより、東側諸国は見えない脅威への対応を迫られました。しかし、この優位性は、ロシアや中国が相次いでステルス機を開発したことにより均衡状態へと戻りました。
その前では、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)をソ連が開発したタイミングで東側優位となりました。これもアメリカが同様のSLBMを開発したことにより均衡状態に戻っています。


通常兵器の戦力差
冷戦期、米ソはパワーバランスの均衡を保つべく、数々の条約を締結してきました。おかげで、最近まではバランスよく戦力が分散している状況でした。しかし、ダークホースとなる第三国が現れます。中国です。
冷戦期の中国は発展途上の状態にありましたが、近年目覚ましい経済成長を遂げ、経済大国と同時に軍事大国になりました。
艦船保有数ではアメリカを上回っており、最新鋭のミサイル駆逐艦を多数配備する余裕を見せています。またウクライナから買い取った空母を改装した「遼寧」を皮切りに、国産空母1隻目となる「山東」、その他1隻が建造中、2隻が計画中とも言われています。空母保有数ではアメリカに及びませんが、空母を持っているというのは海外進出が容易になるということを意味しているので西側にとって脅威になりえます。
また国産のステルス機も開発しており、航空戦力でもアメリカに負けず劣らずだと言えます。


戦争が起こったら?
仮に現在世界を巻き込む戦争が起こったとします。私個人として、この状況なら東側が勝利を収めるのではないかと思っています。(核兵器は考えないこととします)
開戦直後にロシアなどが保有している迎撃不能な長距離極超音速ミサイルで空母などの主要艦船を沈め、基地を叩けばあっという間に西側の戦闘力は下がります。アメリカなどが巡航ミサイルや弾道ミサイルを発射しても、弾着はかなり後になりますし、迎撃も可能なのでそこまで東側の戦闘力を下げることはできないはずです。
また、長期化しても、ロシア、中国、インドが手を組んで効率的に生産や開発を行えば、喪失分の補充や新兵器の開発は容易です。いくらアメリカでも、この3国を足したような工業力は生まれないと思っています。また、日本やイギリス、EU各国などが協力したとしても、中国・インドの人口を考慮すると人的資源に大きな差があります。西側諸国は国境を何度もまたぐので輸送の手間もかかります。
以上のことから、極超音速ミサイルを迎撃できない限りは西側に勝機はないのではと考えています。


【20年3月22日追記】
20日にアメリカが極超音速ミサイルの発射実験に成功しました。これによりパワーバランスは均衡に落ち着くかもしれません。


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