セルリアン情報
セルリアン管理番号: CEL-2-753/MA-J
種別名: Apollo Mater
世代区分: 第1.5世代
脅威レベル:2(高脅威)
駆除状況: 通常駆除困難
通称:アポロのフレンズ
大きさ:164cm
規定対応手順:CEL-2-753/MA-Jを発見した場合は最寄りの職員、フレンズ問わずに優しく接してあげてください。彼女は一人になることを極端に拒んでいます。来場客に姿を視認され、質問された場合は焦らずに欺瞞情報“彼女もフレンズ”を適用してください。
説明
CEL-2-155/MA-J、通称”アポロのフレンズ”は、ミイラ型セルリアンの形態変化の一つと思われます。月面の獣が撃破したはずのセルリアン、アポロの11号と人間(あるいはフレンズ)の二体を何らかの形で輝きを吸収、後にコピーしたものと思われます。セルリアンではありますが、フレンズや職員に対して非常に友好的で、このセルリアンから危害を加えるようなことは今までで一度も確認されておりません。
このセルリアンは黒いワンピースを着た細身の女性のような格好です。しかし、頭部、右腕部、背中に原料不明の物質が生成されており、セルリアンはこれを鞭のように自在に操ることができます。
戦闘能力ですが、恐ろしいことに本来のアポロセルリアンの11号と同じ能力を持っているようです。対象から最大で半径██mもの範囲の植物や水を枯らせることが可能なようです。しかし、この能力は本来のアポロのように常時発動ではなく、セルリアンの意志によって自由にONとOFFの切り替えができるようです。幸運なことに、セルリアンがこの能力を行使する原因は判明しており、以下の二つです。
- 自分に危害が加わりそうな時に自己防衛として使用。(無意識に発動する恐れあり。)
- 寂しいとき。
この能力は普段使用することはなく、危険性もないものと思われていましたが、他のセルリアンと対峙した際に、触れたセルリアンを”干からびさせる”ことにより彼女の危険性が再び議題に上がり、駆除する一歩手前まで進行しました。今現在このフレンズに対する駆除会議は行われておりません。詳しくは、下記のインタビューログ753-J-1を参照してください。
インタビューログ753-J-1
〈録画開始〉
職員「初めまして。私は████という名前の職員だ。君の名前は?」
ミイラ型セルリアン「えっと………(口ごもる)」
(17秒間の沈黙)
ミイラ型セルリアン「わから…ない…です…」
職員「そうか。ではこちらからはアポロ、と呼ばせてもらうよ。それでいいかい?」
アポロ「はっ…はい…」
職員「ではまず最初に確認だ。君は気が付いたらホートクエリアの█████にいたんだね?」
アポロ「そうです…」
職員「その時に、なにか覚えてることとかはなかった?」
アポロ「特には…強いて言えば、“一緒になりたい”という気持ちしか…」
職員「う~ん、そうか…」
アポロ「あの…」
職員「なんだい?」
アポロ「なにか…私……まずいことでもしてしまったのでしょうか?
見た感じ、私のような生き物はフレンズと呼ばれているそうですが…記憶を失う前に何か失礼なこととか……」
職員「……残念ながら、君はフレンズではないんだ。」
アポロ「えっ…?
で、でもっ、私が初めてお会いしたフレンズさんは、私のことを__」
職員「すまない。彼女は君のことを何も知らないんだ。」
アポロ「████さんは、私の正体、知ってるんですか?」
職員「…一般的に言えば、アポロ、君はセルリアンだ。」
アポロ「セルリアン…?」
職員「そうだ。セルリアンとは、フレンズや人間たちから“輝き”を奪ってしまう、とても悪い奴らなんだ。」
アポロ「えっ…」
(アポロの顔が明らかに青ざめる。)
職員「さぁ、とぼけてるつもりか?お前は誰を喰ったんだ?お前は誰かを喰ったから喋れるようになったんだろう?」
アポロ「そんな…そんな…」
(アポロが動揺し始める。同時に、部屋に置いていた植物が枯れ始める。)
職員「…私は、あるフレンズの世話をしていてね。あの子はとても良い子だったよ。ただ、ある日…」
職員「その子の友人が、セルリアンに喰われてしまってね。あの子はとても悲しんでいた。もちろん、私もだ…
それでも私は、なんとか彼女を励まそうとしたけど…上手くいかなかった。」
アポロ「わ…わた…わたしは……なんてことを……」
アポロ「あ…私……悪い子だったんだ……みんなを…傷つけて……私…私なんか…!」
(アポロが泣き始める。木製のテーブルが枯れ、足が折れ始める。)
職員「まぁ、待ちなさい。まだ話は終わってないよ。」
アポロ「……へ…?」
職員「あの子は結局どうなったかっていうと…まぁ、トラウマの反動でめちゃくちゃに強くなっちゃってね。
今ではいろんなフレンズを助けてるだろうよ。」
アポロ「…」
職員「……君を発見した時に近くにいた、あのフレンズ。覚えているかい?」
アポロ「…はい。確か……バジルさん……?」
職員「そのとおり。実は彼女から話は全部聞いてるんだ。」
アポロ「え…えと…?」
職員「すまないね。君を試すような形になっちゃって。
こうでもしないと上層部は黙ってないだろうしさ。許してくれ。」
職員「君は他人のために涙を流せる優しい心の持ち主だ。
それに、あの時バジルちゃんを大量のセルリアンから守ってくれたのも君だろう?
まるであの子そっくりだ。」
アポロ「わ…私は…」
職員「あぁ、たった今から君は“フレンズ”だ。このインタビューで君に害がないことは証明できた。」
職員「ようこそ、ジャパリパークへ。」
〈録画終了〉
このインタビューの数週間後、職員の████は退職しました。
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