トリウムガラス

ページ名:光学史の黒歴史

トリウムガラスとは放射性元素であるトリウム添加し高屈折率化した光学ガラス。放射能を有するという重大かつ致命的な欠点のため。現代ではランタンガラスタンタルガラスに代替され、生産・利用されていない。


トリウムの添加はランタンと類似し、分散をあまり変えずに高屈折率化させる効果があるこれにより同程度の分散を持つ古典的光学ガラスと比べて大幅に高屈折率化が可能となっている。


トリウムは放射性元素であるためその特性からアトムガラスや放射能ガラスなどと呼ばれたりする。自身が放つ放射線により次第に黄褐色に変色することも重大な欠点である。1948年にアメリカで発明され、放射線の影響がよく知られていなかった時代にのみ生産・利用され、同様の特性を持つランタンガラスタンタルガラスが登場したこともあり、現在では使われることはない。このガラスを使用した光学製品はマニアの間で高値で取引されていたりする。


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