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京成金町線柴又駅前にたつ、車寅次郎の銅像
『男はつらいよ』(おとこはつらいよ)は、渥美清主演、山田洋次原作・監督(一部作品除く)のテレビドラマおよび映画である。テキ屋稼業を生業とする「フーテンの寅」こと車寅次郎が、何かの拍子に故郷の葛飾柴又に戻ってきては何かと大騒動を起こす人情喜劇シリーズ。毎回旅先で出会った「マドンナ」に惚れつつも、失恋するか身を引くかして成就しない寅次郎の恋愛模様を、日本各地の美しい風景を背景に描く。主人公の名前から、作品自体も「寅さん」と呼ばれることが多い。
1968年 - 1969年に、フジテレビが制作・放送したテレビドラマが最初である。このテレビ版はヒットしたが、最終回で寅次郎がハブを取りに行こうとして、逆にハブに噛まれ、毒が回り死んだと言う結末が視聴者から多数の抗議が殺到して、映画化につながった。
映画シリーズは、松竹によって1969年(昭和44年)から1995年(平成7年)までに全48作が、1997年(平成9年)に特別編1本が製作された。なお、テンプレート:要出典範囲 、8月になってから上映された。
山田洋次が全48作の原作・脚本を担当。第3作、第4作を除く46作を自ら監督した。第3作の監督は森崎東、第4作は小林俊一である。第5作を山田が再び監督し、シリーズを完結させる予定であったが、あまりのヒットに続編の製作が決定した。
以降、全作品がヒットして松竹のドル箱シリーズとなり、30作を超えた時点で世界最長の映画シリーズとしてギネスブック国際版にも認定された。ただしこれは作品数においてであり、年数では『ゴジラ』シリーズの方が長い。渥美の死去により、1995年に公開された第48作『寅次郎紅の花』をもって幕を閉じた。その後、ファンからのラブコールが多かったとの事で、『寅次郎ハイビスカスの花』を再編集し、新撮影分を加えた『寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』が1997年に公開された。また渥美の死により、第49作および本来の最終作となるはずだった第50作が未撮影になった。
テンプレート:ネタバレ
男はつらいよ | |
---|---|
ファイル:KiyochiAtsumi.jpg 渥美清演じる車寅次郎 | |
監督 | 山田洋次(一部作品除く) |
出演者 | 渥美清、倍賞千恵子、下條正巳、三崎千恵子、前田吟、 太宰久雄、笠智衆、佐藤蛾次郎など |
配給 | 松竹 |
上映時間 | 1969年 - 1995年 |
製作国 | 日本の旗 日本 |
言語 | 日本語 |
表・話・編・歴 |
主人公、「フーテンの寅」こと車寅次郎は、父親、車平造が芸者、菊との間に作った子供。実母の出奔後父親のもとに引き取られたが、16歳の時に父親と大ゲンカをして家を飛び出したという設定。第1作は、テキ屋稼業で日本全国を渡り歩く渡世人となった寅次郎が家出から20年後突然、倍賞千恵子演じる異母妹さくらと叔父夫婦が住む、生まれ故郷の東京都葛飾区柴又・柴又帝釈天の門前にある草団子屋に戻ってくるところから始まる。
シリーズのパターンは寅次郎が旅先や柴又で出会うマドンナに惚れてしまい、マドンナも寅次郎に対して好意を抱くが、それは多くの場合恋愛感情ではなく、最後にはマドンナの恋人が現れて寅次郎は振られてしまう。そして落ち込んだ寅次郎が書き入れ時である正月前、もしくは盆前に再びテキ屋稼業の旅に出て行くという結末で一貫している[1]。
『寅次郎夢枕』の千代や、いわゆる「リリー三部作」[2]のリリーなどのように、寅次郎に恋愛感情を持ったマドンナもいたが、この場合は、寅次郎の方が逃げ腰になり、自ら身を引く形となっている。また、マドンナと「うまくいっている」と誤解している時点で、寅次郎が柴又に帰り、さくら達にマドンナとの楽しい体験を話す場面は、渥美清の語りは落語家のような名調子で、スタッフやキャスト達は「寅のアリア」と呼んでいた。
第42作以降の4作品は、寅次郎の相手となる通常のマドンナに加え、さくらの息子満男(吉岡秀隆)が思いを寄せる泉(後藤久美子)がマドンナとして登場するようになり、寅次郎が満男のコーチ役にまわる場面が多くなっている。渥美が病気になり快活な演技ができなくなったため、満男を主役にしたサブストーリーを作成、満男の恋の相手が必要になったため、当初は予定されてなかった泉が登場することとなる。山田監督の話によれば第49作で泉と満男を結婚させようと考えていたらしいが、渥美の死去により幻になった(『紅の花』で泉の結婚式を妨害し、結婚式を中断させたのは結婚への伏線であったとも考えられる)。
ファイル:Shibamata Taishakuten.jpg柴又帝釈天
レギュラーとして登場する人物は、寅次郎、さくらのほか、さくらの夫・諏訪博、草団子店を経営する叔父・竜造と叔母・つね、博が勤務する印刷会社「朝日印刷所[3]」の社長で寅次郎の幼馴染・タコ社長こと桂梅太郎[4]、帝釈天の御前さま、寺男で寅次郎の舎弟・源公などがいた。マドンナとして複数回登場した女優もいるが、リリー、泉、歌子(吉永小百合)以外は、別人の役で出演している。おいちゃんこと叔父・竜造役は初代が森川信、2代目は松村達雄、3代目は下條正巳が演じた。その他、毎回役柄は違うものの、サブキャラクターとしてレギュラー出演する俳優も多く存在した。
青年時代に、実際にテキ屋体験がある渥美ならではの見事な口上も、ファンの楽しみであった。また、このシリーズは原則としてお盆と正月の年二回公開されたが、お盆公開の映画の春から夏への旅は、南から北へ、正月公開の秋から冬への旅は、北から南へ旅することが多かった。画面に映し出される日本各地の懐かしい風景が、シリーズの魅力の一つでもある。
なお、第48作まで一貫してエンドロール表示は設定されず、出演キャストや製作スタッフ等の字幕表示はオープニングでされた。
テンプレート:雑多な内容の箇条書き
作数 | 公開 | タイトル | マドンナ・共演者 | ロケ地 |
---|---|---|---|---|
1 | 1969年8月27日 | 男はつらいよ | 光本幸子, 志村喬 | 京都府、奈良県 |
2 | 1969年11月15日 | 続・男はつらいよ | 佐藤オリエ, 東野英治郎, 山崎努 | 京都府、三重県(柘植) |
3 | 1970年1月15日 | 男はつらいよ フーテンの寅 | 新珠三千代, 河原崎建三 | 三重県(湯の山温泉)、鹿児島県(種子島) |
4 | 1970年2月27日 | 新・男はつらいよ | 栗原小巻, 横内正 | 愛知県(名古屋市) |
5 | 1970年8月25日 | 男はつらいよ 望郷篇 | 長山藍子, 井川比佐志 | 千葉県(浦安市)、北海道(札幌市、小樽市) |
6 | 1971年1月15日 | 男はつらいよ 純情篇 | 若尾文子, 森繁久彌 | 長崎県(長崎市、福江島)、静岡県(浜名湖) |
7 | 1971年4月28日 | 男はつらいよ 奮闘篇 | 榊原るみ, ミヤコ蝶々, 田中邦衛 | 新潟県(越後広瀬)、静岡県(沼津市)、青森県(鰺ヶ沢町、弘前市) |
8 | 1971年12月29日 | 男はつらいよ 寅次郎恋歌 | 池内淳子, 志村喬 | 岡山県(備中高梁) |
9 | 1972年8月5日 | 男はつらいよ 柴又慕情 | 吉永小百合, 宮口精二 | 石川県(金沢市)、福井県(東尋坊) |
10 | 1972年12月29日 | 男はつらいよ 寅次郎夢枕 | 田中絹代, 八千草薫、米倉斉加年 | 山梨県(甲府市)、長野県(奈良井) |
11 | 1973年8月4日 | 男はつらいよ 寅次郎忘れな草 | 浅丘ルリ子 | 北海道(網走) |
12 | 1973年12月26日 | 男はつらいよ 私の寅さん | 岸惠子, 前田武彦 | 熊本県(天草、阿蘇)、大分県(別府) |
13 | 1974年8月3日 | 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ | 吉永小百合, 宮口精二 | 島根県(津和野、温泉津) |
14 | 1974年12月28日 | 男はつらいよ 寅次郎子守唄 | 十朱幸代 | 佐賀県(唐津市)、群馬県(磯部温泉) |
15 | 1975年8月2日 | 男はつらいよ 寅次郎相合い傘 | 浅丘ルリ子, 船越英二、米倉斉加年 | 青森県(青森市)、北海道(函館市、長万部町、札幌市、小樽市) |
16 | 1975年12月27日 | 男はつらいよ 葛飾立志篇 | 樫山文枝, 小林桂樹, 桜田淳子 | 山形県(寒河江市)、静岡県 |
17 | 1976年7月24日 | 男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け | 太地喜和子, 宇野重吉 | 兵庫県(龍野市) |
18 | 1976年12月25日 | 男はつらいよ 寅次郎純情詩集 | 京マチ子, 檀ふみ | 長野県(別所温泉)、新潟県(六日町) |
19 | 1977年8月6日 | 男はつらいよ 寅次郎と殿様 | 真野響子, 嵐寛寿郎, 平田昭彦 | 愛媛県(大洲市) |
20 | 1977年12月24日 | 男はつらいよ 寅次郎頑張れ! | 藤村志保, 中村雅俊, 大竹しのぶ | 長崎県(平戸島) |
21 | 1978年8月5日 | 男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく | 木の実ナナ, 武田鉄矢 | 熊本県(田の原温泉) |
22 | 1978年12月27日 | 男はつらいよ 噂の寅次郎 | 大原麗子, 志村喬 | 長野県(木曽福島)、静岡県(大井川) |
23 | 1979年8月4日 | 男はつらいよ 翔んでる寅次郎 | 桃井かおり, 木暮実千代 | 北海道(支笏湖) |
24 | 1979年12月28日 | 男はつらいよ 寅次郎春の夢 | 香川京子, 林寛子, ハーブ・エデルマン | 和歌山県、京都府、アメリカ合衆国(アリゾナ州) |
25 | 1980年8月2日 | 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 | 浅丘ルリ子 | 沖縄県、長野県(軽井沢) |
26 | 1980年12月27日 | 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 | 伊藤蘭, 村田雄浩 | 北海道(奥尻島・江差町)、徳島県 |
27 | 1981年8月8日 | 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 | 松坂慶子 | 大阪府、瀬戸内、長崎県(対馬) |
28 | 1981年12月28日 | 男はつらいよ 寅次郎紙風船 | 音無美紀子, 岸本加世子 | 福岡県(秋月)、大分県(夜明)、静岡県(焼津市) |
29 | 1982年8月7日 | 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 | いしだあゆみ, 片岡仁左衛門 | 京都府(京都市、伊根)、長野県(信濃大町)、神奈川県(鎌倉市)、滋賀県(彦根市) |
30 | 1982年12月28日 | 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 | 田中裕子, 沢田研二 | 大分県(杵築、湯平温泉、鉄輪温泉、由布院、志高湖、臼杵)、千葉県(谷津遊園) |
31 | 1983年8月6日 | 男はつらいよ 旅と女と寅次郎 | 都はるみ | 新潟県(佐渡市、新潟市、支笏湖) |
32 | 1983年12月28日 | 男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 | 竹下景子, 杉田かおる , 中井貴一 | 岡山県(備中高梁)、広島県(因島) |
33 | 1984年8月4日 | 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 | 中原理恵, 渡瀬恒彦 | 岩手県(盛岡市)、北海道(釧路市、根室市、中標津町、養老牛温泉) |
34 | 1984年12月28日 | 男はつらいよ 寅次郎真実一路 | 大原麗子, 辰巳柳太郎, 津島恵子, 米倉斉加年 | 鹿児島県(枕崎市・指宿市)、茨城県(牛久沼) |
35 | 1985年8月3日 | 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾 | 樋口可南子, 平田満 | 長崎県(上五島)、天草市、秋田県(鹿角市) |
36 | 1985年12月28日 | 男はつらいよ 柴又より愛をこめて | 栗原小巻 | 静岡県(下田)、東京都(式根島)、静岡県(浜名湖)、福島県(会津若松市) |
37 | 1986年12月20日 | 男はつらいよ 幸福の青い鳥 | 志穂美悦子, 長渕剛 | 福岡県(筑豊)、山口県(萩市、下関市) |
38 | 1987年8月5日 | 男はつらいよ 知床慕情 | 竹下景子, 三船敏郎 | 北海道(斜里町)、岐阜県(岐阜市) |
39 | 1987年12月26日 | 男はつらいよ 寅次郎物語 | 五月みどり, 秋吉久美子 | 奈良県(吉野)、和歌山県、三重県(志摩市、伊勢市二見町) |
40 | 1988年12月24日 | 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 | 奈良岡朋子, 三田佳子 | 長野県(小諸市、松本市)、長崎県(島原市) |
41 | 1989年8月5日 | 男はつらいよ 寅次郎心の旅路 | 竹下景子, 柄本明 | オーストリア(ウィーン)、オランダ・(アムステルダム・スキポール国際空港)、宮城県(松島)、石川県 |
42 | 1989年12月27日 | 男はつらいよ ぼくの伯父さん | 檀ふみ, 後藤久美子 | 佐賀県(佐賀市、古湯温泉、吉野ヶ里)、茨城県(袋田) |
43 | 1990年12月22日 | 男はつらいよ 寅次郎の休日 | 夏木マリ, 後藤久美子 | 大分県(日田市)、愛知県(名古屋市) |
44 | 1991年12月23日 | 男はつらいよ 寅次郎の告白 | 吉田日出子, 後藤久美子 | 鳥取県、岐阜県(奥恵那峡・蛭川) |
45 | 1992年12月26日 | 男はつらいよ 寅次郎の青春 | 風吹ジュン, 後藤久美子 | 宮崎県(油津)、岐阜県(下呂温泉) |
46 | 1993年12月25日 | 男はつらいよ 寅次郎の縁談 | 松坂慶子, 島田正吾 | 香川県(琴平・志々島・高見島)、栃木県(烏山) |
47 | 1994年12月23日 | 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 | かたせ梨乃, 牧瀬里穂 | 新潟県(上越市)、滋賀県(長浜、西浅井町)、神奈川県(鎌倉市)、長崎県(雲仙) |
48 | 1995年12月23日 | 男はつらいよ 寅次郎紅の花 | 浅丘ルリ子, 後藤久美子 | 鹿児島県(奄美大島)、岡山県(滝尾・津山)、兵庫県(神戸市) |
1997年11月22日 | 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇 | 浅丘ルリ子 | 沖縄県 |
シリーズ第49作のマドンナは田中裕子で、その兄役で西田敏行が出演の予定だった。物語は、妹が中絶した子供の父親が寅さんかと兄が疑い、それから寅さんがこの兄妹の後見人になる、また泉と満男を結婚させる、というものだったらしい。公開日は1996年12月28日と決まり、秋からの撮影を控えていた。「渥美清の伝言」によると、1996年6月28日に秋から始まる撮影に向けて意欲を燃やしていたが、渥美の死去により実現しなかった。ロケ地となるはずだった高知県安芸市伊尾木地区に2002年に開業した土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線伊尾木駅のイメージキャラクター「いおき トラオくん」が寅次郎をモチーフにしたのはこの経緯によるものである。
『男はつらいよ』シリーズの撮影はほぼ全国で行われているが、高知県と富山県と埼玉県では撮影が行われていない[7]。ただし、高知県では第49作の撮影が決定していた。また、セリフ上では第8作で高知へ行ったということになっている。
高知県と富山県では後に、『男はつらいよ」以後松竹の看板として国民的映画シリーズになった『釣りバカ日誌』において、連続して撮影が行われた。
海外撮影はアメリカ(24作)、オーストリア(41作)で行われた。
「花へんろ」公開予定の1996年12月28日にほぼ同じキャスト、ロケ地で『虹をつかむ男』が渥美清への追憶映画として公開された。倍賞千恵子、前田吟、吉岡秀隆の三人はこの映画でも親子役である。渥美清もCGではあるが、1シーンだけ登場している。
1997年に公開された『寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』は、根強い寅さん人気に応える形で作られた作品である。満男が寅さんを回想する内容で、タイトルになっている第25作『寅次郎ハイビスカスの花』だけではなく、第11作『寅次郎忘れな草』、第15作『寅次郎相合い傘』のシーンが使われている。映像技術の進歩によって製作できた作品とも言え、満男が見た幻としてCGの寅さんが登場した。主題歌を八代亜紀が歌っている。
男はつらいよシリーズには、繰り返し使用されるセリフが多数ある。以下はその代表例である。
テンプレート:Infobox Single同名の主題歌レコードは1970年2月に日本クラウンから発売され、シングルで38万枚のセールスを記録した[10]。売り上げこそ1970年代の曲としては平凡だが、映画の主題歌としては息の長い曲となった。
もともとは、後述するテレビ版の主題歌であり、当初の歌い出しは、妹が嫁に行けない事を嘆く内容だった。しかし、妹さくらが結婚したため、自分がやくざ者だと自嘲する歌詞に変更された。
後のアニメ『男はつらいよ〜寅次郎忘れな草〜』でも主題歌として使われた。
第49作『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』では、八代亜紀が主題歌を歌っていた。沢知恵がアルバム『いいうたいろいろ2』の中でカバーしている。
テンプレート:基礎情報 テレビ番組テンプレート:ドラマ映画第1作より前に、フジテレビ系列で山田洋次・稲垣俊・森崎東脚本の連続テレビドラマ『男はつらいよ』が放送された。1968年10月3日から1969年3月27日までの半年間、22時00分 - 22時45分に放送された。全26回。提供はいすゞ自動車、日本石油(現・新日本石油)、ニチバン。
1966年にフジテレビで放送されていた、渥美清の連続テレビドラマ『おもろい夫婦』が大ヒットした。これをきっかけに、昭和40年代の同局では、渥美の連続ドラマが毎年のように放送されていた。本作は、フジの渥美ドラマ第3作にあたる。
制作は、フジテレビと当時の渥美の所属事務所の高島事務所。テレビ版は松竹の制作ではない。企画と演出はフジテレビ制作部のディレクター兼プロデューサー(当時)の小林俊一。同局の編成部では白川文造が係わった。
企画段階でのタイトルは『愚兄賢妹』という番組名だったが、フジテレビの営業から「愚兄賢妹では堅苦しくて番組として売り難い」と言われたため、タイトルを変更することになる。そして、北島三郎が唄っていた『意地のすじがね』の中にあった「つらいもんだぜ男とは」という歌詞をヒントに、小林俊一が『男はつらいよ』と命名した。山田は当時、この変更を快く思っていなかったらしいテンプレート:要出典。
他にも、同時期にTBS系列で放映されていた渥美清主演のテレビ映画『泣いてたまるか』の、最終回のタイトルが「男はつらい」であり、この回の脚本を山田洋次が書いていたことも決め手となった。タイトル変更の経緯から、『意地のすじがね』の作詞者でもあった星野哲郎に、主題歌の作詞が依頼されることになる。
船山馨原作のベストセラー小説をドラマ化した『石狩平野』が不調で、1年の放送期間が半年に短縮された。これにより、秋の番組編成に穴が空いてしまったため、本作の放送時間が木曜夜10時となる。今でこそ木曜夜10時はフジの独擅場だが、当時のこの時間帯は他局が圧倒しており、苦戦のフジは同局の渥美ドラマの人気で打破したい思惑もあった。
放送開始当初こそ視聴率は苦戦を続けたが、回数を重ねる毎に少しずつ上昇していき、番組終了までに最高で20%台を達するまでになった。視聴率としては高いとは言えないが、当時の状況を思えば大健闘の数字である。このため、当初は3か月・13回の放送予定を、半年・26回に延長した。
最終回で寅次郎は、ハブ狩りで一儲けしようと奄美大島に出かけるが、そのハブに噛まれて死んでしまう。寅次郎を死なせたことで、視聴者からはテレビ局に抗議の電話が殺到、これが映画化に繋がった。しかし、当時はまだテレビ番組の地位が、映画から見てかなり低く見られていた時代であった。松竹は、テレビ番組の映画化に難色を示していたが、山田洋次と松竹プロデューサー上村力の説得に折れる形で映画化された。
テレビ版の映像は、フジテレビのライブラリーには第1回と最終回だけしか現存していない。その理由としては、以下の事柄も関係している。
そのため当時、ビデオテープは放送後に使いまわされるのが普通であった。現在、全話の再放送および全話収録の完全版映像ソフトの製作・発売は不可能とされている。
現存する第1回と最終回については、ビッグトゥデイにてノーカットで放送されたほか、1997年2月にフジテレビよりVHSで、2008年8月に松竹よりDVDでソフト化された。これらのビデオソフトでは、欠落した回も写真で紹介するほか、スタッフによる企画の誕生などのエピソードが収録されている。また、横浜市にある放送ライブラリーでは、第1回を閲覧することができる。
また渥美清が逝去した際各局のワイドショーで最終回の寅次郎が死ぬシーンと墓地のシーンが何度も流された。
テンプレート:前後番組
渥美清没後2年の命日を記念して、1998年8月7日19時に、高井研一郎作画のコミック版を元に、映画シリーズ第11作の『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』を参考にした『アニメ 男はつらいよ〜寅次郎忘れな草〜』が、TBS『金曜テレビの星!』で放映された。
視聴率は7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、TBSの予想よりは不振に終わった。
その後、2009年1月25日に、バラエティ番組『快感MAP』(テレビ朝日)で再放送された。
『けっこう毛だらけ-小説・寅さんの少年時代』(けっこうけだらけ しょうせつ とらさんのしょうねんじだい)は、山田洋次による日本の小説。『男はつらいよ 寅さんDVDマガジン』1巻1号より連載される。
映画シリーズの監督や脚本を務めた山田により、執筆される[11]。映画版のストーリーを単純にそのままノベライズ化したものではなく、主人公の車寅次郎の少年時代を描いた完全なオリジナルストーリーとなる。映画でも断片的に語られたことはあったが寅次郎の出生時の逸話が描かれるなど[11]、小説版によって始めて明かされる設定なども少なくない。寅次郎の少年時代を中心にストーリーが展開するため、時代設定は映画版よりかなり前となっている[11]。なお、山田が小説を執筆するのは、本作が初めてとなる[11]。なお、本作は主人公が一人称で語る形式を採るため、山田は他の一人称の作品を参考に研究を重ね、工夫を凝らした[11]。
山田洋次監督50周年プロジェクトと文化放送開局60周年の企画として2011年4月より文化放送他でみんなの寅さんを放送。月曜~水曜は歴代マドンナやファンを招いてのトーク、木曜と金曜は倍賞千恵子によるけっこう毛だらけの朗読を放送。
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