シナリオ1

ページ名:シナリオ1
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; オークと百合(仮) シナリオ ver. 1.0 part 1
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*start|カタリナの回想

// BGM:カタリナの回想
// 背景:もやもや

【カタリナ】
「お母さん、どうしたの?」

【カタリナ】
「ねえ、お母さん、死んじゃやだよ……」

――遠い昔の記憶。

昔というほど昔ではないかもしれない。
少なくとも、私はその時のことをはっきりと覚えていたし、
だからこそ、こうしてみたくもない夢を、繰り返し見る。

【カタリナ】
「ねえ、お母さん」

【カタリナ】
「お母さん、お母さん……」

床に突っ伏したままうめき声をあげるばかりの母に、
私は幾度となく呼びかける。

しかし身体はピクリとも動かない。
赤いぬらぬらとした液体の中で、
微かに波紋を投げうつだけである。

【カタリナ】
「お母さん、ねぇ……」

【カタリナの母】
「――逃げなさい」

【カタリナ】
「え――」

何十度目かの呼びかけに答えて、うめき声が、ようやく形を取る。

母の声が、はっきり聞こえたのは、その時が最初で、最後だった。

【カタリナ】
「お母さん? 逃げるって……」

そのとき、軍団の足音が野太い罵声と笑いの渦とともに近づき、
私たちの住む家のすぐ目の前で止んだ。

// SE:蹴る
// トランジション:フラッシュ
// 背景:カタリナの家
// 立ち絵:オーク×3(表情差分なし)(中央;右からスライド)(※カタリナは不要)

轟音とともに木製の戸を蹴破られ、
目の前に現れたのは人間とも獣ともつかない
おぞましい姿をした化け物の姿であった。

【オークA】
「おいおいなんだよ、死んでるじゃねえか」

// SE:蹴る

化け物たちの一人が、母の亡骸を足蹴にしながら言った。
辺りから悪魔のような笑いが溢れる。

【オークB】
「昨日は生きていたんだがなぁ、
人間って生き物は、やわだからいけねえ」

【オークC】
「なんだお前、殴ったのか?」

【オークB】
「抱いたついでに金品を巻き上げようかと思ったら、
やたら抵抗してくるもんでよ。頭きてヤッちまった」

【オークC】
「かーっ、もったいねえなぁ。
いくら美人の女でも、死んじまったらただの肉だべ」

言い合いながら化け物たちは
母の身体をなおも弄び、下品な声で笑った。

【カタリナ】
(――こいつらが、お母さんを?)

私は母の亡骸のそばに立ち、
化け物たちの姿をまっすぐに見据える。

【オークB】
「お? なんだあコイツ。影で見えなかったが、
まさか、あの女のガキか!」

【オークC】
「はははっ! なるほどねぇ、命を賭して守ったガキってわけだ。
それがまだこんなところにいるたぁ、
この女も、浮かばれねえだろうな!」

【オークA】
「しかしこのガキ、まだちっこいが、この女の面影がある。
こりゃあ、いい土産物になるぜぇ」

化け物が私の身体を舐めるようにして見た。
その視線のあまりに鋭いので私は一瞬ひるんだが、
すぐに立て直し、口先まで出かかったその言葉を吐き出す。

【カタリナ】
「絶対に、許さない――」

【オークB】
「許さなかったら、どうするんだぁ?」

しかしこの化け物にすごまれてしまっては、
なけなしの勇気も形無しである。
足はすくみ、全身を震えが走っていく。

化け物たちは笑いながら、何やら相談をする。
それからもっとも背の高い化け物が私の身体を担ぎ上げる。

【カタリナ】
「やっ、なっ……何をするの?」

【オークA】
「こいつは、兵団長様への貢ぎ物にしよう
安心しな、取って食うわけじゃねえ。
その代わり毎晩、俺たちの相手をしてもらうがなぁ……」

【カタリナ】
「そっ、そんな……いや、嫌よっ! この、化け物!」

化け物の肩に担がれ、言葉では威勢よく悪態をつきながらも、
恐怖に震え切った身体は言うことを聞かず、
彼らにされるがままになっていた。

【カタリナ】
(助けて、お母さん……)

私は懐かしい人の顔を思い出しながら、
その一人一人に、助けを求める――。

【カタリナ】
(助けて、ヴィオラ――)

// BGM:フェードアウト
// トランジション:フラッシュ

*scene1|オークとの淫戯

// SE:衣擦れ
// 背景:牢の中
// 立ち絵:カタリナ(哀;奴隷服)(中央;下からスライド)

洞穴の中で、私は目を覚ます。

// 立ち絵:カタリナ(怒;奴隷服)(表情変化)

【カタリナ】
「また、あの夢か……」

// BGM:オークとの淫戯
// 立ち絵:カタリナ(消去)

この場所に来てから、もう何年になるだろう。

あの化け物たちがオークと呼ばれる
半人半豚の生物であることを知ったのは、
いつのことであったろうか。

それすら分からなくなってしまうほどの長い時間が過ぎ、
それでもなおこうして生きながらえているのは
幸運と呼んでもいいのだろうか。

私には、分からない。

// 立ち絵:オーク(右;右からスライド)

【オークA】
「おい、淫戯の時間だぞ。出てこい」

私はオークの一人に呼ばれ、
開いた鉄格子の戸から牢の外へと出ていく。

// 立ち絵:オーク(消去)
// トランジション:通常
// 背景:洞穴

足には鉄球を、腕には拘束具を付けられた私は、
首輪の紐をオークに引かれて、階段を上がっていく。

この妙に現代的なつくりをした洞穴の根城も、
もはや息苦しさを感じなくなってきている。
まったくもって、慣れとは恐ろしいものだ。

// トランジション:通常
// 背景:兵団長の部屋

【オークA】
「いつも通り、ベッドの上で待っていろ。
そうしたら、兵団長様が来るからな」

// SE:衣擦れ
// 立ち絵:カタリナ(哀;奴隷服)(左;右から素早くスライド)

部屋の中へ入った私は手枷と足枷、それから首輪を外されて、
二人分にしてもあまりに広いベッドの上に投げ出された。

もしかしたら、逃げられるかもしれない――
そんなことを思うことも昔はあったが、
圧倒的な力の前にねじ伏せられ、頬に傷を作るだけであった。

だから私は、さして大きな抵抗もせずにその場に座り、
兵団長様と呼ばれている、ひときわ大きなオークが
部屋に来るのをただ待っているだけなのであった。

// 立ち絵:兵団長(右;右からスライド)(※オークの拡大版)

【兵団長】
「ぐへへ、待たせたなぁ」

// 立ち絵:カタリナ(楽;奴隷服)(表情変化)

やがて、兵団長が部屋を訪れる。すでに鎧を脱ぎ、
醜悪な身体を露出しているだけでなく、下腹にはいきり立ち、
破裂せんばかりに膨らんだ肉棒をさげていた。

醜悪なのはその外見だけでなく、臭いも同じだった。
そのあまりの腐臭にかつては顔を背けていたが、
これにもやがて慣れ、今では平気な顔で見つめることさえできた。

【カタリナ】
「今日はどうするの? 前みたいに、着たままする?」

【兵団長】
「着たままもなにも、お前、大した衣服を着ていないじゃないか」

兵団長は笑い捨てる。確かに、そうに違いない。
私は土気色をしたシャツ一枚を除いて、
他に何も着てはいないのだった。

【カタリナ】
「前みたいに、可愛らしい服が着たいわ。
それに、シャワーも浴びたいし」

// 立ち絵:カタリナ(楽;裸)(衣装変化)

そのたった一枚の衣服さえも脱ぎ去りながら
甘えた声で懇願すると、兵団長はかっかと笑った。

【兵団長】
「ああ、後で部下に持ってこさせよう。
シャワーの方は、この後でじっくり浴びるといい」

紳士的に言いながらも、
その分厚い手指を私の下半身へと運ぶ仕草は、
まるで乱暴なものだった。

// 立ち絵:カタリナ(哀;裸)(表情変化)

【カタリナ】
「ふぁぁっ、あっ……」

潰れたままの陰核を爪の先で引っかくように刺激され、
私は激しい痛みに耐えながらも、膣口を濡らしていく。

そのあまりにも短絡的で荒々しいオーク流の愛撫は、
ただただ暴力的で女を貪ることしか考えていない、
彼らなりの思考様式をこれ以上なく代弁していた。

// 立ち絵:カタリナ(怒;裸)(表情変化)

【カタリナ】
(兵団長と言えど、そのあたりは変わらないのだな)

// 背景:黒
// SE:蹴る
// 立ち絵:カタリナ(削除)
// 立ち絵:兵団長(削除)

下唇を噛んで痛みを堪えていると、
十分に濡れたのだろうか、愛撫をやめ、
私の上体を突き飛ばすと、命令を下した。

【兵団長】
「そこに立って、片手を欄干の上につけ」

// 背景:スチル1(0002)

兵団長の指示に従って立ち上がると、
私はベッドの柵の部分に片手を置いて
もう一方の手を兵団長の方へと差し出した。

兵団長はその手を手綱の様に握り、腰だけを動かして
いきり立った肉茎を私の秘裂へ押し当てると、
奥底へと一気に押し込んだ。

// 背景:スチル1(0005)

【カタリナ】
「ひぁぁぁぁぁっ……はっ、ひゃぁんっ!」

そのあまりにも硬く、太く、暴力的な野獣の一物は、
膣壁を抉るようにして擦り動きながら、
子宮口を強く圧迫する。

鋭敏になった感覚が肉茎の形を暴き出す。その熱は彼自身のもつ
体温のためだけでなく、あまりの大きさに耐えきれなかった
私の膣内が傷つき、血を流したためもあるだろう。

【兵団長】
「あぁ、やはり人間の膣はいい。
何度も犯しているのに、相変わらずキツイままだ。
まるで処女とヤってるみてぇだな」

兵団長は私の片腕を引きながら、
腰を前後だけでなく、上下にも揺り動かして
私の小さく、余隙のない膣内を貪った。

// 背景:スチル1(0003)

【カタリナ】
「うぁっ、ぐっ……ひゃぁ、あっ!
んっ、あっ……いやぁっ! んっ!」

カリの当たるたび、引っかかれた私の膣内には新しい傷ができる。
じわじわと溢れるのは愛液ではなく、ほとんどが血液であった。

それは結合部から滴り、薄汚れたシーツの上に零れる
液体の色からすぐに分かることだった。
ふと私は、純潔をオークに汚されたあの日のことを思い出した。

【カタリナ】
(あの日も確か、こんな格好だったな)

下半身の感覚が痺れてきて、兵団長の激しい蹂躙に対しても
私はもはや、何も感じなくなっていた。

【カタリナ】
「あっ、あっ、あっ……」

ただ規則的に子宮口を突かれ、そのたびに呼吸の
出来なくなることを除けば、この時間はただ、
終わることを望まれているだけの無意味な時でしかなかった。

// 背景:スチル1(0006)

【カタリナ】
(早く終わって……)

しかしその時は、まだしばらくは来ないのだった。

兵団長はうめき声を上げるとともに、腰を振る間隔を速めたが、
それは絶倫体質の強いオークたちにとって、
長い淫戯の始まりでしかなかった。

// 背景:スチル1(0007)

【カタリナ】
「わっ、やっ! はぁっ……やっ、ひやぁぁんっ!」

亀頭が子宮口を叩くときのえづくような感覚には未だ慣れない。
私は身をよじってどうにかその感覚から逃れようとするが、
それがかえって、膣壁を抉る感覚の不規則さを生じさせる。

それだけでなく、私自身が腰を動かし、
兵団長の肉茎を刺激するという様子が彼を悦ばせる。
これは私にとって、一番の屈辱であった。

【兵団長】
「へへっ、なんだかんだ言って、
やっぱりお前も感じているんじゃないか」

彼はそんなことを言いながら、
片手を私の乳房に寄せ、思い切り掴み上げる。

// 背景:スチル1(0006)

【カタリナ】
「ふゃっ、痛っ……! あっ、ふぁっ、あぁんっ!」

太く存在感のある産毛が乳暈を撫でる。
彼の手の硬い関節に揉まれて、私は初めて、
自分の乳首が勃ち上がっていることに気づいた。

// 背景:スチル1(0001)

【カタリナ】
(そんな――嘘でしょっ!?)

私は声を堪えながら、こりこりとした乳首がその存在感を
私自身に伝えてくるのを感じた。それは紛れもなく、
私の身体が彼の手によって快感を覚えていることを意味していた。

【兵団長】
「へへへ、見ろよカタリナ。
お前もようやく、母親の身体になったみたいだ」

// 背景:スチル1(0003)

【カタリナ】
「ふぁっ、やっ……やだっ! なに、これぇ……っ!」

乳首のまわりから溢れた液体が乳暈全体に広がり、
汗とも愛液とも違う甘ったるい臭いを感じさせる。

その匂いがオーク特有の獣臭さと混ざり合うと、
意識がぼんやりと霞み、その代わりに肌の上や
膣口のまわりでの感覚がやけにはっきりしてくるのを覚えた。

// 背景:スチル1(0002)

【カタリナ】
(もしかして、私――)

想像はほとんど形になっていたが、
その先を考えたくはなかった。

兵団長は相変わらず強く、速く腰を振っている。
熱く、どこか官能的な息遣いを徐々に激しくしながら、
とうとう肉茎を脈動させ、果てのごく近いのを感じさせた。

【兵団長】
「くぅっ! カタリナ、中で出すぞ……っ!」

私の遠のいた意識は、その言葉を聞いた途端、
一時的にはっきりとした輪郭を取り戻す。

// 背景:スチル1(0003)

【カタリナ】
「やっ、だめっ! 中は……中はだめって……」

身をよじり逃れようとするが、
腕と乳房とを強く握られていて逃れられない。

// 背景:スチル1(0004)

【カタリナ】
「んっ……やっ、ひゃんっ! あっ、あぁっ、やんっ!
はっ、はぁっ……あんっ! やっ、やだぁ……」

【カタリナ】
「中に……中で出されたらっ! 私、わたしぃ……っ!」

// 背景:スチル1(0007)

【カタリナ】
「あっ、あぁっ! あっ、やっ! やっ……
ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」

// SE:射精
// トランジション:フラッシュ
// 背景:スチル1(0015)

どぴゅるっ! どぴゅっ! どぴゅるるるるっ!!

子宮口のすぐそばで半ば痙攣と変わらない脈動をさせながら、
兵団長の肉茎は粘りのある体液を放出する。

それと同時に、私は全身の硬直し、
それからすぐに力の抜けていく不思議な感覚に囚われた。

// 背景:兵団長の部屋

【カタリナ】
「はぁっ、はぁっ……」

ベッドの上に崩れ落ち、胸を揺らして呼吸しながら、
私は自分を襲ったその感覚が、あるいは、
オーガズムと呼ばれるものなのではないかと思いついた。

【カタリナ】
(私、こんな化け物に、感じていたの――?)

強いショックのままにうめき声を上げ、
零れてくる涙を抑えながら、
私は耳元で兵団長の囁いてくるのを聞いた。

【兵団長】
「お前、もしかしたらこの間ので、妊娠してたのかもなぁ……」

// SE:シャワー
// トランジション:暗転(背景同じ)

その後……。
私は痛みの残る股をなるべく動かさないように気遣いながら、
同じ部屋にある簡易的なシャワーを浴びる。

勢いのない水の流れを必死に押し当てて、
兵団長の精液を洗い流そうとするが、
もはやそれも、無意味なことなのかもしれなかった。

【オークA】
「兵団長様、次の女を連れてまいりました」

外から、オークの声が聞こえる。

【兵団長】
「ご苦労」

兵団長は言ってから、シャワールームの中の私へと
ぼろ布のようなタオルとともにシックなドレスを投げ渡した。

【兵団長】
「まあ、なんだ。お前もいずれ、俺の子を産むことになるんだ」

【兵団長】
「少しぐらいの贅沢は、させてやらないとな」

兵団長はどこか照れたような口調で言う。

// 立ち絵:カタリナ(怒;裸)(中央;下からスライド)

【カタリナ】
(――そんなの、死んでも嫌よ)

// トランジション:暗転(背景同じ)
// 立ち絵:カタリナ(削除)

私は受け取ったタオルで身体を拭いてから、
どこから奪い取ってきたものかも分からない、
真新しいドレスに袖を通した。

// SE:衣擦れ
// 立ち絵:カタリナ(楽;ドレス)(左;左からスライド)

ドレスの着心地は、まあ悪くない。
下着を着ていない分すこしすーすーするが、
そんなのはもうすでに慣れたことだ。

// 立ち絵:ヴィオラ(楽:奴隷)(右;右からスライド)

そのままシャワールームを出ると、
そこには――彼女も、兵団長の相手をするのだろう――
私と同じくらいの年齢の女の子が、笑みを浮かべて立っていた。

しかし、その笑みは凍り付き、貼りついたようで、
どこか、オークたちとはまた別の種類の、
不気味な雰囲気さえも感じさせた。

【女の子】 // ヴィオラ
「その服、可愛いね」

// 立ち絵:カタリナ(哀;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「えっ?」

女の子に、いきなり声を掛けられて、
私は戸惑いながらも、曖昧な返事を返す。

【女の子】
「どうやって手に入れたの?」

// 立ち絵:カタリナ(楽;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「……兵団長にねだったら、もらえたの」

【女の子】
「そうなんだ」

女の子の手枷と足枷が、オークの手によって外される。
そのオークが廊下へ出て行って、私の名を呼ぶ。

【カタリナ】
「ごめんね、もういかなきゃ」

// BGM:フェードアウト

廊下の方へ歩き出して、
女の子のすぐ隣を通り過ぎたとき――

【女の子】
「――寝床のすぐ隣の壁」

// 立ち絵:カタリナ(哀;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「え――」

// 立ち絵:ヴィオラ(削除;右へスライド)

女の子の囁くような声に、一瞬遅れて振り返ると、
彼女は既にベッドの方へ向かって歩き始めていた。

【オークA】
「おい、カタリナ。早くこっちへこい」

【カタリナ】
「あ――」

// 立ち絵:カタリナ(削除;左へスライド)

その声に私は急いで廊下へ駆けだし、
オークの手によって手枷と足枷、
それから首輪をはめられて、元の牢へと連れ戻された。

// 立ち絵:ヴィオラ(楽;奴隷)(中央;右からスライド)

【女の子】
「……カタリナ、やっと会えた」

// 立ち絵:ヴィオラ(削除)

*scene2|夜の鍵と座敷牢への脱出

// トランジション:通常
// 背景:牢の中(夜)

夜――。

// 立ち絵:カタリナ(哀;ドレス)(中央;下からスライド)

牢の中で、私はあの女の子の言った言葉を思い出していた。

【カタリナ】
「――寝床のすぐ隣の壁、かぁ」

わら敷きの寝床のすぐ隣には、
土色の壁がごつい岩肌を露出している。

// SE:衣擦れ

私は、なんとなくそのあたりを指先でなぞり、
彼女の言葉の意味を探した。

そして――。

// 立ち絵:カタリナ(楽;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「あっ、これ……」

筒状に丸められた紙に包まれて、
人工的な形をした細長く、硬い鉄辺。

鉄格子の外から覗く月に照らしてみると、
それは果たして――

// 立ち絵:カタリナ(怒;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「鍵だ……」

それはオークたちが持っているのをよく目にする、
この牢屋の鍵に違いなかった。

【カタリナ】
「もしかしてあの女の子は、私にこれを――?」

私ははやる気持ちを抑えつつ紙筒を開き、
そこに書いてある文字を、月明かりの下で読んだ。

――親愛なるカタリナ。
この鍵をあなたに託す。私に会いに来て。
地下の座敷牢から。ヴィオラ

// 立ち絵:カタリナ(哀;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「ヴィオラ? ヴィオラって、まさか……」

私は、彼女のことを思い出す。
あの頃、村の中でよく遊んだ、一人の少女のことを――。

// BGM:銀の鍵と夜の座敷牢への脱出(※シーン名間違えた;チュートリアルゲームパートも同じ曲)
// 立ち絵:カタリナ(怒;ドレス)(表情変化)

【カタリナ】
「――行かなくちゃ」

// 立ち絵:カタリナ(削除)
// トランジション:通常
// 背景:洞穴(夜)

私はいてもたってもいられなくなり、
鉄格子越しに、牢屋の鍵を引っ掛けて開いた。

幸い、その場にオークはいなかった。
それどころか、洞穴の中はどこか騒がしく
オークたちのあちらこちらへ走り回る音が聞こえる。

// 立ち絵:カタリナ(怒;ドレス)(中央)

【カタリナ】
「待っててね、ヴィオラ――」

// 立ち絵:カタリナ(削除;右へスライド)

私は牢屋を飛び出し、洞穴の中を駆け出した。

// チュートリアルゲームパートへ

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