平成 28 年 8 月 18 日発表
長崎市教育委員会
長崎市の新たな恐竜などの化石公開について
福井県立恐竜博物館と長崎市教育委員会は、平成 25 年度から行っている共同研究調査に より、長崎市内の長崎半島西海岸に分布する白亜紀後期の三ツ瀬層(約8100万年前)か ら複数の恐竜等の化石を発見しております。 今回は平成 25 年度から平成 27 年度にかけて発掘し、これまで未公表の恐竜やカメの化石について報告いたします。
1 発見化石 【別紙1】 (1) 獣脚類恐竜の歯(2点) (2) 獣脚類恐竜の歯の一部(3点) (3) 恐竜の肋骨の一部(2点) (4) 小型獣脚類の末節骨(指先の骨)(1点) (5) 恐竜の骨質化した腱の化石(2点) 【別紙2】 (1) スッポン上科(アドクス科)の背甲の一部(2点) (2) スッポン上科(アドクス科)の右肩甲骨(1点) (3) スッポン上科(スッポンモドキ科)の背甲の一部(1点) (4) スッポン上科(スッポンモドキ科)の縁板の一部(1点) (5) スッポン上科(スッポン科)の背甲の一部(2点) (6) スッポン上科(スッポン科)の右坐骨(1点)
2 発見場所 長崎市の長崎半島西海岸
3 特記事項 恐竜化石には獣脚類の歯、指先の骨(末節骨)、肋骨の一部や骨質化した 腱の化石が含まれています。また大型スッポン類などのカメ類の化石も発見 され、恐竜だけでなく、多くの脊椎動物が白亜紀後期の長崎に生息していた ことが再確認できました。これらは日本の白亜紀後期の脊椎動物相の多様性 を知る重要な証拠となります。
獣脚類恐竜の歯(2 点:中央と左下)と歯の一部(他 3 点)
右上はティラノサウルス科の可能性がある。左上下 2 点は平成 26 年度、 その他は平成 27 年度の発掘。
(画像提供:長崎市教育委員会/福井県立恐竜博物館)
肋骨の一部(2 点:左と中央上)、末節骨(右上、白の台上)、 および骨質化した腱(右下 2 点)
肋骨の一部(平成 26 年度発掘)と骨質化した腱の化石(平成 27 年度発掘)の 恐竜の種類は不明。末節骨(=指先の骨、平成 26 年度発掘)は小型獣脚類の ものとみられる。
(画像提供:長崎市教育委員会/福井県立恐竜博物館)
スッポン類(スッポン上科)の化石
アドクス科の化石は背甲の一部(左上 2 点)と右肩甲骨(中央)、スッポンモドキ科の化石 は背甲(右上)と縁板(右中)の一部、スッポン科の化石 3 点は、背甲の一部(右下 2 点) と骨盤の一部(右坐骨)。アドクス科の肩甲骨とスッポンモドキ科の背甲の化石は甲長40 cmを超える大型の個体のもので、共に平成 25 年度に発掘。スッポンモドキ科の縁板は平 成 26 年度、他は全て平成 27 年度の発掘。
(画像提供:長崎市教育委員会/福井県立恐竜博物館)
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