ここは知の国。かつては知の指導者でもある老僧の元で、知の民たちは知識を磨き、精神的に安定した生活を送っていた。老僧は広場の真ん中に小さな寺を立て、人々に知の問答(クイズ)をもって「知」を教える努力をした。それは導師の脳に記憶された知の喜びを人々に分け与え、そして真の自由を自覚させる作業でもあった。こうして知の民は類希なる知識を蓄えた民として平和で自由な日々を送っていたのである。
だがあるとき、卑怯な手段で導師を破る者が現れ、導師は悲惨な死を遂げた。卑怯者の手によって憩いの場であった寺は焼かれ、平和に暮らしてきた人々は脳から知識と記憶を奪われ、高原から追放されたのである。
そのものは老僧から奪った知識とシステムを悪用し、いつしか「謎王」と名乗るようになった。
捨てられた知の民はわずかな記憶を頼りに、高い壁に囲まれた謎王国の中に入ろうとする。しかし運良く中に入れても、ふたたび知識を吸い取られ、謎王国の外に追い出されるばかりだった。
謎王は知の喜びをかすかに覚えているものが、繰り返し謎王国に入り込ませるために、人々の記憶と知識を完全に消さなかった。そして、入り込んできた人々の知識を吸い取っているのだ。知識は謎王にとって、そして謎王国にとってのエネルギーであったのだ。
そしてまた、今日もある若者が、かすかに残る記憶をたどって、知の対決を挑み始めた。
しかし、彼は今までの知の民とは少々様子が違う……。
この話は、国から追放されたあなたが、知を鍛え、その失われた血の力を取り戻し、謎王を倒して平和な国を再建するまでの物語である。
セリフ
主人公:痛い。頭が痛い。僕は誰だろう。僕には、記憶がない。誰かに記憶を吸い取られたみたいだ、知恵を全部…。そして…捨てられたんだ。
…あの女だ!あの女が僕をこんなにしたのか!畜生…あいつを倒したい!
老僧:この国では知恵こそが全てじゃ。金も権力も、深い思索も、この国ではなんの役にも立たない。知恵のある者だけが、頭脳に膨大な知識を抱えていることだけが、絶対価値なのだ。その最高の知能を抱えているやつが、あの塔の中にいる。お前や私を捨てたあいつだ。あいつは全ての知恵を統括し、この世界を管理している、絶対権力者だ。他人に知恵を与えることもせず、自分より知恵のある者は抹殺していく、冷酷なやつだ。もしかしたら…お前は賢者だったのかもしれない。お前が自分を取り戻したいなら、あいつを倒せ!やつの名は…謎王!!
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