フェアリー

テリトリー	綺麗な森
平均寿命	50年
分類	翼種、妖精種
信仰	ペケヴォチカ
外見特徴	小さな体に蝶のような美しい羽根を持つ。 生まれたばかりのフェアリーは茶、黒など地味な色合いが多いが年齢を重ねるにつれ、黄色、赤、白など鮮やかな色彩に変わる。

　綺麗な森に住む小さく愛らしい種族。といっても愛らしいのは外見だけで、巧みに幻術を使い、場合によっては上位種でも欺いてみせる。
　空気と水が澄んだ美しい森でしか生きることが出来ないため、空気や水を汚す存在を極端に嫌う。またそうした存在が入ってこないように集落には結界をはり、集落付近に近づけないように厳重に幻術を張り巡らせている。
　女性が多いこともありおしゃべりで流行りものが好き。気まぐれに森に近づいた他種をからかっては遊び、気に入った異性を見つけると幻術を見せて集落に連れ帰ってしまうこともある。
　可愛い見た目と愛らしい声にだまされて不用意に近づいてはいけない種族である。

 

種族特性

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【女９：男１】
　女性のフェアリーしか見たことがない。という人も多いだろうがそれはフェアリーには男性が生まれにくいためだ。たまに生まれる男性はフェリーの中で極端なほど過保護に育てられるため集落から出ることも稀である。男性のフェアリーを見つけたからといって不用意に近づいてはいけない。傷一つでもつけたとたん女性のフェアリーの総攻撃を食らうことは間違いない。
　周囲に女性しかおらず、女性に愛される環境というのは男性諸君であればうらやましいと思うかもしれないが実際はそう良い話でもないらしい。一度だけ男性のフェアリーの話を聞くことが出来たが女は怖い。と青い顔をしていた。フェアリーの寿命は人と比べても短いが男性フェアリーの平均寿命はさらに短いと聞く。それがすべてを物語っていると言えよう。

 

【鮮やかな髪と瞳】
　最初は黒、茶など地味な色味で生まれるフェアリーだが主食である花の蜜を食べているうちに髪や瞳は色鮮やかに変化する。食べた蜜と魔力による変化だとされ、黄色の花の蜜を多く食べたものは黄色、赤色の花の場合は赤色へと変化する。彼女たちはその特性を生かして自分の理想の色へと瞳と髪を変え、自由きままに森の中を羽ばたいて回る。
　この特性のおかげで生まれたてのフェアリーと年長のフェアリーは髪と瞳の色で判断が出来るが、彼女たちにそれを指摘するのは悪手である。小さかろうと女性は女性、丁重に扱わなければどんな目にあうか分からない。特にフェアリーたちはいたずら好きで幻術の使い手でである。場合によっては一生森から出られないだろう。

 

【青信仰】
　フェアリーは特に青色を希少で美しいものだと認識している。稀にうまれる青い髪や瞳をしたフェアリーは仲間の中でも特に美しい存在として愛される。
　フェアリーに贈り物をおくるのであれば青いものが好まれることを覚えておくと良いだろう。

 

【テリトリーを持たない】
　特定のテリトリーを持たない種族は少数ながら存在する。フェアリーの場合は綺麗な水と空気がある森でしか生きることが出来ないために特例とされている。無法地帯はもちろん他種のテリトリー内にも集落を作ることが許されているフェアリーは情報通だ。フェアリーは特殊な術を使って複数の集落を簡単に行き来ができる事もあり、他種の情報を知りたいならフェアリーに探りを入れるのが一番だろう。
　綺麗な森でしか生きられないため森を汚す存在を毛嫌いしており、フェアリーが住む森でゴミなど捨てた日には散々な嫌がらせをされる。逆に森を綺麗に保ってくれた場合は家の前に綺麗な花や果物が置かれている。なんてこともあるようだ。フェアリーが多く住む森には美味しい果物や効果の高い薬草、ユニコーンやペガサスといった希少な幻獣も生息していることも多い。フェアリーが住みやすい環境を守る。それは人類にとっても住みやすい環境を整えることだと言えよう。

 

【鱗粉を口にいれてはいけない】
　フェアリーの羽根からは鱗粉が落ちる。キラキラと輝くたいへん美しいものだと一部のマニアに好まれるものだが間違っても口にしてはいけない。フェアリーの鱗粉には魔力が含まれており、体内に取り込んでしまうと体が縮んでしまう。取り込んだ量によっては羽根が生え、記憶が消え、完全にフェアリーになってしまうという。これを利用してフェアリーは気に入った異性に鱗粉を飲ませ、自分たちの集落に連れ帰ってしまう。可愛らしくお願いされたからといってフェアリーから与えられたものを軽々しく口にしてはいけない。彼女たちは見た目にそぐわず狡猾である。

 

文化

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【食事】
　主食は花の蜜。魔花なども大好物である。しかし体が小さいため自分たちの食料を確保するために花を育てることは苦手としている。

 

【衣服】
　ひらひらとした軽い素材を好む。大戦前は自分たちで服を作っていたが、異種交流が盛んになった今はドール職人などに衣服を頼むのを贅沢としているようだ。

 

【住処】
　フェアリーしか入ることのできない結界の中に集落を作っており不明な点が多い。ツリーハウスのように木の上に家を立てるのが一般的なようだが、大きな葉や木を組み合わせテントを作る集落や、本格的な石造りの家を作る集落もあるという。特定のテリトリーを持たないフェアリーらしく、暮らしの文化も様々なようだ。

 

【信仰】
　始祖であるペケヴォチカはもちろんのこと、植物を司るリマチェーニのことも厚く信仰している。森とともに生きる種だけあって年に一度の植物祭はエルフのテリトリーにフェアリー全員が集まって壮大にお祝いするという。ルディヴィア様、ペケヴォチカ、リマチェーニ役を毎年三名ずつ選び、その三名に選ばれることはフェアリーにとってたいへん名誉なことであるらしい。

 

人への擬態

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　フェアリーは人への擬態を行わない種である。幻術によってだますことはあるが自分たちの体を魔力で変えようという発想はない。人里に降りてくることもめったにない。町中で見かけた場合は緊急事態と思って良いだろう。

 

大戦

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　環境が激変した大戦はフェアリーにとって行きにくい時代だったといって間違いない。多くのフェアリーは戦禍をさけて逃げ回ったようだが、なかには森を荒らされる怒りと共に行動したものもいたという。戦争終結の際にはフェアリーたちの情報伝達が迅速だったおかげで新体制への移行が早かったという話も残っている。

 

異種双子について

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　フェアリーの異種双子は見つかっていない。体格の差であったり寿命であったり、人と共に生きることに適していないのが理由ではないかと推察される。もう一つの有力な説としてはフェアリーは気に入った人間に鱗粉を飲ませて同種にすることが出来るため、異種双子となる必要がなかったのではないか。というものがある。