ワーウルフ

ページ名:ワーウルフ

ワーウルフ

テリトリー 西
平均寿命 120歳
分類 獣種、肉食種
信仰 ヘルトーニョ、リマチェーニ
外見特徴

黒、茶、白などの髪、茶や灰色、時たま金の目を持つ。

野山を駆けまわるので男女ともに筋肉質だが、体格がいいというよりは無駄な贅肉がつかない。

獣の姿をとった場合は、普通の狼よりも一回り大きい。

成長するにつれて獣型をとった時の体長は大きくなるため、

100歳前後のワーウルフは普通の狼の2、3倍ほどの大きさになる。

 月の満ち欠けに大きく影響を受ける種族。満月が近づくにつれて魔力をため込む性質があり、満月の日になると浮かれて人の姿を保てなくなったり、酔っ払ったように暴れ回ってしまったりする。それがなければ基本的には陽気で人なつっこい種族。

 集団で行動し、村や町全体で子育てをする種族であるため、仲間意識がとても強い。一人はみんなのために、みんなは一人のためにが心情のため、一人を傷つけると全体で攻撃してくる。仲間と認めた存在とそれ以外との差が激しい種族であり、大戦前は大変気性の荒い種族とされたのは当時は他種がすべて敵に見えていたからであろう。

 種族を超えた交流が盛んになってからは他種とも積極的にコミュニケーションをとり、「人の国」にもいち早く慣れた。今では「人の国」では切っても切れない種族となっている。

 

種族特性


【五感】
 嗅覚や聴覚がするどく、足跡や匂いで他者を識別する。匂いを追って他者を追跡することもできる。とくに嗅覚がするどいものは匂いで相手の感情を感じとることもできるという。


【仲間には温厚】
 西方は気性の荒い種族が多いとされるが、ワーウルフはその中でも温厚だと言う者も多い。たしかにワーウルフは人なつこい性格であり、順応力も高く、コミュニケーション能力が高い者も多い。魔力が乱れる満月の日をのぞけば、のんびりした性格の者も多い。しかしながら彼らは狩猟民族であり肉食種である。敵、または得物だと認識した相手には普段の温厚さが嘘のような獰猛な面を見せる。ワーウルフと付き合うのであれば誠心誠意、真心をもって接するべきである。彼らは敵意には敏感であり、裏切りを嫌う。そして裏切った相手に対しての情は一切ない持たない種族である。


【スキンシップ】
 ワーウルフは他種からみても距離感が近く、スキンシップ過剰といえる。誰かとふれ合うことに安堵と幸福感を覚える性質のため、彼らと親しくなればハグは当たり前の挨拶となるだろう。もちろん誰でもいいというわけではなく、親しい相手であればあるだけ安心するため、番には特に甘える傾向が強い。
 番の匂いに安心し、甘える時には尻尾を相手に絡めたり、お腹をさらす。頭や耳、お腹を撫でられると安心する。スキンシップ不足だと魔力が乱れたり、精神不安定に陥るなどの不調に陥ることもあるので、彼らにとってふれ合うことは大事なことである。


【挨拶】
 他種からすると大変距離が近いのがワーウルフだが、特に挨拶は顕著に現れる。お互いの頬をくっつけ、額をくっつけ、鼻をくっつけ、抱き合いながらお互いの匂いを嗅ぐ。恋人でもなかなか行わないような行為を出会い頭、別れ際に行うため、慣れないとその距離感に大変戸惑うことだろう。ワーウルフにとってこれは普通のことなので他意は一切ない。距離が近すぎるあまり他種族に勘違いされることも多いが、本当に一切他意がない。彼らは一途で浮気はしない種なので、自分が番でなければどれほど距離が近かろうが触ってこようが、友好によるスキンシップなので勘違いしないようにしたい。


【付き合う上での注意点】
 彼らは一途に番を思い続けることを美徳とするため、冗談であれ浮気や心変わりをほのめかすと、普段の温厚さが嘘のように狂暴になる。他者の話でも拒絶反応が強いため、ワーウルフの前で浮気、二股、再婚などといった話はしない方がよいだろう。
 他種に比べると温厚な方だが、承諾なく耳や尻尾に触れるのはマナー違反である。特に獣型をとっている時は不用意に触ってはいけない。彼らが獣の姿をとる時は敵と戦う時、弱っている時、リラックスしている時である。いずれにせよ親しくない相手に触れられることを好む場面ではないため、獣型をとっているワーウルフには近づかない方が安全である。いくら人なつっこい彼らでも怒らないわけではないのだ。

 

文化


【食事】
肉がメイン。木の実を森で集めてきたり、畑を耕したりするが、主な食料確保は狩り。5歳から大人に連れられて森にいくようになり、10歳にはおとなと一緒に野山を駆け回る。狩りも農業も地域ぐるみで協力して行われる。そうすることでワーウルフの子供は仲間と協力することを学ぶ。


【衣服】
捕まえた獲物の毛皮や爪などを加工し、戦利品としてアクセサリーにするのが主流。動きやすい衣服を好み、興奮すると男女問わず脱ぐ癖があるため、他種族にしばしば驚かれる。締め付けられる感覚が苦手で下着はあまり好まない。


【住処】
山や森に近い場所に好んで住む。大きな天幕を張って、その中で数世帯が共同生活を送るのが主流。首都に行くと一軒家なども増えていくのだが、自由に出入りできる天幕スペースは確保されている。天幕内では地位も名誉も関係なく無礼講というのがマナーのため、旅人も巻き込んで毎夜にぎわいを見せている。


【成人の儀】
10歳になるとワーウルフは狩りの仲間入りを果たす。これは実質の成人扱いで、これからはテリトリーの外に出ることも許されている。成人の儀として10歳のワーウルフだけで協力して狩りを行い、とらえた獲物を調理し大人や自分達よりしたの子供たちに振る舞う。そうして彼らは一人前のワーウルフと認められるのである。


【信仰】
獣種の始祖と言われている「ヘルトーニョ」を信仰しているが、同じくらい感謝の相手としているのが植物種の始祖である「リマチェーニ」である。野山をかけられる強靱な肉体を与えてくれた始祖に感謝し、生きるための糧として必要な植物を司るリマチェーニをたたえ、秋には一年の感謝を述べて収穫祭をし、春にはこれからの芽吹きの季節に感謝を述べて感謝祭を行う。といっても堅苦しい儀式を行うわけではなく、実質は家族や親戚一同を介した飲み会である。


【誕生会】
生きる上で番の存在が重要なワーウルフは早い段階で番を見つけることがよいとされるため、子供が生まれると周辺のワーウルフが同年代の子供。未だ番を見つけていない者などを集めて誕生会を開く。この誕生会で番を発見するワーウルフも多く、番を見つける意味でも、地域ぐるみで子育てをするワーウルフたちの結束を高めるためにも重要な催しとなっている。


【追放】
仲間想いの種であるが、仲間想いだからこそ、ルールを破るもの、仲間に危害を与えるものに対しては大変厳しい。テリトリーから追放されるワーウルフは尻尾を切り落とされ、二度とテリトリーの地を踏まないと契約させられる。テリトリーに戻ってきたことがバレるとすぐに追い出され、場合によってはその場で処刑される。
追い出されたワーウルフが山や森などに集まり、独自のルールで集団生活を送る例はいくつかある。群れに馴染めずに追い出されても群れを形成する様を見るに、ワーウルフは一人では生きられない種族であるようだ。

 

 

人への擬態


 生まれる時は獣の姿で生まれてくる。1年ほどで人型をとれるようになるが、耳やしっぽをしまえるようになるのは3歳くらい。遅い子だと5歳くらいまで耳と尻尾をしまうことができない。

 人型、獣型と自由に姿を変えられる種族ではあるが、細かい調整は苦手であり、驚いたり感情が高ぶったりするとすぐに耳と尻尾が飛び出してしまう。そのため正体を隠すことは苦手とし、「人の国」内でもワーウルフだと隠さずに生活する者が多い。

 

満月の日


 月の満ち欠けによる魔力を発散させる大事な日でもあり、生涯の番を見つける日でもあり、繁殖期でもある。ワーウルフにとってはとても重要な日。

 ワーウルフは魔力の蓄積量があまり多くなく、適度に発散させないとすぐに魔力暴走を起こしてしまう。体内を暴れ回る魔力によって高熱や頭痛、倦怠感、吐き気などの症状が出て、ひどい場合だと人型すら保てなくなる。その状態が長く続くと死んでしまうため、魔力を発散させるのに必要な番を早い段階で見つけることが推奨される。

 ワーウルフは相性のいい相手と一緒にいると魔力の流れがよくなり、自然と外に放出されるようになる。詳しい仕組みは分かっていないが、生き残るためにできあがった特性だろうと言われている。

 特に相性のよい相手、生涯の伴侶とも呼べる相手を番という。ワーウルフが満月の日に魔力を蓄積するのはこの番を見つけるためとも言われており、ワーウルフにとって番とは切っても切れない縁であり、番を見つけられなかったワーウルフは総じて早死にだったと記録されている。

 


 ワーウルフは一途な種族として有名である。一生につき一人きりの伴侶を本能で選ぶ。見た瞬間に分かるものもいれば、満月の日に気づくものもいる。匂いで分かったという話もあるが、すべて理性ではなく本能で相手を選んでいるのは共通している。

 相性のよい相手を本能で嗅ぎ分ける能力は全種族の中でも一番だと言われており、相手に尽くす性質も含めて仲睦まじい夫婦が多い。子供は宝という考え方から、5人以上の子供をもうけている夫婦が多く、ワーウルフのテリトリーでは子供の声が途切れる事がないと言われている。

 番の契約はお互いに相手のうなじを噛むことで成立する。片方だけでは成立せず、あくまで両方の納得があっての契約となるため、異種間だと契約までに時間がかかることも多い。契約されると満月の夜の魔力の乱れが安定するため、ワーウルフは番を見つけたら即契約することも多い。番が異種族だった場合、魔力蓄積量が増えるなど相手にとっても多少の利益はあるようだ。しかし人間の場合は魔力を感じ取る力がないため、人間側からすればただの儀式といえる。

 

大戦


 世界大戦中は戦うことよりも仲間を助けて逃げる事に重点を置いており、あまり積極的には参加しなかった。戦闘になった場合も集団戦法を得意とし、ワーウルフ同士にしか分からない遠吠えや野生の狼を用いた攪乱や陽動を駆使し、仲間を助けながら生き延びたと伝わっている。

 戦争後のテリトリー区分にも素早く順応し、「人の国」にも打ち解けるのが早かったのは仲間と共に生きる性質故だろう。

 

他種との関係


 ワーウルフと仲が悪いと有名なのは猫又である。仲間を重んじるワーウルフ、個人主義の猫又、一人に一生尽くすワーウルフ、恋多き猫又と対称的な事もあり、同じ獣種ではあるが衝突は多い。猫又も「人の国」には早くからなじんだ種であることもあり、王都ではうなるワーウルフと鼻で笑う猫又という図は日常風景の一部となっている。
 といっても猫又はワーウルフと違い魔力管理が大変上手いため、ぱっと見では人間との区別がつかない。おそらくは猫又なのだろうが、獣種のように嗅覚が発達しておらず、異種族のように魔力が分からない人間には確認しようがないのが現状である。

 

異種双子について


 全種族の中でも特に異種双子が多い種族がワーウルフである。ワーウルフのテリトリー内では毎年数人の異種双子が生まれるため、アメルディ学院への入学や、10歳になる前の面談などはとてもスムーズに行われる。片割がそのまま番であることも多いため、人間との関係も良好であり、集団生活に慣れていることもあり、他の種とのトラブルも少ない。
人間との寿命差も少ないこともあり、他種と比べても安定した関係を築く場合が多い。

以下ネタバレ

+-

 人なつっこい種であること、番であれば異なる種族だろうと気にしない。という性質から、人と暮らすことも多い種だったこと。人間と暮らす地域が近かったこともあり、契約する事例が多かったのだろうと推測される。

 だが、匂いで相性が分かる。という特性を利用され、強制的に契約を結ばされた組が存在することが調査で分かっており、その組関しては相手に嫌悪感を抱く可能性が懸念される。契約を解除する方法は未だ分かっておらず、彼らの関係がどういったものになるかは経過を見るほかないだろう。

(ヴァンパイア秘蔵記録より)

 

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