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2285年、ジェイムズ・T・カーク少将は、スポック大佐のカトラと身体を再融合させるためにUSSエンタープライズ(NCC-1701)を強奪し惑星ジェネシスへ向かった。しかし惑星軌道上においてクリンゴン・バード・オブ・プレイと戦闘が行われ、カークは深刻なダメージを被ったエンタープライズをやむなく自爆させた。(スタートレック3:ミスター・スポックを探せ)
その後カークらは奪ったバード・オブ・プレイをHMSバウンティと改名し、それで地球への帰還を図る。しかし帰路の途中、彼らは地球がクジラ探査機の影響で壊滅の危機に瀕している状況に直面した。カークらはスリング・ショット航法による時間移動を行い、過去の世界から絶滅種ザトウクジラを連れ帰ることで、辛くも地球を「過ちによる壊滅」から救うことに成功する。
しかしながら、地球を救ったものの、カークの行動(連邦財産であるUSSエンタープライズの破壊、USSエクセルシオへの破壊活動、命令違反等)は宇宙艦隊一般命令・規則に違反するものであり軍法会議にかけられた。しかし、「過ちによる壊滅」から地球を救った功績と、過去の連邦に対する貢献、そして連邦大統領とヴァルカン大使のサレクの尽力により、連邦評議会はカークの処分を大佐への降格にとどめた。そして、彼を再び宇宙艦の艦長に任命するという処分が下された。
宇宙艦隊は、カークにそれまでのUSSエンタープライズ(NCC-1701)の名とレジストリ・ナンバーを引き継ぐ、USSエンタープライズ(NCC-1701-"A")の指揮官に任命した。レジストリ・ナンバーの継承は、宇宙艦隊でも極めて異例のことであった。(スタートレック4:故郷への長い道)
尚、この決定は急遽決まったことであったため、同艦は当時クジラ探査機の被害により修理中だった同型艦USSヨークタウン(NCC-1717)を、USSエンタープライズ(NCC-1701-A)へと改名した艦であった。[1]
宇宙艦隊において同じ艦名が後に引き継がれるということは多々あることではあるが、その場合は基本的に艦名のみが引き継がれ、レジストリ・ナンバー等は完全に別物となる。例えばUSSイントレピッドは23世紀にはコンスティチューション級宇宙艦USSイントレピッド(NCC-1631)として就役していたが、24世紀中期にはエクセルシオ級宇宙艦USSイントレピッド(NCC-38907)、後期にはイントレピッド級宇宙艦USSイントレピッド(NCC-74600)が就役している。(宇宙大作戦、新スタートレック)
しかし、エンタープライズの名はカークの功績から、宇宙艦隊において象徴的な存在となり、宇宙艦隊旗艦とされた。そのため、特例としてレジストリ・ナンバー「NCC-1701」を次の世代艦へと継承し、末尾のアルファベットのみを更新していくという慣習が生まれた。
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USSエンタープライズAは惑星ジェネシスで自爆した前代のUSSエンタープライズ改装型と同じ設計を元に建造されたコンスティチューション級改宇宙艦であった。
同艦のメインブリッジは宇宙艦隊の伝統通り、デッキ1最上階に位置した。また、少なくとも3種類のブリッジ・モジュールが使用された。コンピュータ・インターフェースはタッチスクリーン式となり、一部の機器にはスイッチが採用されていた。ビュースクリーンには円盤部各所に設置されたカメラで様々な方角を映し出すことができる。また、各モニターには非常警報及び警戒警報を表示させることができた。ブリッジ中央には艦長席があり、艦長席前方のビュー・スクリーン側には二台のコンソールが設置されており、艦長席から見て左側が操舵席、右側がナビゲーター席であった。また、ナビゲーター席は戦術ステーションも兼任していた。ブリッジ後方の艦長席から見て左側が科学ステーションであり、中央が機関ステーション、右側が通信ステーションであった。また、ブリッジにはターボリフトが二箇所設置されていた。
魚雷ベイはデッキ13に位置した。魚雷室は以前のエンタープライズよりもさらに自動化が進められ、より小型化していた。
艦内にはフェイザー発射感知システムがあり、艦内でフェイザーを射撃すると全艦に警報を発するようになっていた。しかし、麻痺設定の場合は警報が鳴らない可能性があった。(スタートレック6:未知の世界)
シャトルベイ(2287年)
シャトルベイは推進部の最後尾に位置した。前代のエンタープライズと異なり、シャトルベイと貨物室は直結していなかった。エンタープライズにはガリレオとコペルニクスを含む少なくとも2機のシャトルクラフトが搭載されていた。シャトルクラフトの着艦は通常トラクター・ビームによる誘導が行われたが、万が一のためにシャトルベイ内には激突防止用のバリケードネットが設置されていた。(スタートレック5:新たなる未知へ)
士官用ラウンジ(2293年)
乗務員ラウンジは艦の前部に位置し、いくつかの海の遺物が展示されている。このラウンジには「未踏の地へ勇敢に進む」というキャッチフレーズが掲げられた帆船の舵が設えられている。また、非常用通信機がラウンジに設置されていた。(スタートレック5:新たなる未知へ)[2]
円盤部には士官用のダイニング・ホールがあり、来客をもてなすためにしばしば使用された。この部屋にはいくつかの絵画が飾られていた。(スタートレック6:未知の世界)[3]
コンスティチューション級改のワープ・コア
エンタープライズAには以降70年間標準となる、垂直アセンブリ型のワープ・コアが搭載されており、機関室はデッキ15に位置した。また、コアの非常事態に対応するために、隔離ドアが設置されていた。(スタートレック6:未知の世界)
厨房(2293年)
Turbolift_shaft.jpgターボリフト・シャフト内部(2287年)
ファイル:23rd Century Service Crawlway.jpgジェフリーズ・チューブ(2287年)
士官は前世代のエンタープライズ同様、各自に船室が割り当てられていた。下士官には個室が与えられることはなく、数名で一室を共有していた。最大8名の乗員が一つの部屋に割り当てられ、それぞれに収納ロッカーが割り当てられていた。また、毎時間チャイムが鳴るシステムとなっている。原始的なレプリケーターが艦内各所に見受けられたが、艦内の食事は厨房で作られていた。
拘束室は推進部に位置した。スポック大佐によると脱走防止の設計がなされている。
ターボリフト・シャフトは三角形であり、通常の廊下のほかにジェフリーズ・チューブが艦内各所に巡らされている。(スタートレック5:新たなる未知へ)[4]
宇宙艦エンタープライズ |
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地球連合: USSエンタープライズ(XCV-330) • エンタープライズ(NX-01) |
惑星連邦: USSエンタープライズ • USSエンタープライズA • USSエンタープライズB • USSエンタープライズC • USSエンタープライズD • USSエンタープライズE • USSエンタープライズF • USSエンタープライズG • USSエンタープライズJ |
惑星連邦(新時間軸): USSエンタープライズ • USSエンタープライズA |
テラン帝国(鏡像宇宙): ISSエンタープライズ(NX-01) • ISSエンタープライズ(NCC-1701) |
コンスティチューション級宇宙艦 |
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USSアワニー • USSコンステレーション • USSディファイアント • USSエンタープライズ • USSエンタープライズ-A • USSエクスカリバー • USSエクセター • USSフッド • USSイントレピッド • USSコロリョフ • USSレキシントン • USSポチョムキン • NCC-1707 • USSコンスティチューション • USSファラガット • USSイーグル • USSエムデン • USSリパブリック • USSコンゴウ • USSメリマック • NCC-1831 • USSエンデバー • USSヨークタウン • USSニュージャージー • 名称不明コンスティチューション級 |
鏡像宇宙: ISSエンタープライズ |
新時間軸: USSエンタープライズ • USSエンタープライズ-A |
エンタープライズA(正確には改装型だが、便宜上エンタープライズAと表記)は、ウォルター・マット・ジェフリーズ、ラルフ・マッカリー、ケン・アダムスらの手によりデザインされた。画家のラルフ・マッカリーは1977年、雑誌に新デザインのエンタープライズを発表した。そのデザインは実際に使用されなかったものの、彼の現代的なセンスに注目したジーン・ロッデンベリーは、彼にジェフリーズのラフデザインのリファインを依頼し、直線を多用したシャープなエンタープライズAのデザインを生み出した。
美術的に見ると、オリジナルのUSSエンタープライズ(NCC-1701)が柔らかな女性らしさを感じさせる曲線美を持っていたのに対し、エンタープライズAは鋭い直線を要所要所に切り込ませた、勇ましさを感じさせるデザインとなった。同艦は歴代エンタープライズの中でも人気の高い艦であり、現代的で洗練された美しさと清潔感を持つ。
なお、改装型のエンタープライズAには直線的で角ばったデザインを多用したため「男性的」と比喩されるのに対し、次のUSSエンタープライズB以降からは再び丸みを帯びたデザインの艦にエンタープライズの名は継承されていく。
ミニチュア[]TMP制作時、ミニチュア制作はマジキャム社に依頼され、7フィートモデルが作られた。特撮監督は当初、技術は高いが納期・予算超過で悪名高いロバート・エイブルが担当していた。しかし例によってTMP特撮パートの撮影が遅れており、パラマウント社は彼を解雇し、新たにダグラス・トランブルを特撮監督に就任させた。トランブルは完成したミニチュアにさらに手を加え、ディフレクター盤とブリッジモールドの再デザイン、電飾の追加、巨大に見せるためのパネルラインの描き込み等を施し、劇場の大スクリーンに耐える精緻なエンタープライズAを作り上げた。
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