はじめ、暗き海がありました。
くらい夜とあかるい昼が、海を交互に蓋いました。
何度も巡る夜と昼。
そこに、神様がひとり現れました。
神様は言いました。
「天を作ろう。大地を作ろう。友を作ろう。子を作ろう。」
神様は天を作りました。晴れと雨が生まれました。
神様は大地を作りました。山と平原が生まれました。
神様は友を作りました。天使と神秘が生まれました。
神様は子を作りました。人と獣が生まれました。
こうして世界には命が芽生えました。
彼らは次第に増え、溢れ、生きる者と死んだ者が分からなくなってしまいました。
神様は言いました。
「このままではいけない。私が彼らを救おう。」
神様は海の遥か下に冥界を、遥か上に天界を作りました。
もう死んだ者は冥界へと行きました。彼らは生きている者を害するからです。
神様は天界へと参られました。世界を隅々まで見るためです。
こうして、神様は我々の元から姿を消しました。
ですが悲しむことはありません。神様は、いつでも私達を見守られているのです。
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