ふね-第52層-

ページ名:ふね-第52層-

 「私たちの暮らす『ふね』には、『かみさま』がいます」


 「私たちはこの大きな『ふね』で、役割分担して暮らしています。
  ここ――第52層は最下層で最深部で、『かみさま』のいる場所です。
  ふねで暮らすほぼ全員がやってくる場所で、
  ふねで暮らす全員がいつか帰る場所。


  私は『かみさま』のところからやってきた子供を迎えて、『かみさま』のところに帰る子の見送りをする。
  迎えた子はその子に合う階層に送り届けて、もうすぐ帰る子は迎えに行って……」


 「それが、そういうのが、これからも続いていく私の日常です」




ふねの歩き方
★新しくやってきた子供へ。

「……ああ?なに、迷子?」


「んー……ああ、そっか、きみわりと新入りの子か。住んでるのこの階層だったっけ?
 うん、ここは一番下。『かみさま』のいるところ。
 で、きみの住んでるのってここよりちょっと上
 上層の方かな。
 じゃなければー……真ん中あたり?もしかしてまだ決めてないっけ?
 ま、どこにしたって、上へ向かえばいい話だよね。階段の場所は……わかんない?」


「じゃ、せっかくだし道案内してあげよう。この『ふね』の先輩として。
 どんなひとがいるのかー、とかも紹介したほうがいいよね?住んでるとこ以外のこと、あんまり知らないんでしょ。……だと思った。
 きみ、まだ何も役割がないなら暇だよね。よし。
 小難しい話はとりあえず後にするとして。気になったことがあったら、まあ、聞いてくれたら答えるよ」


「んー、道案内は嫌いじゃないんだ。いい暇つぶしになるし……何よりこれならサボりにならないからねー?」
「せっかくだから暇してそうな後輩も呼ぼうか。後輩~」



★ふねの外側の人へ。
  • 文字こんなふうになってるところはリンク。押すと、そのことについて詳しく聞けるよ。
  • きみはこのふねに来たばかりの、あたらしい子供として扱われるよ。
  • 左、メニューからでも回れるけど
  • でも、きみが子供たちと一緒に歩きたいなら、話しかけながら進むほうがいいと思う。
  • いろんなページ、ぐるぐる回れるようになってるよ。なってないとこもあるよ。
  • 本当の子供に見せると怖そうな絵もたまにあるので、苦手な人は見ないでね。


+ 編集者情報-

絵・文・その他:コウノセ(twitter、もしくはmissky.design:@ko_nose_8)
ロゴ:しろくまフォントを装飾
ゲームブック的な楽しみ方をしていただけたら嬉しいです。

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