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この記事はWikipedia:ブッホ・コンツェルンから転載、一部修正し作成されたものです。転載時期は2011年以前であり、加筆も不十分であるため、不正確な情報や虚偽が含まれているおそれがあります。転載記事についての方針を参照。なお2014年以降は転載による記事の作成を禁止しています。
ブッホ・コンツェルンは、ガンダムシリーズのアニメ映画『機動戦士ガンダムF91』に登場する架空の企業群。
新興の複合企業集団であり、多数の企業を傘下においている。
創設者はジャンク屋から一代にして大企業に育て上げた異能の経営者、シャルンホルスト・ブッホ。旧欧州の名家ロナ家の名を購入した彼は、シャルンホルスト・ロナに改名し、血筋という肩書きを手に入れる。息子マイッツァー・ロナの代には父親譲りの卓越した経営能力によりブッホ社はさらに大企業の道を歩み、政治家とのパイプを作り上げていった。彼は以前から父親に教え込まれてきた貴族精神を「コスモ貴族主義」として昇華させ、高貴な精神と高い能力を持つ者による能力主義統治を実践する理想国家コスモ・バビロニアの建国に向け行動を始める。
宇宙世紀0106年の社内の職業訓練学校を基にした私設軍隊クロスボーン・バンガードの編成と合わせ、デナンシリーズやビギナシリーズといった従来に比べ小型かつ高性能のモビルスーツを開発した。その経緯は映画冒頭以前の出来事から描いている小説版『F91』に詳しく記述されている。
クロスボーン・バンガードが決起をし歴史の表舞台に出たコスモ・バビロニア建国戦争(宇宙世紀0123年開戦)はコスモ・バビロニアが組織の分裂による崩壊を起こしたため、軍としてのクロスボーン・バンガードも解体されている。ブッホ・コンツェルン本体がどうなったかの詳細は不明だが、開戦以前の規模を維持しているとは考えにくい。宇宙世紀0133年を舞台とした続編『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の時代ではブッホ・コンツェルンの名前は一応出てくるが、ブッホ製のモビルスーツ「ゾンド・ゲー」の部品が全く生産されておらず、宇宙海賊クロスボーン・バンガードに兵器補給をしていたのがサナリィだけだったことから、ベラ・ロナが率いる新生クロスボーン・バンガードとの関係は希薄であった可能性が高い。しかしMS生産は継続していたようであり、木星戦役において連邦を支援したコロニー軍のMSにデナンタイプやエビル・SらしきMSが複数確認できる。
それ以後のザンスカール戦争(宇宙世紀0149年開戦)には名前すら登場せず、連邦打倒を謳いながらも裏では連邦政府とのコネに多くを依存していたブッホ・コンツェルンが、連邦政府と共に衰退していった歴史の皮肉がうかがえる。
ここに上げた以外にもマスコミや調査会社など多数がある模様。また、独自に建造した小型のスペースコロニー(ブッホコロニー)を2基所有する。
ブッホ・ジャンク 社グループの母体となったスペースデブリ回収企業。小説およびOVA『機動戦士ガンダムUC』の主人公バナージ・リンクスが工業コロニー「インダストリアル7」の支社でアルバイトをしている。ブッホ・エアロダイナミック社航空、航宙機の開発メーカー。MS開発・生産もしている。職業訓練学校コロニー公社で必要なプチMSの操縦技術や、中には裁縫・料理学校まであったという大型職業訓練学校である。この学校の中で宇宙世紀には古典的思想である貴族主義も教えていた。後に、ブッホ・コンツェルンが持つ私設軍クロスボーン・バンガードに重要な戦力を送る士官学校の役目も担っている。コスモ・クルス教団はブッホ・コンツェルンが人心の掌握のために設立した宗教団体であり、マイッツァー・ロナの長男ハウゼリー・ロナの娘である少女シェリンドン・ロナを教祖としている。小説版『F91』で既に存在していた設定だがそれほど深くは描かれておらず、後の漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』で初めて重要要素となった。
その教義は「人の生命は魂の修練の場」というものであり、貴族主義を基にしたものである。直接戦争にはかかわらない組織だったためか建国戦争終結後も健在の模様で、分裂した貴族主義者の拠りどころの一つになっていた。宇宙世紀0133年時点のシェリンドンは「ニュータイプこそが争いをなくすために神に力を与えられた者」という思想に至っており、優秀なニュータイプの素質を持つ者たちを集めていた。
なお、資料によって「コスモ・クルツ教団」と表記される場合もある。
コスモ貴族主義は、フランス語でいうところの「ノブレス・オブリージュ」を基盤とする思想であり、「高貴な人間にはそれを伴う義務がある」ことを体現している。この思想における貴族とは、「高貴な精神」や「高い能力」を持つ人間を指し、それらを持つ者であれば血筋や家柄がなくても貴族となることが認められている。提唱者のマイッツァー・ロナも元々はジャンク屋上がりのブッホ家であり、ロナ家の家名は購入して得たものである。ただし、マイッツアーは人種差別主義者という一面も持っており、東洋系やユダヤ系の人間は粛清すべき対象であるとの持論を持っていたため、これらの出自の人間は原則的に貴族として認められることは考えられず、逆に抹殺の対象となる。この点はコスモ貴族主義の矛盾点でもある。
宇宙世紀0123年当時地球連邦政府は腐敗していたため、マイッツァーは堕落の温床となった絶対民主主義、自由主義を排し、新しい階級制度としてこの理念を導入するために地球連邦政府の打倒とコスモ貴族主義を体現する理想国家「コスモ・バビロニア」の建国を画策し、私軍クロスボーン・バンガードを結成し、スペースコロニーの制圧に乗り出した。
また、地球の汚染を阻むためには地球圏の人口削減まで必要と考えられているが、鉄仮面のように手段を選ばない大量虐殺をすることをためらわない者もいれば、さすがにそれには反発する者もおり、その考え方は個人により異なる。統一見解を示して導く思想的指導者、及びそれになる勇気とカリスマのある「貴族」の不在が組織としての欠陥であり、思想としての矛盾でもあった。
続編ともいえる漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』によれば、マイッツァーの孫でコスモ・バビロニアの正統継承者であるベラ・ロナがコスモ貴族主義を自己否定する言動を取ったことにより衰退したが、10年後の宇宙世紀0133年になってもなおこの思想を支持する者はなお少数存在した。皮肉にも、このベラ・ロナの毅然とした態度と自ら矢面にたつ勇気こそ、コスモ貴族主義の理想像そのものであった。
コスモ・バビロニアはスペースコロニー・フロンティアIVにおける「コスモ・バビロニア宣言」によって建国した新興コロニー国家である。ブッホ・コンツェルンの幹部たちが貴族として治め、その象徴(アイドル)となる女王としてロナ家の直系であるベラ・ロナが据えられていた。
『F91』で描かれたのは建国宣言までであり、それ以降の詳細は不明だが、『クロスボーン・ガンダム』の中では「象徴であったベラ・ロナが貴族主義を否定する宣言を行ったため組織が分裂して国が崩壊した」とだけ語られている。
クロスボーン・バンガードはブッホ・コンツェルンの私設軍隊で、コスモ・バビロニア宣言以降はコスモ・バビロニアの国軍に移行した。
コスモ貴族主義を掲げる軍隊であったために、随所に中世の騎士を思わせる風習が諸所に見られる。一例としては旗(ビームフラッグ)を使い隊列を作るなど。それは職業訓練学校を基に規律の整った、平均的に質の高い兵力をそろえようと試みたところからも見てとれる。
なお組織名は、中世の海賊旗に由来する「クロスボーン」に、「尖兵」や「前衛」を意味する「バンガード」を組み合わせることで、「世直しを標榜し、実践する組織」というような意味が込められている。
宇宙世紀0120年代後半、ベラ・ロナによって宇宙海賊として活動を再開したクロスボーン・バンガード。地球侵攻を企む木星帝国の野望を阻止すべくサナリィよりクロスボーン・ガンダムシリーズを譲り受けゲリラ活動を行った。地球侵攻計画発覚以前の木星側の公式発表のみがマスコミに流されていたため、地球圏では「ガンダムタイプのモビルスーツを使って木星の輸送船を襲う宇宙海賊」として認識されていた。
反貴族主義者が母体となっているため旧クロスボーン・バンガードとは理念が全く違っているが、人や金を集めるためにかつての貴族主義者を頼っており、構成員の中にはコスモ貴族主義に傾倒している者も多い。反木星帝国という目的のための呉越同舟的な組織であった。そのため、ザビーネ・シャルが反旗を翻した時は彼に同調した者達も共に反乱を起こしている(結局、木星帝国へ辿り着けたのはザビーネだけだが、他の反乱を起こした者達がどうなったのかは不明)。
木星戦役終戦後も、トビア・アロナクスなど戻る場所が無い者たちが中心となり、宇宙海賊としての活動を継続。規模は小さくなったが、木星戦役中に貴族主義者が離脱をするなど様々な試練を経た上でも残った仲間だけに、アットホームな団結力を持つ。
普段は運送・廃棄物処理・デブリ回収業会社「ブラックロー運送」として活動しているが、合法的手段で解決できない問題が発生した際にのみ海賊となる。
『クロスボーンガンダム 鋼鉄の7人』序盤のサナリィ月面実験所における戦いでフリント全機を失い、唯一残ったX1もその後の木星帝国強襲作戦「鋼鉄の7人」で未帰還となったため、海賊組織としての戦力は喪失。残ったメンバーは「ブラックロー運送」としての活動のみを継続していた模様である。
Vガンダムと同時代を描いた作品である『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』においては、スペースデブリ回収技術で大きな特許を取ったことで急成長し、大企業となっている。デブリとして回収されるモビルスーツをレストアし、作業用として販売することで利益を得ており、モビルスーツ用の装備品を自社開発できるほどの技術力も持つようになっている。
主な関係者[]
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テンプレート:Gundam-stub
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