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『CASSHERN』(キャシャーン)は2004年の日本映画。4月24日、全国公開された。1973年-1974年放送の、タツノコプロによるテレビアニメ『新造人間キャシャーン』の実写映画化作品である。
アニメ版のように『サイボーグヒーローが悪役ロボットを次々と破壊する痛快さ』は作品のほんの一部であり、むしろ全編は暗いペシミズムで覆われ、「人間への憎悪と復讐心」に満ちた新造人間の姿と、彼等を生み出す事になった世界の退廃した時代背景を描くことに重点が置かれた。
そうした未来世界の光景はCGで緻密に作成され、作中場面を一つ切り取ってみても美術作品として成り立たせようというほどの渾身の出来栄えであった。反面、それらが前後の脈絡なく唐突に繋がっていた箇所も多く、映画全体の流れとしての評価を下げる結果となった。
公開期のマスコミ評価は押しなべて劣悪であった。特に2005年1月の日本映画のワーストを評価する週刊文春主催の「文春きいちご賞」(ゴールデンラズベリー賞の日本版的位置づけを狙っている)ではワースト2位を受賞した(ちなみにその時の1位は、デビルマンであった)。特に監督の身内が主題歌を担当した事について、「宇多田ヒカルの新曲のプロモーション映像だ」などと辛辣なコメントで評された。
以上のように、否定的な評価も多かったが、当時の日本の新進気鋭の映像作家たちが作り上げた渾身の作品であり、興行結果からみれば制作費6億円に対し、興行収入約15億3000万円と成功した。
テンプレート:ネタバレ
大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合の両陣営による長く続いた戦争により疲弊した世界。年老いた権力者により、変わる事なく戦争が続いていた。そんな折、東博士は新造細胞の理論を発表し、研究の継続・援助を提案する。どこからも相手にされない博士だが、1人だけ声をかけてきた者がいた。軍部との太いパイプを持つ貿易会社・日興ハイラル社員の内藤である。彼が言うには既に研究所まで作られ、後は博士が来るだけとの事であった。研究の軍事利用に転用されることを危惧した彼であったが、病気の妻を救う必要もあり、東博士は彼の提案を受け入れるのであった。
研究に没頭し、何も省みない東博士。息子の鉄也はそんな姿に反発し、戦争に出陣する事を決意する。博士は鉄也に戦争の事を何も分かっていないと諭すが、鉄也にはそれすら逃げの言葉にしか聞こえなかった。兵士として戦争に参加し、次第に戦争の狂気に振り回されていく鉄也。
一年後…新造細胞の研究は遅々として進んでいなかった。そんな折、東博士の下に、鉄也の戦死が報される。悲しみにくれる家族が研究所に集まる中、運ばれてくる鉄也の遺体。その時、研究所に異形の稲妻が落ち、新造細胞の研究用プールにおいて、新たな反応が起こり始めるのだった。
研究用プールには、死体のパーツが無数に放り込まれてあった。新造細胞は、理論上単独で人体器官を作り上げると謳われていたが、結局不可能であったのだ。しかし、稲妻により死体パーツと新造細胞が反応して、得体の知れないヒトのようなものが次々と出来上がり、活動を開始した。
『OUR LAST DAY-CASSHERN OFFICIAL ALBUM-』(2004年4月23日)
de:Casshernes:Casshernfr:Casshernit:Kyashan_-_La_rinascitapt:Casshern
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