黄金バット

ページ名:黄金バット

テンプレート:漫画『黄金バット』(おうごんバット)は、昭和初期の紙芝居のタイトルロールの主人公。金色の骸骨の姿をし、漆黒のマントを身にまとう。昭和後期に漫画・映画・テレビアニメ化された。一般的には悪の象徴とされる骸骨であるが、黄金バットでは正義のヒーローとして描かれている。その特有の「高笑い」と、共に現れる金色のコウモリが印象的である。

現代でいうところのスーパーヒーローとアンチヒーローの両面をもつ主人公で、当時はまさに孤高の存在であり、現代からみても十分に斬新といえる設定である。

目次

歴史[]

黄金バットは1930年(昭和5年)、街頭紙芝居の主人公として「黒バット」が好評だったことから主人公を黄金色にした原作絵19枚を永松健夫が描いて誕生。「黒バット」の最終回に、それまで無敵であった悪役の黒バットを倒す正義のヒーローとして初登場した。紙芝居制作は蟻友会の後藤時蔵、高橋清三、田中次郎らによる。しかし、これは、当時の驚異的な当たり演目であり、著作権意識も低かったために、多種多様な黄金バットが勝手に作られた。当時は台詞は書いてなく口伝であった。尚、戦前の黄金バットの紙芝居の殆どは戦時下の混乱にあって散逸、あるいは戦災により焼失したとされる。

  • 1947年(昭和22年)には雑誌「少年画報」(少年画報社刊)に、永松健夫による絵物語が掲載された。
  • 昭和25年頃に鈴木一郎原作で加太こうじが脚本と絵を担当した「黄金バット ナゾー編」(ナチス・ドイツ残党と戦う内容)の紙芝居が行なわれた。
  • 1950年12月23日、美空ひばりなどが出演する「黄金バット摩天楼の怪人」(監督:志村敏雄)公開。
  • 1966年12月21日、実写の白黒特撮映画「黄金バット」(監督:佐藤肇、監修:加太こうじ)公開。出演は千葉真一、中田博久など。
  • 1967年(昭和42年)4月1日から1968年(昭和43年)3月23日まで、漫画を原作としたアニメがよみうりテレビ(読売テレビ・ytv)の企画・制作により日本テレビ系列で毎週土曜日19:00 - 19:30に全52話が放映され、高視聴率を得た。数多くの名作アニメを生み出した、よみうりテレビのテレビアニメ制作の初参入作品であった。なお主題歌は実写映画と共通。声の出演は小林修(黄金バット)、島宇志夫(ナゾー)、村越伊知郎(ヤマトネ博士)、高橋和枝(ヤマトネタケル)、立壁和也(ダレオ)、松島みのり(マリー)、内海賢二(マゾー)、藤本譲(ナレーター)らがいる。なお「妖怪人間ベム」とスタッフが同じ為、絵や演出が酷似している。大塚製薬の一社提供であった。
  • 1967年7月21日、アニメ映画「黄金バット」公開。

黄金バットは長い歴史を持ち、そのため数多くの作品に登場している。戦前は欧風の洋装に帽子を被った長髪の黄金骸骨(または痩せこけた老人のような金色の顔)という風貌で黄金丸というサーベルを操る。終戦直後は進駐軍によってチェックが入り、逞しい白人男性ヒーローの姿に改変されたが、すぐに少年雑誌の絵物語で元のデザインに復活。その後微妙な変更を経てアニメなどで見られる顔が髑髏の金色の超人という、現在最も良く知られているより親しみやすいデザインとなった。武器はシルバーバトン。アニメ後期には暗闇バットという濃い青色のライバルキャラクターも登場した。

宿敵ナゾーは四つ目の覆面に左手が機械の鍵爪、下半身は円盤の中という奇怪なデザイン。絵物語では黄金バットに負け、蛇王という他のヒーローとの戦いによって両足を失った後の黒バットが正体であり、元ナチスの科学者ドブロクスキー博士や女賊ハルピンお光らを従え宇宙的な悪事を働く(目は二つ)。アニメでは彼自身が元ナチスの科学者エーリッヒ・ナゾー、マンガ版では黄金バットと同世代の超古代人(生身の手の指が三本であるなど、明らかに人間ではない)。アニメ版ではことあるごとに「ロンブロ〜ゾ」と叫ぶ。またアニメでは四つの目の色が全て異なる。

実写映画版・66年[]

天体観測を趣味とするアキラ青年は、惑星イカロスが地球への衝突コースをとっていることに気付く。彼は黒スーツの男達によって拉致されてしまう。

黒スーツの男達は国連秘密機関パール研究所の所員達だった。責任者ヤマトネ博士は彼をメンバーに誘う。研究所ではイカロス破壊のため超破壊光線砲を建造していた。

その完成に必要な特殊レンズの原石探索にヤマトネ博士、パール博士、アキラ、ナオミ隊員、パール博士の孫娘エミリーらは、幻の大陸アトランタスへと向かう。だがそこは謎の集団によって既に占拠されていた。彼らの首領はナゾー。宇宙征服のためイカロスを呼び寄せた怪人である。

追い詰められた彼らはある棺桶の中に原石を発見する。棺桶には一万年の眠りについた守護者、黄金バットが眠っていた。エミリーが水を注いだことで、復活した黄金バットは、彼ら科学者と協力しナゾーの陰謀に立ち向かっていく。

キャスト[]

  • 黄金バット:ミスター黄金バット、声:小林修
  • ヤマトネ博士:千葉真一
  • 風早アキラ:山川ワタル
  • 秋山ナオミ:筑波久子
  • エミリー・ペアード:高見エミリー
  • パール博士:アンドレ・ヒューズ、声:佐藤汎彦
  • 清水隊員:中田博久
  • 中村隊員:岡野耕作
  • 宇宙怪人ナゾー:関山耕司
  • ケロイド:沼田曜一
  • ピラニア:国景子
  • ジャッカル:北川恵一
  • 警官:青島幸男

スタッフ[]

  • 監督:佐藤肇
  • 企画:扇沢要
  • 原作:永松健夫
  • 脚本:高久進
  • 監修:加太こうじ
  • 撮影:山沢義一
  • 録音:内田陽造
  • 照明:銀屋謙蔵
  • 美術:江野慎一
  • 音楽:菊池俊輔
  • 編集:祖田冨美夫
  • 特殊撮影:上村貞夫
  • 助監督:山口和彦
  • 進行主任:久野義雄
  • 現像:東映化学工業株式会社
  • 協力:第一動画株式会社
  • 主題歌:「黄金バット」:朝日ソノラマ
    • 作曲:第一動画、作曲:田中正史、歌:ボーカル・ショップ、黄金バットの声:小林修

前後番組の変還[]

テンプレート:前後番組

関連項目[]

  • アトランティス
  • ゴールデンバット(たばこ) - 黄金バットの名前の由来(ガセ)。
  • 三遊亭円楽 - 笑点の大喜利で、黄金バットを度々披露している。(回答者時代)
  • 真・女神転生if... - スーパーファミコンのロールプレイングゲーム。登場する悪魔「ベロボーグ」の外見のモデルが黄金バットである。
  • 妖怪人間ベム - アニメ版黄金バットと同スタッフの作品。
  • ワッハマン - あさりよしとおによるオマージュ的漫画作品。


テンプレート:Manga-stubテンプレート:Anime-stubテンプレート:Movie-stubes:Fantasmagórico (anime)fr:Ogon Batit:Fantamanko:황금박쥐

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