ドラゴンクエスト_幻の大地

ページ名:ドラゴンクエスト_幻の大地
曖昧さ回避 この項目では漫画作品について記述しています。原作となったゲームについてはドラゴンクエストVI 幻の大地をご覧ください。
テンプレート:漫画『ドラゴンクエスト 幻の大地』(ドラゴンクエスト まぼろしのだいち)は、神崎まさおみによる日本の漫画作品。ゲーム『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のストーリーを基にして描かれた作品である。『月刊少年ガンガン』(エニックス)にて、ゲーム発売後の1997年から、2001年の『ドラゴンクエスト エデンの戦士たち』が開始される直前まで連載された。

設定

ゲーム作品には無い漫画オリジナルの設定の内、主なものを以下に挙げる。

  • 主人公の名は「ボッツ」。由来は「ボツ」から。作者曰く、頑張れば誰でもヒーローになれるという意味を込めているとのこと。
  • 試練の塔では2人1組でのぼり、最上階の宝箱は空っぽであった。
  • トム兵士長は、左遷された後原作では消息不明となるが、本作では後にはざまの世界で再登場する(その代わり、彼の夢であるソルディ兵士長は登場していない)。
  • ハッサンの髪型がモヒカンではなく、トマトのヘタのようになっている(初期のころはモヒカン)。
  • デビルアーマー(ゲーム版ではムドーの城などに登場するフィールドモンスター)が、各地の魔王たちに状況を報告する役割を担っていた。
  • 原作ではあまり説明がなかった夢の大地と幻の大地の正体の説明が、バーバラが仲間になった月鏡の塔というかなり早い段階でミレーユがしている。
  • チャモロは初登場時、かなり横柄な性格で、ボッツたちを見下している傾向があった(ムドーの城でボッツたちに助けられて以降、変わっていった)。また、ボッツたちと出会う前のオリジナルストーリーがあり、その頃は髪を伸ばし眼鏡もかけていなかった。
  • テリーにもボッツたちと出会う前のオリジナルストーリーがある。2エピソードがそれぞれ前後編、計4話分描かれた。また、盗賊と魔法使いの能力を有した描写も描かれている。
  • 魔法の表現が全体的に非常に派手である(弱魔法でも雑魚数体以上倒す)。担当したアシスタントの趣味であるらしい。とくにイオ系とデイン系はバギマを使うチャモロがイオに驚いたりライデインやイオラで複数の魔物を一気に倒したりほかの技や魔法ではダメージを与えられなかったデスタムーアにイオナズンで血反吐を吐かせたりと強力な魔法の部類に入る。ちなみにアシスタントのイメージによるとバギマには「山脈が一つ吹っ飛ぶ威力」が、イオナズンには「大地の半分がなくなるぐらいの威力」があるらしい(共にカバー裏の楽屋裏4コマ漫画より)。
  • レイドック王が夢の世界のムドーになっていたのは、原作ではムドーの術にかかったのが原因であるが、本作ではレイドック王自身の「世界を統一する夢」をムドーに付け込まれたためとなっている。
  • 原作ではゲントの村等の武器屋で売られている通常武器である「破邪の剣」が、レイドック王からボッツに授けられた王家秘伝の剣として登場し、後に錆付いたラミアスの剣を復元する際に地金として用いられた。
  • ハッサンがムドーの城にあった自分の本体である石像を破壊してしまう。そのため、原作では夢のハッサンが石像に吸い込まれるところが、粉々に砕け散った石像がハッサンに飲み込まれるという形になった。
  • 現実世界のムドーは、2回目の戦いでドラゴンのような姿になる。
  • ムドー戦後、いきなりダーマ神殿に飛ばされる。
  • ムドー戦以降、原作の一部のエピソードが省かれている(ホルストックなど)。省かれていなくても、数ページの説明だけで終わっている話もある。また、幸せの国に終盤で行くなど、原作の流れを完全に無視した展開もあった。
  • ムドー戦以降、パーティが一時的に二手に分かれており、幾つかのエピソードはパーティが分断して並行的に行われている。パーティの一方はボッツ・バーバラ・キズブチで、もう一方はハッサン・ミレーユ・チャモロである(ちなみに神の船はチャモロ達が、馬車はボッツ達が持っていくという設定。)。
  • 主人公とバーバラが恋仲になる。また、ハッサンはミレーユに惚れている。
  • ミラルゴは、イリカを思うあまり邪悪となっていった心に魔物が住み着いたせいで魔物と化していた(イリカもミラルゴも嫌っておらず、魔物と化していったミラルゴに心を痛めていた)。主人公たちによって魔物は消滅したが、人間としての寿命は既に尽きており、その場で死亡した。
  • アモスが怪物に変身するようになった理由が異なっており、問題が解決した後もボッツたちの仲間にならずに村に残った(原作では原因が呪いかどうかは触れられていないが,今作ではハッキリと「呪い」ということになっている)。さらにアモスが怪物に自由に変身できる能力を身につけた描写がない。
  • また、アモスが変身するようになったのは、何百年も前からのことになっており、アモスが変身するのもドラゴンに変わってて、原作ではただ練り歩くだけだったが、今作では町を破壊し続けている。また、アモスが変身した怪物と元々の怪物に微妙な違いがある(元々の怪物は胸から腹までがたるんでいるが、アモスが変身した怪物は胸から腹までが筋肉質になっている)。
  • ボッツの妹の名は小説版と同じく「セーラ」。彼女の死因は、ボッツがレイドックに出現した魔物と戦っていた際、彼が折った魔物の剣が直撃したためとなっている(原作では病死)。
  • ロンガデセオの鍛冶屋、コブレは生きている。また、マウントスノーの住民が氷漬けにされる原因を作ったのはゴランではなくコブレだった(ゴランは登場しない)。また、それに伴い、マウントスノーの住民を氷漬けにした雪女の役割が伝説の剣の番人になっている。
  • グラコスが超巨大化した状態で登場(海を支配し、ひたすら魚を食べていたため)。作者が一番気に入っているモンスターとのこと。
  • ヘルクラウド城に、メラゾーマ1000発を収束して発射する「メラゾーマ砲」なる武装が付いている。
  • デュランは最初はゲーム版同様紳士的であるものの、デスタムーアに禁じられていた卑怯で暴力的な本性と、ヘルクラウド城と融合したヘルデュランという漫画オリジナルの姿を持つ。
  • 夢の世界の過去に登場するダークドレアムのデザインが別物で(ゲームではデュランの色違い、リメイクやIXでは変更されているが、それとも別物)、漫画版オリジナルになっている。
  • テリーは単身デュランに挑み敗れた後、破壊の剣(元々はIIなどに登場する呪われた武器で、VIのゲーム本編には登場しない)に操られていた。
  • 仲間モンスターの概念は登場しなかったが、「キズブチ」と呼ばれるぶちスライムがボッツの仲間として終盤まで同行した。これは作者が原作発売当時、ぶちスライムを仲間にしたかったとずっと思っていたのに、とある雑誌の攻略記事で仲間にならないと否定され、「せめて漫画の中だけでも」と思って描いたことを単行本で語っている。
  • また、それに伴い、ボッツに魔物使いの素質があるという設定が追加された(しかし、ボッツが手なづけたのはキズブチのみであった)。
  • 魔王の部下として、『V』以前のモンスターが大量に登場していた。
  • テリーが終盤で魔王アクバー(ゲーム中ではボス級モンスター)を一刀両断にする。その他、上記の通りテリーは魔法も万能に使えるという設定であり、作中ではボッツに次ぐ実力者だった。
  • 狭間の世界の町は一切登場せず、狭間の世界突入後は上記アクバーたちの襲撃とデスタムーアとの決戦しかない。
  • 狭間の世界はデスタムーアが作り出したのではなく元からあった。また、デスタムーアは純粋にその世界で発生したたった一つの生命である。
  • 今作の「魔物」という種は、狭間の世界で他者と関われず夢を見ることも出来なかったデスタムーアの孤独と絶望が生み出した。また、今作の魔物は「夢」を見ることが出来ないという設定である。
  • デスタムーアは原作の第2形態が真の姿という設定。最終形態はバーバラのマダンテの究極の破壊の力を目の当たりしたことで、暗黒の夢を見て変化したという設定になっている。
  • 原作では賢者になれば誰でも覚えられる蘇生魔法「ザオリク」が、マダンテとは逆の究極魔法の一つとして設定されている。
  • バーバラは最後、夢の世界には戻らず、現実の世界でボッツと共に暮らし始める。この設定は神崎が堀井雄二に頼んでこの結末にしたと、作者のウェブサイトで語られている[1]

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. masaomi-kanzaki.com FLASHコンテンツ内「MANGA」→イラスト11のコメント欄より。
漫画:ドラゴンクエスト 幻の大地
作者神崎まさおみ
出版社エニックス
掲載誌月刊少年ガンガン
レーベルガンガンコミックス
発表期間1997年 - 2001年
巻数10
話数52

テンプレート:Manga-stub



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