ドラゴンクエスト_天空物語

ページ名:ドラゴンクエスト_天空物語

ウィキプロジェクト

漫画

ウィキポータル

漫画
テンプレート:漫画『ドラゴンクエスト 天空物語』(ドラゴンクエスト てんくうものがたり)は、幸宮チノによる日本の漫画作品。

目次

概要

ゲーム『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』をモチーフにした作品。珍しく、ドラゴンクエストシリーズのコミックの中でゲーム(原作)の一部のみを漫画化したものである。海外においても、韓国語・中国語版が出版されている。

この漫画のストーリーは、ゲームの『ドラゴンクエストV』で、主人公(=グランバニア王)と妻(=王妃)が石像にされてしまっている間の8年間という、ゲーム内では詳しく語られなかった部分に相当している。

※リメイク版(PS2版・DS版)が発売される前に連載されていたため、リメイク版で追加された要素(会話システムの追加による仲間キャラの性格設定、新キャラのデボラなど)は反映されていない。

あらすじ

グランバニア国の王子・王女であり双子であるテンとソラが、6年前に行方不明になった両親の行方の手がかりを得て、召し使いのサンチョや彼らの父親であるグランバニア王が仲間にしたモンスターたちとともに両親を探しに旅立つ。

テンプレート:ネタバレ

主な登場キャラクター

主要キャラクター

テン本作の主人公。物語開始時は6歳(後に7歳)。グランバニアの王子であるが、その自覚はまったくなく、城の住人にイタズラを繰り返す腕白小僧。天空の剣(つるぎ)に選ばれた勇者であるが、そのことに関する自覚もあまりない、のんきな性格。感情の高まりによって度々勇者の力に覚醒し、窮地を凌いでいる。物語終盤で完全に力をコントロールするようになり、天空の剣も自在に操れるようになった。ちなみに、両親と再会して最初にして貰いたいことは「抱っこ」。当人は無自覚ながら王族としてのカリスマを備えており、周囲の人々を惹き付け、人の心を開かせる魅力を持つ。一方で肝の据わった一面もあり、一度覚悟を決めたらどんな事であろうと最後まで貫き通す強い信念も持ち合わせている。そうした部分には幼いながら既に勇者としての風格が漂っており、カデシュを驚嘆させた。ソラテンの双子の妹。物語開始時は6歳(後に7歳)。テンとは正反対の性格で、グランバニア王女としての自覚を持った、しっかり者の女の子。魔法の才能に長けていて、パーティをサポートする。また、本来ゲーム中では使うことのできないメラやギラの呪文も使うことができる。物語の終盤に、石化の呪いを解くことが出来る「ストロスの杖」に選ばれる。両親を探す旅に出る前日のパーティーでは、天空の剣に選ばれたテンに対し劣等感を抱き深く落ち込んでしまうが、樹から落ちたテンをルーラで助けたことにより再び自信を取り戻す。その後、デモンズタワーでアームライオンの圧倒的な強さを前に仲間が倒れ行く様を見たり、サウスディケで人身売買の商品として売り飛ばされそうになったり、シャクバにストロスの杖を手に入れるための人質として拉致されたりと、壮絶なる試練にさらされることになる。しかし、テンやカデシュの後押しにより、次第に勇気と強さを持つようになる。人質として捕らえられたときも、彼女の優しい人柄ゆえに理解あるスカルアロウの船員にもてなされた。

上記の2人の名前は、本作や原作(ゲーム)でも度々登場する言葉「天空」にかけて名付けられている。

サンチョ先代王パパスの時代からグランバニアに仕える召し使い。生まれたときから親が行方不明だったテンとソラの親代わりのような存在。テンとソラを教え導き、また守り抜く事を誓っており、時には親のように叱ることもある、優しさと厳しさを兼ね備えた人物。また本人の気質として、子供の教育には特に厳しい面がある。スクルトマヌーサなどの補助系の呪文が使える。ゲーム中では城の横の小さな家で暮らしているが、この作中に限り城内で暮らしているような描写がされている。ドリス国王代行であり先代王の弟であるオジロンの娘。17歳。グランバニア王のいとこにあたる。つまり、テンとソラから見れば、いとこおばにあたる。原作(ゲーム)ではオジロンが王位に就いた期間があるので王女となるが、この作品ではオジロンは先代王の失踪から現国王の帰還まで王代であり国王にはなっていなかったので公女である。王族の女性と言う立場でありながら格闘技好きで、趣味は筋トレ。テンやソラにとっては姉のような存在で、友人でもある。王宮での暮らしに退屈しており、テン達の旅に途中参加。当初はカデシュとはそりが合わなかったが、やがて彼の事を大切な仲間として、また一人の男性として意識していくようになる。そのためミニモンからは強烈にライバル視される。「青髪」「格闘技好き」などの設定は本作オリジナルのものである。単行本では当初プロフィール欄で「テンとソラのいとこ」と誤って記載されていたが、後に修正された。カデシュ天空の勇者を求めてグランバニアを襲撃した青年。性格は無愛想且つ無口。自分の素性や行動の目的などは話そうとしない、謎多き魔法使い。物語を通して徐々にテン達と打ち解けていくようになり、ソラにとっては呪文の師のような存在となる。また端正な容姿やクールな雰囲気と相俟って、王宮の女官から非常に人気がある。幼い頃のトラウマにより、カナヅチ。実はストロスという小国の王子であり、本名を「カデシュ=レアルド=ストロス6世」という。しかし、魔物の襲撃により国は壊滅、家族や民の大半が命を落とし、自身は奇跡的に助かるも胸に深い傷を負う。以来、魔物を激しく憎み、魔物を根絶やしにするために天空の勇者を求める。テンとソラの両親を石像から助けるための秘宝「ストロスの杖」の継承者であったが、彼は杖に選ばれず、ソラが選ばれたことにより、彼は杖を譲る。その後、エンプルたちの襲撃によってヤグナーと共に異世界に残る事になり、以後消息は知れない。事件前にドリスに自身のペンダントを託す。なお、彼は本作オリジナルキャラクターのため、ゲーム版にその存在はないが、とても人気のあるキャラクター。グランバニア王テンとソラの父親。ゲーム版『ドラゴンクエストV』の主人公にあたる。作中では呪いによって石像となっており所在も不明であったが、ふとした事から所在が判明、物語の最後にテンとソラに救出され親子の再会を果たす。また、名前は作者の意向によって決められていない。作中の人物からは様々な三人称で呼ばれる。ビアンカテンとソラの母親。作中では呪いによって石像となっており所在も不明であったが、テン、ソラとグランバニア王によって無事救出された。外伝ではドリスやミニモンなどと親交があった事が明らかにされている。本編の後日談では、3人目の子供を出産した。この3人目については久美沙織著の小説版エピローグにおけるビアンカの発言とリンクしているという説がある。ただし、本作と小説版とは子供達の名前が違う。

仲間モンスター

テンとソラの父親が仲間にしたモンスターでとても頼れる仲間たち。

ゲレゲレテンとソラの両親が幼い頃助けたキラーパンサー。首には幼い頃ビアンカに結んでもらったリボンが結ばれている。パーティの主戦力ともいえる存在。冒険の旅が終わった後、チロル、ボロンゴ、プックルと名づけられた子供が生まれる。スラリンスライム。言葉は喋れず、「ピキー」などとしか言うことはできないが、呪文も扱える。体の弾力を活かしてテンのジャンプ力を上げることができる(ただし、出てきたのは第1巻のみ)ホイミン一応喋っているらしいホイミスライム(台詞はすべて「温泉マーク」で表現されている)。理解できるのはミニモンが通訳してくれたとき。ゲーム版とは違い、極めて無表情。また周囲の人物は殆ど反応しないが、様々な場面で奇妙な行動に走っている。回復呪文のホイミが得意。作者は「お気に入り」と語っている。ダニー不思議な踊りを踊ることで相手の魔力を下げることができるダンスニードル。またサボテンモンスターなので体中トゲに覆われており、時には武器として有効に働く。ドラきちスラリン同様「ピキー」などとしか言うことができないドラキー。身体を丸めることでボールに擬態する事も可能。呪文(ラリホーなど)も扱える。コドランドラゴンキッズ。口から火炎を吐くことができるモンスター。テン・スラリンと一緒になってよくイタズラを仕掛けることが多いが、戦闘になるととても頼りになる。ミニモンビアンカとともにグランバニアに行く途中だったテンとソラの父親に一目惚れし、彼の旅についていくことにしたメスのミニデーモン。危険を察知してはすぐさまいなくなる。魔族故に唯一モンスターメンバーの中で、言葉を話すことができる。そのため、他のモンスターの通訳もできる。昔、仲間にいじめられていたときビアンカに助けてもらったことがあり、それ以来ビアンカのことを「ビアンカ姐さん」と呼び、慕っている。かなりのミーハーで現在はカデシュにアタック中。カデシュと仲のいいドリスのことを恋敵と認識している。女性を見る目は男性と違って非常に厳しく、彼女が認めた女性はビアンカただ一人。

グランバニア

上記以外のグランバニアの登場人物について記す。

オジロン先代王パパスの弟であり、ドリスの父親。テンとソラから見れば、大叔父にあたる。ドリスが王女らしくなれることを願っている。ピピングランバニアの兵士。ドリスを慕っているという設定は、本マンガ作品独自のもの。

紫の蜂

ラヴェリカ盗賊団「紫の蜂」グランバニア支部の女ボス。デモンズタワーにあったテンとソラの両親の石像を盗み、サウスディケのオークションで父親の像を売り払う。幼い男の子が大好きで、テンを一目見て気に入り、手に入れようと画策する。セクシーな外見とは裏腹に、かなりの剣の使い手で、荒くれる手下をサーベル一本で従えている。また、呪文(マホトーンなど)やムチを使うこともできる。手下が失敗したときは恐ろしい(?)罰を下す。捕獲したテンに対し、はじめは低姿勢だったラヴェリカ。だが、彼がサンチョたちの脱獄に協力したため態度を一変。蜂の塔での一対一の勝負を挑んだ。テンのことを見くびっていたが、スキをつかれ一太刀を浴びせられたため戦慄し、一気に畳み掛ける。しかし、彼の「両親に会いたい」という強い思いによりライデインが放たれ、塔が崩壊。塔の上から落とされた時、敵であるテンとソラに助けられたことに心を打たれ、彼らに情報を提供する。兄貴蜂グランバニア地方を拠点に活動する「紫の蜂」の一味でマルコ、エンリコという2人の部下と共に行動している。いかつく、図体がでかいのが特徴。当初は盗賊らしく残酷なキャラクターとして登場したが、実際は義理人情に厚い人物として描かれた。初めのうちはテンたちに敵対心を抱いていた。後にテンが親と生き別れになったと知り、共感。ラヴェリカに対し「テンを解放してほしい」と直訴した。そのためラヴェリカの逆鱗に触れ、サンチョ達と共に投獄されてしまうが、テンに助けられアジトから脱出し、人さらいに連れ去られたソラの救助にも協力した。その後は心を入れ替えたラヴェリカの元で、テン達に全面協力するようになる。なお作中で彼の名前が語られることは無く、兄貴蜂という呼称はサンチョが勝手に呼び始めたもの。幸宮チノのアシスタント達からは「ゴンベエ」と呼ばれていたらしい。マルコ・エンリコ兄貴蜂の部下でのんびりした方がマルコ、きりっとした顔立ちがエンリコ。老婆ラヴェリカの側近で水晶玉を使って遠くのものを見ることができる。ラヴェリカがテンを気に入ったのもこの老婆が水晶玉で見せたせい。

スカルアロウ

オーゼルグ海賊団「スカルアロウ」の船長。シャクバとヤグナーに騙され、テン一行を襲撃するが、その間に船を占領されてしまう。襲撃が陰謀であった事が分かるとテン一行と和解、伝説の秘宝「King Of Ocean(キングオブオーシャン)」を探し求めるため、そしてシャクバを懲らしめるために、テンとソラたちに協力する。シャクバの流したデマにより、部下だった船員から一度は攻撃を受けてしまうものの、最終的にはその誤解も解け、K・O・Oを自分の目で見た後にテン一行と別れを告げる。温厚で気さくな性格でとても人望のある頭だが、「裏切り者に対しては死あるのみ」という考えを持つように冷厳な一面も。シャクバオーゼルグの腹心で頭のキレる男ではあるが、オーゼルグとは違い子供であろうとも容赦はしない残忍な人物。ちなみに眉は剃っている。旧知の仲であるヤグナーと結託し、スカルアロウを乗っ取る。しかし、テンたちの協力によりオーゼルグに潜入され、船から追い出される。ついにはエンプルに愛想を尽かされ、テン達の駒を減らすための人間時限爆弾役をやらされ、爆死するという悲惨な最期を遂げた。エンプルオーゼルグの傍にいるエンプーサ。一見すると陽気でボスに忠実なモンスターだが、それは私腹を肥やしたいがための演技であった。ストロス王国では、エンプルが求めていたK・O・Oを手に入れるために、自分にとっての足かせであるシャクバを容赦なく見殺しにする。その冷酷なやり方に激怒したテンがライデインを放ち、直撃を受け絶命した。ヤグナーサウスディケでソラが出会った男で、カデシュの過去を知る人物。昔は軍にいたが、賞金の掛かっていたカデシュを追い求めるのに夢中になりすぎた結果、軍を解雇され恋人にも逃げられた。その後、不法売買に加担していた際にカデシュと再会、彼を捕らえる事に成功したが、同じく捕らわれていたソラとカデシュの思わぬ反撃により、輸送船を壊され計画は失敗。旧知の仲であるシャクバと共にスカルアロウをのっとり、ソラを誘拐し人質にとりK・O・Oの在り処を探ろうとするも、オーゼルグにより阻止される(この間にエンプルとは秘密裏に命を担保に契約を交わしている)。そして、K・O・Oの強奪に失敗し、死を覚悟したヤグナーはカデシュに対する異様な執着を見せ、彼を引き留め決闘に持ち込んだ。その後の消息は不明となっている。グドソラがシャクバ達に捕まっていた間、彼女を身の回りの世話を任された船員。巨漢で人と話すのが苦手なため威圧感があるが、根は優しく小心者で、オーゼルグを慕っている。スカルアロウでソラが最初に仲良くなった人物。ソラのことをお姫様と呼ぶ。ヤガモトスカルアロウの船員で、初老の男性のようだがまだまだ現役。ソラのことを案じ、グドを含む他の仲間達と一緒に寂しがっていたソラを元気付けた。

チゾット

カカラタータの母。テンとソラが生まれる前、つわりで倒れたビアンカを介抱してくれた女性。彼女の料理はグランバニアの料理で舌が肥えているであろうテン達の舌を唸らせるほどの美味しさ。タータテンとソラと同い年の男の子でカカラの子供。気が弱く泣き虫で、同じ村の子供達からは仲間はずれにされていたが、テンが仲立ちをしてくれたことにより和解する。人質として紫の蜂の一味に捕縛されたとき、テンとソラに救出されたことをきっかけに、より強くなる決意をする。

シューベリー

ウミネコシューベリーでテン達が出会った孤児で、仲間達と一緒に盗みをしながら毎日を生きており、口より先に手が出てしまう。また、シューベリーのいたるところにある抜け道を知っている。容姿や口調からは推察しにくいが、実は女の子。始めは裕福な子供であるテンやソラに対して良い感情を持っていなかったが、シャクバに襲われ負傷したときホイミンに治療してもらったのをきっかけに、その考えを和らげる。シャクバに投獄された時に、テンたちが危険を冒してまで自分を牢から出してくれたことに感謝し、彼を友達として認め、その日以来テンの自慢話をするようになる。その後テンと再会した時に、彼への借りを返すべくソラの救出作戦へ参加しようとするが、「(とても危険だから)ウミネコたちを連れて行けない」と言われ、取り乱してしまう。しかしテンの言葉の真意は理解しており、最終的には仲直りし、出航の際はテンを明るく送り出した。カジカウミネコの仲間。パンを盗もうとして失敗した時、テン達にケガを治してもらった。イカナゴウミネコの仲間。カジカの危機をウミネコに知らせた時に、テン達と出会う。金持ちは信用しないが、テンたちのことは信用している。

ラインハット

ヘンリーテンとソラの父親の友人で、ラインハットの先代王の第一王子。現在は弟のデール国王を補佐しながらラインハットで暮らしている。幼少期にテンとソラの父親と出会い、共に奴隷生活を送るが、後に当時奴隷だった妻のマリアを含め3人で脱走する。テンとソラと同い年の息子、コリンズに手を焼いているが、それでも目に入れても痛くないほど可愛がっている。コリンズのイタズラ好きは彼譲り。現在、友人の頼みで天空の勇者の武具である「天空の盾」を預かっている。マリアヘンリーの妻で元は同じ奴隷だった。グランバニア王、ヘンリーと共に脱走し、海辺の修道院で過ごしていたが、その後にヘンリーの妻となる。ヘンリー曰く、最初はテンとソラの父親が好きだったとの事。コリンズヘンリーとマリアの一人息子でラインハットの公子。叔父に子供がいないため王世子である。外見は幼い頃のヘンリーにそっくり。父親に似てイタズラ好きな男の子。テン、ソラと同い年。多忙のため、自分になかなか構ってくれない父の気を引くために、イエティの子を捕まえようとしたが、その事が母親イエティの怒りを買い襲われそうになった。ヘンリーに諭され、イエティの大事な子供を奪おうとしたことを反省する。

サラボナ

ルドマンサラボナ一の大富豪。一人娘のフローラのことを大事にしている。テンとソラの両親とも面識があり、天空の盾の以前の持ち主でもある。フローラルドマンの一人娘で、テンとソラの両親とは知り合いである。温かく、穏やかで大らかな性格の女性。戦闘能力に乏しいものの、ベホイミの回復呪文を覚えており、自ら盾になりアンディの身を守ったりと度胸の据わった一面も。夫のアンディとは幼馴染でテンとソラの両親の後に結婚したと思われる。現在はアンディと幸せな結婚生活を送っている。アンディフローラの幼馴染で夫。魔法の修行をしていたことがあるので、ある程度の魔法が使える。昔、フローラの婚約者の権利を巡り、テンとソラの父親に対抗意識を燃やすも、炎のリングを取りに行く最中にケガをして彼に助けてもらったことがある。探していたトルペカを見つけた途端に木の根っこにつまづいて崖から転落したりと不器用な所もあるが、フローラを必死にベロゴンから守ろうとするなど、非常に勇敢な人物でもある。

ジドルディドル

トウヤ妹のミミと一緒にジドルディドルに住む青年。5年前に父を(間接的にせよ)殺した町長を憎んでいたが、今では和解している。ドリスに好意を抱いており、カデシュとドリスの仲を気にしていた。また、事件の後は父親の跡を継ぎ「リンガー」となっている。ミミトウヤの妹。幼い頃にあったある事件のせいでトウヤが町長に対し憎んでいることを寂しく思っている。髪飾りを集めていて、その1つをソラにプレゼントする。サダクトウヤとミミの父親。妻を亡くしたためジドルディドルに移住してきたが、テン、ソラの来る5年前に病死している。ジドルの塔の鐘を鳴らすことのできる「リンガー」であったが、彼の死により、トウヤが「リンガー」を継ぐまでの間、鐘は一度も鳴らされなかった。ダビドフジドルディドルの現町長。5年前に酒場で聞いた「宝などはない」という言葉により、宝の秘密を知っていたサダクがそれを洩らしたのだと誤解し、サダクを糾弾してその結果死に至らしめた。ピッドルジドルディドルの住民。朝から酒に酔っ払っており、余所者であるトウヤとミミを「疫病神」として忌み嫌っている。ただ、当人も三代前にジドルディドルに移住してきた元・ヨソ者であり、5年前から続く住民同士の不仲の原因ともなった。

テンプレート:ネタバレ終了

原作(ゲーム『ドラゴンクエストV (SFC版)』)との相違点

  • ゲームには存在しない地名やキャラクターが登場する。
  • 呪文を使う際、特別な詠唱を行う描写がある。
  • ソラ(女の子)がメラやギラの魔法を唱える。
  • 父親との再会シーンにおいて、漫画ではテンやソラが涙を流す描写があるが、ゲームにはそういった雰囲気は見られない。ただし、テンの「お父さんのこといっぱい、いっぱい探したんだよ」という台詞はゲーム中でも同じ発言がある。
  • 石像にされたグランバニア王とビアンカがサウスディケの地下競売場で取引される。原作では詳細な場所は不明。またグランバニア王の石像は2000Gで落札されるが、これは原作での落札金額と同額である。
  • グランバニア王が結婚した後に、天空の盾がラインハットのヘンリーの元に託される。
  • ストロスの杖について大幅なオリジナル設定が加えられている。カデシュの祖国ストロスの秘宝とされ、王家の血を継ぐ者(のみに伝えられる詠唱)だけがその保管場所に入るカギとなる。カデシュは「ストロスの杖を扱える人間はいない」と推測するも、ソラの潜在能力に杖が呼応し、カデシュよりそのまま託される事となった。

書誌情報

掲載雑誌の変遷

1997年当初の連載誌は『月刊少年ギャグ王』であったが、1999年の『ギャグ王』休刊に伴い、季刊誌であった『Gファンタジー増刊ステンシル』に移籍。しかし2000年には休刊、2001年に『月刊ステンシル』として復刊するまで約1年もの間連載は中断された。その『月刊ステンシル』も2003年で休刊し、『月刊Gファンタジー』に移籍、2004年に完結している。

当然単行本の発売間隔も不安定であり、特に4巻と5巻の間は1年8ヶ月ものブランクがある。また単行本レーベルの名義も、全11巻のうち1~3巻は「ギャグ王コミックス」、4巻と9~11巻は「Gファンタジーコミックス」、5巻~8巻は「ステンシルコミックス」と分かれてしまっている。ただし、本のサイズは新書版サイズに統一されている(4巻と9巻以降ではGファンタジーコミックスのロゴが変わっているため本棚に並べると4種類のロゴになる)。

また、掲載誌が少年誌から一時少女誌に移ったことにより、子供向けだったものが恋愛ネタも組み込まれるようになるなど内容の方向性も微妙に変化している。ちなみに、同時に画風も少し変わっている(キャラクターに鼻がつくなど)。

単行本一覧

ドラゴンクエスト 天空物語
ジャンルファンタジー
アドベンチャー
漫画
作者幸宮チノ
出版社エニックス(現:スクウェア・エニックス
掲載誌月刊少年ギャグ王(1997 - 1999)
→ Gファンタジー増刊ステンシル(1999 - 2000)
→ 月刊ステンシル(2001 - 2003)
→ 月刊Gファンタジー(2003 - 2004)
レーベルGag-Oh! コミックス
Gファンタジーコミックス
ステンシルコミックス
発表号月刊少年ギャグ王1997年7月号 - 2004年
発表期間1997年 - 2004年
巻数全11巻
話数本編 全59話 + 番外編 2話
4コマ漫画 全11回(単行本カバー掲載)
タイトル初版発行日ISBNレーベル掲載誌
1ドラゴンクエスト 天空物語 11998年4月12日初版発行ISBN 4-87025-265-1ギャグ王コミックス月刊少年ギャグ王
2ドラゴンクエスト 天空物語 21998年10月12日初版発行ISBN 4-87025-381-X
3ドラゴンクエスト 天空物語 31999年3月12日初版発行ISBN 4-87025-463-8
4ドラゴンクエスト 天空物語 41999年10月27日初版発行ISBN 4-7575-0106-4GファンタジーコミックスGファンタジー増刊ステンシル
5ドラゴンクエスト 天空物語 52001年6月27日初版発行ISBN 4-7575-0451-9ステンシルコミックス月刊ステンシル
6ドラゴンクエスト 天空物語 62001年10月27日初版発行ISBN 4-7575-0552-3
7ドラゴンクエスト 天空物語 72002年6月27日初版発行ISBN 4-7575-0693-7
8ドラゴンクエスト 天空物語 82003年3月31日初版発行ISBN 4-7575-0908-1
9ドラゴンクエスト 天空物語 92003年10月27日初版発行ISBN 4-7575-1046-2Gファンタジーコミックス月刊Gファンタジー
10ドラゴンクエスト 天空物語 102004年4月27日初版発行ISBN 4-7575-1174-4
11ドラゴンクエスト 天空物語 112004年8月27日初版発行ISBN 4-7575-1239-2

関連項目

  • 月刊少年ギャグ王
  • 月刊Gファンタジー
  • 月刊ステンシル


特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツはCC BY-SAライセンスの下で利用可能です。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。


最近更新されたページ

左メニュー

左メニューサンプル左メニューはヘッダーメニューの【編集】>【左メニューを編集する】をクリックすると編集できます。ご自由に編集してください。掲示板雑談・質問・相談掲示板更新履歴最近のコメントカウン...

???系

モンスターの系統の一つで、?が一つ増えて「????系」の表記でも登場する。呼ばれ方は「ハテナ系」など。魔王が多いことから「魔王系」と呼ばれる事も。実際にDQRでは「魔王系」とされ、主にラスボスやその側...

黒鉄の巨竜

黒鉄の巨竜初登場VIII竜神王の変身した姿のボスで、5回目の竜の試練で戦うことになる。特殊攻撃でベギラゴン、流星、まばゆい光、あやしいひとみを使用するが、基本的に通常攻撃をメインに行い、いてつくはどう...

黒竜丸

黒竜丸初登場IXDQ9などに登場する馬のモンスター。読みは「こくりゅうまる」。実はDQ10開発で最初に作られたボスモンスターだったが、リリース順序が入れ替わったため、DQ9が初登場となった。休むことな...

黄金の巨竜

黄金の巨竜初登場VIII竜神王の変身した姿。4回目の竜の試練で戦うことになる。通常攻撃、ベギラゴン、イオナズン、ジゴフラッシュ、ぶきみなひかりを使う。守備力が非常に高いので物理攻撃は通りづらく、しかも...

鳥系

名前そのまんまなモンスターの系統。飛ぼうが飛べまいが鳥は鳥。一方でコウモリのはずのドラキーもこの系統だったりもするが。浮遊系とは似て非なるもので、そちらはナンバリング作品で系統が整備されると特性に変わ...

鳥山明

Toriyama.jpgドラクエシリーズのキャラクターデザイナー。1955年4月5日生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知県立起工業高等学校卒業。ガスマスクを被った自画像が特徴で、これは「元来恥ずかしがりや...

魔空5兄弟

破壊神フォロボスやフォロボシータの紹介文で触れられる集団。「魔空界」なる場所に住む魔神の兄弟で、上記二名のほかにフォロボサーン、フォロボセ、フォロボッソが居り、それぞれ由来は、読みの通り「滅ぼさん」「...

魔神ジャダーマ

魔神ジャダーマ初登場IXDQ9のダーマの塔の最上階から続いている部屋で戦うキャラクター兼ボス級モンスター。ダーマ神殿のダーマ神官が女神の果実を食べたことで魔物化したもの。願い自体は「神官として人々をよ...

魔犬レオパルド

魔犬レオパルド初登場VIIIDQ8に登場するボス級モンスター。ハワードの愛犬である、黒犬のレオパルドが神鳥の杖を咥えてしまった事で暗黒神ラプソーンに精神を乗っ取られた姿。ドルマゲス(第2形態)と同じく...

魔法使い(ドラゴンクエストIII)

魔法使い(男)登場シリーズドラゴンクエストIII種族人間性別男肩書き魔法使い魔法使い(女)登場シリーズドラゴンクエストIII種族人間性別女肩書き魔法使い文字通り、多数の魔法を使いこなす職業。主に攻撃呪...

魔教師エルシオン

魔教師エルシオン初登場IXDQ9で初登場し、モンスターズシリーズにも登場するモンスター。同種色違いモンスターにイデアラゴンがいるが、あちらはすべてが謎に包まれたモンスターとのことなので、単に見た目が似...

魔勇者アンルシア

魔勇者アンルシア登場シリーズドラゴンクエストX種族人間性別女大魔王マデサゴーラに造られた勇者姫アンルシアの複製。本物と違い勇者の力を持たない為、創生の渦の力を纏った結果、禍々しいモンスターの姿に変化し...

魔剣神レパルド

魔剣神レパルド初登場IXDQ9、テリワン3D以降のモンスターズシリーズに登場するモンスター。ギュメイ将軍の色違いだが、こちらは黒目がない。色合いのせいでギュメイ将軍とは違いどことなく和風。魔犬レオパル...

騎士団の盾

DQVIII - Templar's shield.png神の祝福を受けているという真紅の盾。守備力14。てつのたてと殆ど同じ性能でわずかなブレス耐性があり、炎・吹雪のダメージを5ポイントカットする。...

首長竜

首長竜初登場VII東洋龍に翼が生えたような姿をした真っ赤な体色のドラゴン系モンスター。上位種にウィングドラゴンとケベナヒモスが、ボスにやみのドラゴンがいる。特に記載のない限り、コミュニティのコンテンツ...

領主タケトラ

領主タケトラ登場シリーズドラゴンクエストX種族エルフ性別男風の町アズランの長。フウラの実父。風乗りであった妻のカザユラを早くに亡くしてしまい、フウラに後を継いでもらいたがっているが、フウラにその気はな...