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WiMAX(ワイマックス、Worldwide Interoperability for Microwave Access)は、無線通信技術の規格の一つ。高速通信(光・メタル)回線の敷設やDSL等の利用が困難な地域で、いわゆるラストワンマイルの接続手段として期待されている。近年は、高速移動体通信用の規格も策定されている。WiMAXは当初、中長距離エリアをカバーする無線通信を目的としており、WiMAXアクセス網は「Wireless MAN」(Metropolitan Area Network)と定義される。WiMAXは異なる機器間での相互接続性確保の為、IEEE作業部会と業界団体のWiMAX Forumにより規格標準化が進められている。
2001年6月に設立された業界団体である。WiMAX製品の相互運用性のテストや認定を行い、異なるメーカー間での通信を可能にする。会員は2004年12月中旬の時点で220以上の企業・団体である。
IEEE 802.16およびIEEE 802.16aをWiMAXと同義で扱う情報誌やWebサイトなどがあるが、IEEE 802.16a、IEEE 802.16dの両規格を整理・統合したものが、IEEE 802.16-2004規格でありこれを「WiMAX」とするのが正しい。
現在、IEEE 802.16-2004をベースとする固定通信(FWA:Fixed Wireless Access)向けと、IEEE 802.16-2004にハンドオーバー(基地局移動)に関する仕様を追加したIEEE 802.16eをベースとする「Mobile WiMAX」の2種類の規格が存在している。
2001年12月に、IEEEの標準委員会IEEEが標準化仕様として正式承認した、加入者系ブロードバンド無線規格で、「都市型無線ブロードバンド」、「Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems」、「Wireless MAN」或いは「固定ブロードバンド無線接続システム(BWA)用のエア・インターフェイス」とも呼ばれる。
2003年1月にIEEEで承認された、固定無線通信の標準規格。IEEE規格の使用周波数帯を変更したもの。
固定区間に用いられる方式。2004年6月策定・承認。別名IEEE 802.16a/REVd
移動端末に用いられる方式。120km/hでの移動中も使用可能。Mobile WiMAXとも呼ばれる。米国時間2005年12月7日、IEEEが承認(ただし、ハンドオーバーの実現及び高速移動時の補正等は含まれない為、引き続きWiMAXフォーラムで調整)。この際承認された規格名称は、「IEEE 802.16e-2005」。
IEEE 802.16-2004規格にDFS (曖昧さ回避)(動的電波周波数選択)などを規格化したもの、Mobile WiMAX用の規格
ボーレート(baudrate:変調速度)、各種変調方式によって伝送される速度を単純にbps表記したものと、変調速度ボーレート(単位:ボー)で表される場合がある。
WiMAXがサポートする変調方式は現時点で8つある。
QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)初期のアナログモデムやADSLモデムなどでも採用されている、キャリア信号の異なる4つの位相の状態に値を割り当てることで同時に2ビットの値を送ることが出来る変調方式、伝送効率はあまり高くない。
QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)変調速度が、16QAM(4ビット)、64QAM(6ビット)、256QAM(8ビット)などと表記されることがあり、キャリア信号の位相と振幅を組み合わせてデータを送信する方式。フェージング現象に弱いなどの問題がある。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数多重分割)デジタルデータ固有の変調方式、COFDM(Code OFDM:符号化直交周波数分割多重)と呼ばれることもある。反射波や遅延波と直接電波との電波干渉いわゆるマルチパス現象発生時のデータ欠損などに対応する。地上デジタル放送、無線LANやその他、無線通信で採用されている。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)OFDMの変形型。シンボル長を長くするためにキャリア信号を複数のサブキャリアで分割伝送し分割されたサブキャリアをグループ化する仕組みを持つ。なお、グループ内のサブキャリアをサブチャネルと呼び、これらサブチャネルを複数ユーザーの通信で共有することが出来るのが特徴。他に利用ユーザーがいない場合は、サブチャネルを占有でき伝送速度を上げることも出来る。
SOFDMA(Scalable OFDMA)利用可能なチャネル毎サブチャンネル数を可変にするOFDMA方式。1ユーザあたりの伝送速度や同時に利用可能なユーザー数などを制御することが可能な方式。1チャネルあたりの利用可能な電波帯域が狭くても、サブキャリア数を減らすことなく一定の伝送効率を保つことが出来る、もしくは伝送速度を下げ同時に利用可能なユーザー数を増やすなどの設定が可能。IEEE 802.16eで採用されてり、Mobile WiMAXで仕様に盛り込まれている。
TDD(Time Division Duplex:時分割複信)OFDMによって得られるサブキャリアを時分割によって、同じ周波数帯で上りと下りの通信を同時に行う、全二重通信実現の為の方式の一つ。チャネルあたりの伝送帯域が少ない場合でも、チャネル帯域に応じた速度で全二重通信を行うことが可能になる。
FDD(Frequency Division Duplex:周波数分割複信)OFDMによって得られるサブキャリアを周波数帯毎に上り下りの通信に割り当てることで、全二重通信を実現する方式。
MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)同じ周波数帯の電波に別々のデータを乗せ複数のアンテナから送信することによって、電波利用効率を高める方式。スペースタイムエンコーディングと呼ばれるエンコードを施すことによって受信側で電波の識別を容易にする工夫が盛り込まれている。また、複数アンテナを用いる為ダイバシティ効果により、単一アンテナによる通信よりも長距離の伝送も可能になる。次世代無線LAN規格のIEEEnでの採用も検討されている。
WiMAXでは、DES (暗号)とその強化版である3DESによる暗号化機能を備えている。
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