アーチェリーの種類

ページ名:アーチェリーの種類

このページではアーチェリー競技の種類について、

主に日本で行われているものを中心にざっくりとした解説をします。

アーチェリー競技では、主に使用する用具(=弓具)による区別と、

競技自体のルールの違いによる区別の2種類の区別を組み合わせて考えます。

例えば水泳で、泳ぐ型(自由型、平泳ぎ、等)の違いと、泳ぐ距離の違い(50m、200m、等)の区別を組み合わせて考えるのと同じです。

 

使う用具による区別

アーチェリー競技は、主に3種類の弓を使用します。

これは1試合の中で使い分ける必要があるわけではなく、

使う用具によってそれぞれ別の試合として実施します。

水泳ならば泳ぎ方の型(自由型、平泳ぎ、背泳ぎ、等)、

格闘技やマシンレース等で言えばクラス分けのようなものだと思って貰えればOKです。

 

ベアボウ(Bare Bow)

ベアボウと呼ばれる、最もシンプルな弓を使用します。

競技名を簡単に書く際には、『BB』と記載します。

日本語に直訳すれば、Bare Bow = 裸の弓、と言ったところでしょうか。

少し例外はありますが、現在試合で使用されるものの多くは持ち手の部分(=ハンドルとかライザーと呼びます)と、

しなる部分(=リムと呼びます)と、弦(=ストリングと呼びます)のみの組み合わせで作られています。

このベアボウにいくつかのパーツを追加すると、後述するリカーブボウとなります。

 

リカーブボウ(Recurve Bow)

リカーブボウと呼ばれる、前述のベアボウよりも機能的な弓を使用します。

競技名を簡単に書く際には、『RC』と記載します(RBでは無いので注意!)。

オリンピック種目のアーチェリーはこのリカーブボウを使用した競技に限定されるため、

日本で最も見かける機会のある弓はこちらかもしれません。

その見た目は、所謂弓の形に沢山の棒のようなパーツがくっついたものとなります。

これは、前述のベアボウに狙いをつけるための照準器(=サイトと呼びます)や、

弓の挙動を安定させるための棒(=スタビライザーと呼びます)等様々なパーツを付けるためです。

日本語に直訳すると、Recurve Bow = 再び曲がった弓、といったニュアンスになります。

このRecurve=再び曲がった、とは、弓のしなる部分の形状がゆるいS字のように反り返っていることを言います。

そういう意味では、厳密には前述のベアボウも同じ反り返りを持っているのですが、

競技の区別の上ではサイト等を付けた弓のみをリカーブボウと呼称します。

 

コンパウンドボウ(Compound Bow)

コンパウンドボウと呼ばれる、前述のベアボウやリカーブボウとは一風見た目の変わった弓を使用します。

競技名を簡単に書く際には、『CP』と記載します(CBでは無いので注意!)。

この弓の最も特徴的な見た目は、弓本体の上下(弦が弓に繋がる部分)にいびつな形の滑車があることです。

コンパウンドボウはこの滑車を活用することにより、

リカーブボウやベアボウに比べ狙いをつける時に必要な力が軽くなるため、

狙いを安定してつけやすく、リカーブボウ等に比べ狙った場所を射抜き易いという特徴があります。

ある意味では現在のアーチェリーに使われる弓の中で最も機能的な弓といえます。

日本語に直訳すると、Compound Bow = 複合した弓、といった内容になります。

この場合の複合した、とは、滑車の機構と複合したと言う意味合いで良いかと思います。

日本では少数派ですが、海外では多くの愛好者がおり、将来的にはオリンピック競技に、との動きもあります。

 

 

競技のやり方による区別

アーチェリー競技には上述三種類の弓を用いる多くの種別の競技があります。

ここでは、主に日本で実施されるものを中心に代表的なものを紹介します。

また、ここで紹介する種別についても細かいルールによる違いがある場合があります。

(選手から的までの距離、個人戦、団体戦、等)

 

ターゲットアーチェリー(Target Archery)

オリンピック競技ではこの競技が中心に行われるため、

最も一般に目にする機会の多い競技です。

屋外の平坦な競技場で、定められた遠距離にある的を射てその得点を競います。

屋外で実施するため、アウトドア・ターゲットアーチェリーと呼ぶこともあります。

少し前までは30m、50m、60m、70m、90mといった距離が公式の一般的な試合で用いられていましたが、

現在は少しシンプルになり、試合に応じて30m、50m、70mと言った距離が利用されます。

ちなみにオリンピックは、70mの距離を使用します。

 

フィールドアーチェリー(Field Archery)

平坦な競技場で行う前述のターゲット競技と比較し、

同じく屋外ではありながら起伏に富んだ土地で行うのがこのフィールドアーチェリー競技です。

基本的に、自然の山や森を利用したコースで行います。

アーチェリーの用具を使って行うゴルフと言った趣ですが、

山を大きく切り開かなくてもコースを作れるため、より実際のトレッキングに近い形での競技となります。

上に向かって矢を射ったり、逆に下を向いて矢を射つなど、他の競技とは違った高度な技術が求められます。

また、ルールによっては的までの距離が明示されておらず、自身の経験と勘を頼りに的を射抜く必要があります。

 

インドアアーチェリー(Indoor Archery)

前述のターゲット競技やフィールド競技は屋外で行うのに対し、

インドアアーチェリー競技はその名の通り屋内で実施されます。

その性質上、他の競技を実施し辛い冬等に大会等で実施される事が多いです。

平坦な体育館等の中で、18m先の的を狙い点数を競います。

そういう意味ではターゲットアーチェリーに近い競技ですが、こちらはターゲットとは呼称しません。

また、風や雨など外的要因の無い中で近い距離を狙うインドア競技は、

他の競技と比べ少し違った用具の整備や技術が求められます。

 

その他

上記3種類の競技の他、純粋に矢の飛距離を競うフライトアーチェリー、

狩猟に近い環境を再現する3Dターゲットアーチェリー、スキーを穿いて行うスキーアーチェリー等様々な競技があります。

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