アルトリウス・コールブランド

ページ名:アルトリウス_コールブランド

登録日:2017/05/14 (日曜日) 23:32:00
更新日:2024/02/06 Tue 11:12:02NEW!
所要時間:約 10 分で読めます



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世界の痛みは、私が必ず止めてみせる



アルトリウス・コールブランド(Artorius Collbrande)』は、ゲーム『テイルズ オブ ベルセリア』の登場人物である。





プロフィール

CV:堀内賢雄
年齢:32歳
性別:男性
身長:187cm
戦闘タイプ:剣士



概要

ミッドガンド聖導王国の対魔組織「聖寮」の最高責任者「筆頭対魔士」を務める男。階位:S-3。
ベルベット・クラウの最愛の弟・ライフィセットを「降臨の日」に殺害した張本人。
利き腕である右腕が不自由だが、それでも超一流・最強の剣士と言われる程の実力を持つ。


教育者としても非常に優秀で、一介の村娘に過ぎなかったベルベットにかなり高いレベルで戦闘術を習得させた。
戦闘術を教える際は自身の経験から得た「アーサー(アルトリウス)の戦訓」を伝えており、これは聖寮の対魔士達にも広く普及している。



かつてはクラウ家の長女・セリカの夫で、当時は本名を隠して「アーサー」と名乗っており、義妹弟のベルベットとラフィとの仲も良好だった。


しかし「降臨の日」にアバル村にある「鎮めの祠」に封印されていた「五番目の聖主」カノヌシを復活させるためにラフィを生贄として殺害する。
そして降臨した多数の聖隷を従えて王都ローグレスに現れ、形骸化していた聖寮を対魔組織として再編し、各地の業魔の反乱を鎮圧した。
この偉業から国民と王族から絶大を支持を受けており、非常時特権により現在では国王をも超える権力を手にしている。


後に数々の功績から救世主を示す「導師」の称号を得る。



真に理想に殉じられるか測るために「なぜ鳥は空を飛ぶのだと思う?」という問いを投げかけることがある。
アルトリウス自身と他者に期待する答えは「鳥は飛ばなくてはならない。強き翼を持つ故に」
ラフィはこの答えに辿り着いたが、ベルベットが辿り着いた答えは「鳥は飛びたいから空を飛ぶ」というものだった。



過去

幼い頃は孤児で、当時の筆頭対魔士クローディン・アスガードに拾われ後継者として育てられた。
師の技術を全て継承し将来を期待されていたが、ロウライネでの遺跡発掘中に発生したトラブルで自分を守ろうとしたクローディンが誓約を破った結果死亡。


クローディンの遺志を継いで各地で業魔の脅威と聖主への祈りの必要性を説いて回るも、そもそも業魔や聖隷を認識できない一般人が多数を占める現状では聞き入れてもらえず詐欺師扱いされる始末。
10年に渡っての活動も結果を出せず、途方にくれていたところでセリカと出会った。


セリカは腹を空かせたアルトリウスにリンゴを渡して「ただ生きていることに資格など要るのか」と諭し、彼を夕食に誘った。
それによって彼女との交流が始まると同時にアルトリウスの「アーサー」としての人生が始まる。
結ばれた後は結婚の証として彼女にお守りを渡し、『命に代えてもセリカと彼女との子どもを守る』約束の証とした。
そして彼女との間に子どもを授かったことを聞き、ようやく世界に幸せを見出した。



救世主の絶望

だが、その幸せも長くは続かなかった。


「開門の日」に村が業魔化した野盗に襲われてしまう。
アーサーはまだ幼かったベルベットとラフィを連れ、2人を安全な場所へ避難させた後、セリカを探し村の奥へ。
そして鎮めの祠で彼女が業魔達に囲まれているのを目撃、彼女を救おうと必死に業魔を蹴散らすが、それも虚しくセリカは彼を庇って奈落の底へ落ちてしまう。
その直後、セリカが落ちた縦穴から探し求めていたカノヌシが復活する瞬間を目撃。
更に二体の聖隷が現れ、それがセリカと生贄になったお腹の子どもの転生体であることを悟る。
このうちセリカの転生体がシアリーズ、子どもの転生体が後のライフィセット(フィー)である。


そこへ突如現れたメルキオルに「アバルの村人達が業魔と化した野盗と取引し、クラウ家を売った」というセリカの死の真相を知らされる。
あまりにも残酷な縁と真実にアーサーは深く悲しみ、人間そのものに見切りをつけ、「個」を蔑ろにした世界救済を決意。


元々世界と人間を愛し、正義感溢れるまさしく主人公然とした性格だった彼は、二度に渡る大切な人の死と裏切られたことによる絶望で「世界の痛みを止める」使命を果たすため「個」よりも「全」、人間という種が存続するのであれば個人が犠牲になることを一切躊躇しない冷徹な人間に成り果ててしまう。



亡き師と妻子の魂にかけて、今度こそ成し遂げる…



真相と顛末

「降臨の日」にラフィを生贄として殺害したが、これはラフィも納得してのことだった。
ラフィは12歳までしか生きられない奇病「12歳病」に罹患しており、病弱のままベルベットに守られて死んでいくことを拒絶。
アルトリウスが持っていたカノヌシに関する古文書を解読した結果狙いを知り、ベルベットが幸せに生きられる世界を作るためにその身を犠牲にした。


喰魔となったベルベットを監獄島に幽閉したのは、カノヌシ完全復活に必要な八つの穢れの質を回収するため。
ベルベットが割り当てられた質は「憎悪」と「絶望」で、「憎悪」は直ぐに回収できたものの、最も高い質を要求される「絶望」を得るために脱獄を事実上黙認。
旅の先々でベルベットの心を圧し折る策を企て、最終的にはラフィの姿で復活したカノヌシをぶつけて上記の真相を語らせ精神を崩壊へと追い込む。
しかし、あと一歩の所でフィーの叱咤によりベルベットが本当の想いに気付いて正気を取り戻した為、彼自身の目論みは失敗に終わった。


妻の転生体であるシアリーズに対しても非情に接しており、彼女の死を代償に失われた術式「ソーサラーリング・ブリュンヒルト」を完成させる誓約を仕込んだ。
これはカノヌシを制御する「神依」を完成させるためのものだったが、シアリーズが離反した結果ベルベットの手に渡ってしまい、野望を砕かれる遠因となる。
代替策として同じ性質を持つ異大陸の遺物「ジークフリート」の術式を読み取ったものを使用することになった。



アルトリウスが理想とする世界とは穢れが無い清浄な世界。
つまり、「穢れの要因となる人間の感情を消し去った世界」である。
この歪んだ世界を実現するために「生物の精神を鎮静化する力」を持つカノヌシの復活と力の制御を目論んだ。


そもそもカノヌシは歴史上で何度も復活しては世界全体の鎮静化を行い文明をリセット、再び眠りに付くというサイクルを繰り返していた。
アルトリウスの目的は「神衣によってカノヌシを制御し、文明を維持しつつ人の感情を沈静し続ける」というもの。
そのためにドラゴンを幽閉して無限に溢れる穢れを地脈に与え続けるシステムも考案していた。
(餌となる穢れが無くなるとカノヌシが眠りにつくため。)


この理想世界は実際に小規模ながら実現。
ここでは人々が常に合理的な考えの下に行動し、無感情に粛々と割り当てられた役割をこなし、不要な存在であると判断すれば率先して自殺を行う等といったおぞましい光景が広がった。



ベルベット一行の策戦により四聖主が復活したことでカノヌシの領域ごと宇宙へと追いやられ、ラストダンジョン「八頭竜カノヌシ」で最終決戦を迎える。
戦いの中でベルベットの「絶望」を喰らうことができないと諦め、自身が抱えていた「絶望」を喰らわせることでカノヌシを真の覚醒へと導く。
カノヌシの神依を纏ってベルベットを窮地に追い込むが、「開門の日」にベルベットに教えた戦訓その零「絶対に諦めるな」に勝機を見出され敗北を喫した。


致命傷を負わされ、「あの日からのアーサーは嘘なんだよ」と胸に秘めていた本当の想いを告白した後に息絶えた。
その内容とは、「あの日、死んだのがセリカ達ではなくお前達(ベルベット・ラフィ)だったらよかったのに」という非常に人間臭いもの。
ベルベットも同じ想いを抱き続けており、「もしそうだったら、きっと義兄さんはあたし達のために世界を救ってくれたもの」と答えている。
運命の巡り合わせが少しでも違っていれば、アルトリウスは情熱で世界を照らす導師になれたのかもしれない。



ああ…救いたかっ…た……


悔しい…な…



テイルズ オブ ゼスティリア

ラストダンジョン「アルトリウスの玉座」として名前が登場。
ここは『TOBe』における「聖主の御座」と同一の場所である。



テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス

ローランス帝国の皇族が秘伝とする伝承で「世界から感情を消し去った彼の者」として存在が伝わっている。


導師ミケルが遺した「もう一つの天遺見聞録」には名前が記されていた。
アルトリウスの思想についてスレイは否定的な考えを示している。


災禍の顕主ヘルダルフとの最終決戦でスレイが使用した四属性神依は、アルトリウスが用いたカノヌシの神依を彷彿させるデザインになっている。



ボス性能

物語を通して二回戦う。
一戦目は伝統の負け確定イベントで、全滅もしくは一定時間経過で強制的に秘奥義を発動し戦闘終了となる。
プレイヤー側は普通に進めていると平均レベル20前後くらいなのに対し、この時のアルトリウスのレベルは45。


二戦目はラスボス戦で前半と後半に分かれる。レベル65。
前半はカノヌシとタッグを組んでおり、どちらかというとカノヌシの方が厄介。
二人とも撃破すると神依を纏った後半へと移行し、範囲攻撃を多用するようになる。
なお、神依状態の姿は『テイルズ オブ シンフォニア』のユグドラシルを彷彿させる。


隠しダンジョンをクリアすると後半戦が伝統の強化個体となる。その名も「天元神依アルトリウス」
レベル128と強化前の倍以上に上昇し、おまけに全属性に耐性を得ているので殆どの攻撃がまともに通らない。
種族が「人」なのは強化前と変わらないので、これを弱点として突けるベルベットの奥義「無律背反」を軸に攻撃を組み立てよう。


  • 漸毅狼影陣

一太刀とは言わん
全身に死の慟哭を刻め!

通常状態の秘奥義。
無数の剣を射出した後、四方八方から連続で斬り抜ける。
テイルズ オブ ヴェスペリア』のユーリ・ローウェルの第一秘奥義でお馴染みだが、「様々な方向から斬り付ける」点しか共通点が無い。
強制敗北イベントでの発動では台詞が無い。


  • 覇道絶封

己が罪深さ―――二度刻め!

神依状態の秘奥義。
大剣で吹き飛ばした後、神速で二撃目を叩き込む。
台詞の「己が罪深さ」の部分に何故かエコーが掛かっており非常に聞き取り辛い。



余談

クローディンはカノヌシを探してはいたが、「鎮静化による穢れの根絶」を救済とは考えていなかった。
ロウライネの遺跡発掘事業を取り仕切っていたのはメルキオルであり、セリカが死亡した瞬間に狙ったかのように現れたことも踏まえると、全ての裏でメルキオルが糸を引いていた可能性が非常に高い。
ちなみにクローディンの誓約は「人間を殺さないこと」で、不殺と引き換えに長い寿命を得ていた。
アルトリウスを守るために誓約を破ったが、それを抜きにしても延命措置に限界がきていたとのこと。


アルトリウスが抱えていた「絶望」は、カノヌシの糧になったことからも分かるように即業魔化するレベルのおぞましいもの。
こんなものを抱えていても穢れなかったのは、義妹弟を犠牲にすることで得た誓約の力で抑え込んでいたため。
ただし、設定資料集では本当の誓約ではなかったともされており、こちらが事実なら精神力で全てを抑え込んで律していたことになる。


ミッドガンド聖導王国の上層部は国家存亡の危機に瀕している現状から、アルトリウスの世界救済について全てを知った上で活動を承認している。
次代のミッドガンド王・パーシバルだけは親友の鷹・グリフォンを喰魔にされたこと、ベルベット達と行動を共にした経験から考えを変え、即位後に公的記録から聖寮に関連する情報を全て抹消した。
このため1000年後の『TOZ』では「災禍の顕主と導師の戦いがあった」ということだけが知られている。






追記・修正よろしくお願いします。


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  • ベルベットの精神を折るためのいろんな行動でこいつ本当に人間かよって思ったけど最期のお前たちが死ねば良かったっていう言葉でこの人も一人の人間なんだなって思えた -- 名無しさん (2017-05-15 07:18:25)
  • 最後の言葉はな…。アルトリウスが一番絶望したのって死ねばよかったのにって考えてしまった自分だろう…。 -- 名無しさん (2017-05-16 11:08:43)
  • あのセリフはマジかよ・・・ってなったなあ。それまで感情を抑えた声色だったのにあの場面でアーサー義兄さんの声に戻るのもやばい -- 名無しさん (2017-05-24 23:36:58)
  • クラウ家を売ったのは村人の一部だったろうけど、それを全ての人間に当てはめて絶望した辺り、視野が狭かったとも言える。ザクロスのスレイのように穢れも受け入れられる器がなかったのに導師になってしまって、それだけの力と才能を持ってたのも不幸だな。 -- 名無しさん (2017-05-28 08:32:14)
  • 英雄を奉る所だけはグリフィスとカブる -- 名無しさん (2017-07-11 21:15:50)
  • ガイアスとミュゼは生き残ったラスボスだよな あれから7年の年月が流れているけど -- 名無しさん (2018-01-21 07:58:43)
  • ↑3師匠が自分のせいで死んで役目を引き継いだけど成果は出ず、心折れたところでセリカに救われ、一人の人として幸せをつかみかけた矢先にそれを踏みにじられた。この流れじゃやっぱ人間が駄目だわってなるのが普通じゃないか?10年頑張った時点で相当きてたところでトドメになっただけでしょ -- 名無しさん (2018-05-14 22:55:28)
  • 世界中の人間の感情を消し去ることで世界を平和にする、というのは結局お題目で、本当はトラウマまみれの自分自身の心こそが一番消し去ってしまいたいものだったのでは… -- 名無しさん (2018-10-28 19:49:27)
  • どす黒い悪タグは何か違うくない? -- 名無しさん (2021-10-14 12:45:07)
  • きちんと悪だと気づいてるからどす黒い悪タグは違うな  -- 名無しさん (2021-10-21 16:59:51)
  • 本当は「妻じゃ無くて妹弟が被害に遭えば良かった」、そんな風に思ってしまった自分が何より許さなかったんだろうなぁ・・・ -- 名無しさん (2022-01-09 20:14:11)
  • それでも、最期は自分に帰り、胸に抱えてた物を妹に全て晒け出して許してもらったんだ、少しは彼が救われたと信じたい -- 名無しさん (2022-01-16 13:30:37)
  • どうしようもなく人間なのが魅力的なキャラクター -- 名無しさん (2022-07-22 22:01:08)

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