砂漠に生息する大蟹で、砂漠に穴を掘り、棗椰子の実などを喰って生活する。
危害を加えなければおとなしく無害で、身は食用に適している。
胴体の身には砂が多く含まれているため、一般に食用に用いられるのは、その大きな鋏や足の部分である。
胴体も食用にする場合は、砂抜きを入念に施す必要がある。
東域の遊牧民や狩猟民は罠で捕らえることが多く、それは堅い殻に覆われている大名蟹を狩るよりその方が労力がかからないからである。
調理法としては断ち割った殻をそのまま器にして火にかけ、香辛料や唐辛子をかけて焼くのが一般的で、石窯などを有する街では小麦粉を練って作った生地でほぐした身を包んで焼き上げる包み焼きなども作られる。
体が大きい大名蟹は一匹獲れればかなりの人数の腹を満たせるため、安価な食材として東域の庶民に愛されている。
また、砂ゴブリンの中にはその殻を利用した住居や武具を作ったり、巣穴を奪って活動拠点にしている。
多くは甲殻を使った小札鎧であり、建材として使う場合は背のような大きな甲殻を屋根に用いる。
東西交易路を外れた辺りに砂漠蟹の群れが見えたら、それはゴブリンの移動式住居を疑うべきだ。
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