双頭の蛇座

ページ名:双頭の蛇座

『かつて北の氷の海に、二柱の双頭ありにけり。

その片割れが名はアルトリスカ、後に七賢竜に名を連ね、絶海の守護を担いけり。

もう片割れはアルトイコン北海の覇者と謳われし、黒銀のなりけり。

アルトリスカアルトイコン、四頭二対の姉妹、暗く深き海の底より神を向こうに戦えり。

青く輝く眼を開き、千の牙を光らせて、は女神を襲いけり。

しかし女神も弓を引き、白く輝く矢を放ち、万の礫を成しにけり。

やがて眼に矢を受けて、黒銀のは倒れけり。

白銀のはそれを見て、女神に許しを請いにけり。

女神もそれを諾と言い、アルトイコンの亡骸を、天に高く掲げけり。

かくて南の暁に、双頭の蛇は輝きぬ。』

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