古くは神話にも名が記されている王国であり、それによれば北方の雄といえばザルゼリアではなくデルトラドであった。
しかし、火の雨の神話に記された災いを受け、滅んでしまったのだという。
現在では細々と暮らしていた民を帝国が征服、軍直轄地となり北域開発調査団の補給基地として運用されている。
そのため、民の大半は移住を余儀なくされたが、この地は現帝国領内で最も寒さの厳しい地域であり、移住によって人並み(それでも、他の帝国民並み、という意味だが)の生活ができたと感謝する者もいたという。
陸路で北域に入るためには、このデルトラドを通るしかないが、立ち入りは軍によって大きく制限されており、入るには帝国の許可が必要になっている。
また、海が大きく荒れる北海の中心にある北域に船で近づくのは自殺行為であり、実際に帝国をはじめとした各国の冒険家の船は少なからず沈没するか、引き返すことになった経験を持つ。
デルトラドの北側には、北海マーフォークが作った運河があり、彼らが東海に遠征する際の通路になっている。
その運河には帝国軍が架けたデルトラド大橋があり、北域に通じている。
この運河を帝国軍が保護するように橋を架けてることから、帝国と北海マーフォークの間には何らかの関係があるのではないかと言われているが、噂以上の根拠はない。
デルトラド自体は良質の魔鉱石を産出する鉱床があり、軍による採掘がおこなわれていて、相当な量の魔鉱石が魔導鉄道によって運び出されている。
さらにこの地は軍の兵器実験場にもなっており、ザルゼリアの魔導工学研究所から様々な魔導機械の試作品が送られてきている。
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