3次元空間における座標の概念
ArchiCADで3次元空間をとらえるには、直交座標系を基にした位置関係をとらえることが大切です。基本的な作図は2次元空間で行いますが、パラペットなどは性質上3次元空間で作図することが多いです。正確な作図を心掛けるには、3次元空間での作図は必須スキルとも言えますので、3次元での座標による位置関係の概念をしっかりとつかみましょう。
ArchiCADでの3Dビュー。赤はX軸、黄はY軸、青はZ軸を表す。
これらの座標による位置データはCAD内では「高さ」や「距離」といった言葉で表されます。しかし、距離の延長を行う際には座標によるシテになります。正確な描画をするにあたって、数値でのパラメータ指定は不可欠ですが、この特異性から誤解が生じやすいのも事実です。
赤の棒の長さが 3,000 とした時に、座標での位置は「X=-1500,1500」「Y=0,0」「Z=0,0」となります。X軸は基点から -1,500 の地点から始まり、 1,500 の地点で終了しています。Z軸は高度を意味するので、GLに設置された赤棒は 0 となります。
✖は基点を表している。
上図を見ると赤棒の中心線が基点を通過しているのがわかります。これによってY軸も 0 であるといえます。2次元空間で上を北とする場合、X軸は東西の位置関係を表し、Y軸は南北の位置関係を表しています。この直交座標系に高さを表すZ軸が加わった状態が3次元空間での座標系です。
要素編集時の基点
3次元空間での基点は 0 の地点であることは先述しました。しかし、すべての場合に基点が 0 のままであると不都合が生じます。
基準面から大きく下がった場所に位置する壁
上図の場合、壁の高さを3次元空間で変更しようとした際にZ軸における高さが 0 地点のままであると、編集の開始地点がすでに負の数になってしまい、数値による高さの指定が煩わしくなります。そのため、ArchiCADでは、要素の編集の際には基準線が 0 地点となります。
上図を見ると、基準面が壁の下部にあります。もとの基準面は赤棒の位置でした。これにより単純に「壁の高さ」として数値を指定できます。また、基準面よりも下方向に伸ばす場合でも、数字は正の数字で表されます。
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