異能
この世界に生まれた生き物は「異能」を持っている場合がある。
異能は「魔法/魔術」とはまた異なった方法で超常現象を起こす先天的な特殊能力であり、後天的に異能を得ることはない。
異能を行使するためにはなにかのきっかけで異能が表に現れる現象である「発現」を経ている必要があり、発現していない状態で異能を行使することはできない。
「発現」は本人の意志に関わらずきっかけさえあればいつでも起きうるが、秘める異能の力が強大なものであればあるほどに「発現」のきっかけは異能所持者に大きな衝撃を与える出来事になる(衝撃がポジティブなものかネガティブなものかは関係なく)。
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異能はこの世界における「現象そのものを引き起こす権能」のようなものであり、生まれ持ったそれを変えることはできないし、消すことも出来ない。及びに継承することも不可能である。
異能には様々な種類が存在するが、各個人使える異能は一つまでとされている。
変身したり、ものを生み出したり、何かを操ったり、テレポートをしたりなど…とにかくその種類は多岐にわたると予測されている。
ただし異能によって行えることに規模の大小はあれど、「世界の均衡が大きく崩れるような異能」は存在しない。及びに「この世の理に干渉する異能」や、異能によって直接干渉する行動は「神」と「器」に効果はない(時間操作、概念操作など。そもそも世界の理そのものである彼らにそれらの異能は意味を持たないのである。有り体にいえば「チート異能で無双は出来ない」ということだ)。
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魔法/魔術と比べた場合、現象としての優先度は異能の方が高い(両方同じ規模の火の魔法と火の異能をぶつけたときに勝つのは火の異能だ)が、必ずしも異能の方が強力とも言えない。適材適所を行えるのが魔法/魔術であり、一芸特化なのが異能…というイメージだ。
ちなみに、異能を持ったものが魔法/魔術を習得することはできるが、異能と魔法/魔術の相性はすこぶる悪い。なぜなら、異能の強い影響力が魔素の隆起という現象をかき消してしまうからだ。この2つを合体させ技を作るためには、「異能を操ると同時に魔法/魔術を発動させた上で魔法/魔術の威力が異能にかき消されない威力を持つ」という、とても一般人には出来ない工程を踏む必要がある。異能の力は同系統の魔法の上級に値する威力を持つというため、魔法を用いるのであれば相応の資質と訓練、魔術を用いるのであれば多額の費用と魔導具の訓練を要するだろうが…不可能ではない。人はその域に達した人物を「賢者」という。
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