エリック・マリオット

ページ名:エリック・マリオット

エリック・マリオット

Eric Marriott

生誕

1900年~1921年

死没

1995年頃

職業

編集者

配偶者

ドロシー・マリオット

子供

  • ジェニファー・マリオット
  • デヴィッド・マリオット
エリック・マリオット(Eric Marriott)は、1947年から1972年までの「汽車のえほん」の編集者。エドモンド・ウォード社ケイ&ウォード社に勤務し、ケイ社の副社長も勤めました。

目次

経歴

エリック・マリオットは、ケンブリッジ大学出版局(CUP)で編集や印刷について学んだ後、イギリス軍に6年間勤務しました。1945年に第二次世界大戦が終結すると、マリオットは出版の管理面について学ぶため、再びCUPに加わりました。しかし、彼は「大学出版局の閉鎖的な雰囲気から離れて」より商業的な出版社で働きたいと考え始めていました。

タイムズ文芸付録に掲載されていた広告を見たマリオットはフランクリン・エドモンド・ウォードに会うためにレスターへ向かいました。面接の始めに、ウォードは星占い師と相談するために、マリオットの経歴について尋ねました。占いが吉と出たのか、以前の経験が評価されたのか、マリオットはウォードから編集者の職を与えられ、1947年1月にエドモンド・ウォード社に入社しました。ただ、同社は数種類の本しか扱わない小さな出版社だったため、他社の様な機械はなく、製本は手作業で行われていました。そのため、肩書は「編集者」でしたが、権利や宣伝を扱った他、同社の刊行物の印刷とマーケティングの監督も任されていました。

刊行物の中にはウォードが面接で示したオードリー牧師の『3だいの機関車』と『機関車トーマス』も含まれていました。マリオットは「擬人化された機関車」の将来像、そして幼い娘がいたこともあって「小さな手のための小さな本」が非常に魅力的であると思いました。他社がそうであった様に、ウォードは既存の本の再版で満足していました。しかし、マリオットは再版と並行してシリーズとして新しい本を出版するべきであると訴えかけました。ウォードはマリオットに説得され、オードリー牧師に次の本の執筆を依頼し、1948年に『赤い機関車ジェームス』として出版されました。

マリオットは、ブライアン・シブリーがオードリー牧師の伝記を書く際に“貴重な”書庫への立ち入りを許可したり、原稿の一部を確認したりしました。晩年はエセックス州マルドンの近くに住んでいて、ドキュメンタリーのインタビューをジョン・ウェルチと共に受けました。その後少しして亡くなりました[1]

編集した本

  1. 赤い機関車ジェームス(1948年)
  2. がんばれ機関車トーマス(1949年)
  3. やっかいな機関車(1950年)
  4. みどりの機関車ヘンリー(1951年)
  5. 機関車トビーのかつやく(1952年)
  6. 大きな機関車ゴードン(1953年)
  7. 青い機関車エドワード(1954年)
  8. 4だいの小さな機関車(1955年)
  9. ちびっこ機関車パーシー(1956年)
  10. 8だいの機関車(1957年)
  11. ダックとディーゼル機関車(1958年)
  12. 小さなふるい機関車(1959年)
  13. ふたごの機関車(1960年)
  14. 機関車トーマスのしっぱい(1961年)
  15. ゆうかんな機関車(1962年)
  16. がんばりやの機関車(1963年)
  17. 山にのぼる機関車(1964年)
  18. 100さいの機関車(1965年)
  19. 大きな機関車たち(1966年)
  20. 小さな機関車たち(1967年)
  21. 機関車のぼうけん(1968年)
  22. 機関車オリバー(1969年)
  23. きえた機関車(1970年)
  24. わんぱく機関車(1972年)
  • Painting Books(1950年、訳:ぬりえ)
    1. Scenes from Tank Engine Thomas Again(訳:「がんばれ機関車トーマス」編)
    2. Scenes from James the Red Engine(訳:「赤い機関車ジェームス」編)
    3. Scenes from The Three Railway Engines(訳:「3だいの機関車」編)
    4. Scenes from Troublesome Engines(訳:「やっかいな機関車」編)
  • Pre-Cut Model Engine Books(1957年、訳:ペーパークラフト本)
    1. Thomas the Tank Engine & Annie(訳:タンク機関車トーマスアニー
    2. Percy with Clarabel the Coach(訳:パーシーと客車のクララベル
    3. Gordon the Big Engine & his Tender(訳:大きな機関車ゴードンと炭水車)
    4. James the Red Engine & his Tender(訳:赤い機関車ジェームスと炭水車)
  • Railway Map of the Island of Sodor(1958/1971年、訳:ソドー島の鉄道マップ)
  • The Railway Series: Surprise Packet(1972年、訳:汽車のえほん:びっくり箱)

メモ

  • 第11巻第2話の2枚目挿絵には、“E.T.L.MARRIOTT”という船具店(Ships Chandlers)が登場しています。
  • 1958年の『ダックとディーゼル機関車』にディーゼルが登場したのは、マリオットによる「シリーズを最新に保って欲しい」という要望によるものでした[2]
  • ピーター・エドワーズは、マリオットの“素晴らしい鼻”をモデルにゴードンの顔を描きました[3]

画像

第11巻の“E.T.L.MARRIOTT”という船具店
ピーター・エドワーズによるゴードンの挿絵

脚注

  1. “An update from Peter & Gunvor Edwards”. 2019年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ
  2. "The Thomas the Tank Engine Man" p.229
  3. "The Thomas the Tank Engine Man" p.275、p.288〜289の間にあるギャラリーページ


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