数学を得点源とすることについて
東大受験で数学を得点源をしようとしている奴がいるって?悪いことは言わねえ、今すぐその考えは捨てることだ。
東大受験において、数学に得点の全てを委ねようとするのはギャンブルでしかない。
ーーアイザック・ニュートン
東大数学は、その出題傾向、難易度、そして受験者自体のひらめきの度合いによって点数が乱高下する。
数学頼みの受験は運の要素が大きいことに注意が必要となる。
特に理系は他の東大受験生に数学で差をつけられるとは考えないほうが良い可能性がある。
東大理系を受験するのは、数学オリンピックの日本代表や、競技プログラミングのトップ層など、正直別次元の人が割とたくさんいる。もちろんその人たちに張り合う必要はないのだが、そういう人たちがぞろぞろいる中で自分の数学力が通用するのかどうかは、慎重に考えたほうがいいかもしれない。
その一方、文系で東大を受ける人たちはびっくりするくらいに数学ができない人も結構いる。
センター数学で9割の得点を取ることができないような人たちだ。
そのため、君が理系から文系に転身した、などの事情があるのなら、数学が武器になる可能性は低くないだろう。
そういう意味で、数学が得意な人ほど文系に進んだほうが合格する可能性が高まる、というパラドックスも存在する。
(それでは、数学ができない人はどうすればいいのか、というと、数学が苦手では理系では通用しないので文系を目指すしかないのであるが。)
そんなこんなで、正直、数学に時間を割くぐらいなら英語で高得点が取れるようにしたほうが確実に得点が安定するのだが、そうは言っても数学の勉強はしなくてはいけないのが辛いところである。
ゲームとしての東大数学
東大数学では受験者の様々な力が求められる。そのゲームデザインの高さから、全国各地に熱狂的なプレイヤーがいることが知られている。
東大数学のゲームデザインは次のようになっている
- 時間制限内に多くの問題を解いて、その合計得点を競う
- 途中までしか解けない場合でも、部分点が与えられる
- 理系なら全部で6題、文系なら4題の問題が与えられるが、各問題の難易度は異なるため、簡単な問題を見極めて解くことが重要になる
- また、時間をかければ解ける問題、解くのに一定の閃きが必要だが、閃きさえすればすぐ解ける問題、など様々な種類の問題があるため、時間をどのように分配するのか、など時間の分配にプレイヤーごとの特徴が出る
- 大学で教わる公式などを使うなど、各種ウラ技を使うことも可能であるが、正しく運用できない場合は大幅に減点される可能性があるなど、リスクの大きい技になる。このような技を各所で適切に使えるかどうか、という点も高得点への鍵だと考えられる
東大数学スキル集
- パワープレー
- 微分
- 数え上げ
- 解答のみ把握
- 直感
- 大学レベルの定理
- 枝問の利用
- 予想して証明
- 必要条件から絞る
- 実験
- トリッキーな論証
- 分解して論証
- 拡張して論証
- 図示して論証
パワープレー
その名の通り、ひたすら計算したり、ひたすら数え上げて答えを導く方法である。
非常に疲れるが、時間をかければ解けるため、他の問題が解けなさそうなどで、時間をかけてでも得点を稼ぎたいときに使う。
微分
最大値を求めよ、最小値を求めろ、という問題の場合、90パーセントほどの確率で、微分して増減表を書くことによってもとまってしまう。しかし、この時の計算量が尋常ではない量に膨れ上がることもある。
それでもひたすら計算でゴリ押すことで答えを出すことができる。しかし、この方法で出した答えが間違っていた場合、ほとんど部分点は来ないことを覚悟する必要がある。
そのため、一度パワープレー的に計算を始めたら、その大問は満点か0点のどちらかになる、という覚悟が必要である。
このパワープレーをするためには、膨大な計算量を目の前にしても怖気付かない精神力と、計算ミスをしない集中力、耐久力が必要になる。
数え上げ
確率や場合の数の問題で使えるパワープレー。
何通りあるか、という質問に対して、全部数えて解答するという、ザ・力技である。
これも、数え漏れが一つでもあると0点になる危険性をはらんでいる。
また、流石に1000通りを数え上げることは難しく、大体何百通りまでなら数えられるか、自分の集中力や残り時間を把握していないと、時間をただ浪費してしまう危険性もある。
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