種族説明

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◆天使

 我らが父の為にと日々働く存在。

その役割は余命を迎える人間を殺し、天界へと連れて帰ること。

 

 存命日数に則って人間を管理するのが天使の役目である。

決められた日付が近づくと、天使は下界へと降り、該当する人間を説得しに向かう。

この説得に応じなかった人間は強制的に生命活動を停止させられ、天使に連れて去られる。

 

 この行動に天使は何の疑問を持つことはなく、機械的に処理する。

が、大量生産により生まれた天使は作りが粗悪であり、この思考機能にバグを生じる。

いわば自我のようなものが発生し、この行動が「悪」であると思い罪悪を感じてしまう。

 

 我らが父が生み出した手作りの天使は『上級天使』として各天使の教育係に任命される。

尚、上級天使は上記のようなバグを発生させることはめったにない。

 


◆使途天使

 生前に徳を積み、天使となった元人間の名称。

普通の天使とは違って思考に制御はかかっておらず、生前と同じ考え方を維持したままである。

 その為、天使が問答無用で生きている人間を殺し、天界へ連れてきているという役目に不満を持つものが多く、

それを天使に説いた結果、悪魔を増やすという悪循環が生まれることが多々である。

 

 使途天使は天使と違い「悪である」という罪悪感を持っても悪魔へ堕ちることはない。

その為、自分の浅はかな行動により堕ちた天使に罪悪感を覚え、どうにか天使へ戻してやりたいと奮闘することが多い。

使途天使はめったに悪魔へと堕ちることはないが、『同族である天使を殺す』という罪を犯すと

悪魔へ堕ちると言われている。前例は少ないが記録は残っているために信憑性は高い。

 

 それらのシステムを作った我らが父を敬う気持ちを持つ、使途天使は数少ないと言われ、

いずれは我らが父に牙を剥くのではないかと、上級天使らに危険視されている。

 


◆悪魔

 自らの行いを「悪である」と一瞬でも思い、罪悪感を持ってしまったがために堕ちてしまった天使の総称。

発端は我らが父が必要悪として仕込んだ思考バグによるもの

悪魔は人と天使のどちらからも悪の象徴として嫌悪される

 

 悪魔の役割は、罪を犯した人間を罰すること。

下界で罪を犯した人間の元へと現れ、生命活動を終了させ、煉獄へと連れて帰り、

罪の数とその重さだけ拷問に合わせなければならない。

この罪はどんな些細なものでも罪と数えられ、それが例え子供であっても連れて帰り、罰さなくてはならない。

 

 悪魔のほとんどは「もう一度我らが父のお膝元へ帰りたい」と切に願っており、

人間を罰するこの役目を必要以上に嫌っている。

 

心の優しい天使ほど悪魔になりやすいという結果が出ている。

 


◆人間

 下界に生きる人間。

現代社会に生き、謳歌し、そのほとんどは天使や悪魔などというオカルティックな存在を信じることがなくなった。

 

 その異様なほどに高い繁殖性から、「このままでは世界が容量オーバーする」と考えた我らが父が

人間という存在全てに産まれた落ちた時から生きられる日数を決め、

例え歳をとってなかろうが、健康に生きていようが決められた日にその生命活動を終わらせなければならない。

 

 ほとんどの人間はこの事実を信じることはなく、天使の説得に応じることもない。

 

 罪を犯した人間は『罪人』として悪魔に迎えられる。

理由がどうであれ、『人を殺した』『盗みを働いた』『欲に溺れすぎた』などの罪を犯すと悪魔が現れ、

無理やりに生命活動を終了。

煉獄へと連れていかれる。

 

 尚、生前に善良な行いを働き徳を積んだ人間は死後、天使として迎えられることがある。

その際、聖痕と言われる十字の傷が現れるという報告も挙げられている。

 


◆XX-ゼノ-

 天界にて見られる謎の存在。

悪魔というのは本来『天使が罪を自覚し悪へと堕ちた存在』のことを指し、後天的な存在であるのだが、先天的に『悪魔として造られた存在』がいる。

近い未来、悪魔との間に起きる大きな戦いに備えて作られた『戦闘兵器』がいる。

堕ちることのない『完璧な刑吏人』を造っている。

という下界で言う都市伝説のような噂がある。

 

 この存在はその噂であり、全てである存在と言われている。

実験棟の奥の区画にて見られるこの存在は謎に包まれており、かつ前例が極めて少ないため正体も不明である。

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