バルイーフ・スヴァルヴァント

ページ名:バルイーフ

概要


バルイーフ・スヴァルヴァント(英:Baryev Svarvant)はイルデスタン公国北東部に位置するシャル村で生活する農夫。かつては公国にも仕えた経験があるという凄腕の剣士であったが、シャル村での結婚を機に剣士の身分を捨て、現在は村の外れで平凡な農夫として暮らしている。

 

家族構成


ルメルグラッド近郊にある名もなき小さな集落の出身で、農家を営んでいた父ハルドル・母マーリットの間に第3子として生まれた。5人兄妹であり、上に兄が二人、下に妹が二人居る。
後にラヴェナという名の女性と結婚し、一人息子のカミルを授かる。

 

経歴


家族総出で農業・酪農に勤しんでいた両親に連れられ、バルイーフもまた兄たち同様に幼い頃から仕事に従事していた。物心が付く年頃には既に斧を持ち、薪割りに励んでいたという。
しかし都市部近郊の寂れた集落ということもあり、スヴァルヴァント家の農作物や畜産物はルメルグラッドからやって来る無法者や逃亡中の犯罪者による盗難・略奪の被害も多く子供にとっては恐怖と隣り合わせの生活でもあった。そのためバルイーフは父親から狩りを教わる形で剣や弓矢の扱い、罠の技術と知識を習得し、襲撃の恐怖を克服し12歳を迎える頃には無法者による略奪や敷地への侵入を自らの武力によって防ぐようになる。青年期には剣の腕前もかなりのものになっていたという。

やがて「農場を野盗から守る凄腕の剣士」の噂はルメルグラッドにも届くようになり、当時の黒竜騎士団幹部から直々に騎士団への助力を求められたバルイーフは家族の後押しを受けてこれに応じた。
その後は騎士としての身分こそ与えられなかったものの活躍に応じてそれなりの報酬を得ており、イルデスタン公国付きの雇われ剣士として日々魔物の討伐や反体制派の鎮圧など過酷な仕事に赴いた。彼自身はこれを天職と感じていたようで、生活に苦労はしなかったという。
またこの頃から怒涛の剣撃を見せる彼を畏怖して敵味方問わず「疾風のバルイーフ」と呼ばれ恐れられるようになる。

青年期のある日、反体制派の密偵を追って辺境のシャル村へ赴いた際にバルイーフは後の妻となる女性ラヴェナと出会う。当初はただの顔見知りといった程度だったがシャル村で活動を続ける内に相思相愛の間柄となり、バルイーフはラヴェナとの結婚を機に剣を置き、一介の農夫としてシャル村で暮らすようになった。
その後一人息子であるカミルを授かるものの、出産直後にラヴェナが産褥熱で死亡してしまう。バルイーフはラヴェナの両親をはじめとしたシャル村の住民たちに支えられながら、幼い息子を成人するまで育て上げた。


性格


厳しくも人当たりの良い性格であり、日々快活に畑仕事を始めとする肉体労働に従事している。シャル村の生まれではないものの村の娘との結婚を機に移住し、その後は妻を亡くす等の紆余曲折がありながらも荒れる事なく立派に子供を育て上げたとして住人たちからの信頼は得ており、時折老人や子供から力仕事を頼まれることも。

かつて剣士として名を馳せていた頃に持っていたとされる一種の狂気じみた心身や意志の強さは現在鳴りを潜めているものの、緊急時にはそれらが表出することもある。
妻ラヴェナの忘れ形見である一人息子のカミルを心から大切にしており、命の危険を賭してでも旅に出ると語ったカミルの決断を受け入れ、少しでも想いが息子の傍に居られるようにと愛剣「月咬み」を受け継がせた。

 

 

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