ハッカーの報告方法

ハッカーは、コンピュータやネットワークのセキュリティの脆弱性を悪用して個人データを盗み、あなたは無力感と圧倒された気持ちになります。しかし、ハッカーを報告し、コントロールを取り戻すことは可能です。オンライン・アカウントがハッキングされたと思ったら、深呼吸をして、できるだけ早くそのアカウントのプロバイダーに知らせましょう。プロバイダーはあなたをオンラインに戻すために動いてくれるでしょう。コンピュータが危険にさらされている場合は、法執行機関に連絡してください。その間に、さらなる攻撃からシステムを守るためにできることはすべて行いましょう。

方法1

サービスプロバイダーに通知する

1. ログインできない場合は、パスワードを確認してください。ログインできないのは、通常、アカウントがハッキングされたことを示す最初の兆候のひとつです。パスワードが正しく入力されているかどうかを再確認するか、別のデバイスでログインしてみて、本当にアクセスできなくなったかどうかを確認してください。

   • パソコンやオンラインアカウントがハッキングされた場合、ハッカーが知っているパスワードに変更する可能性があります。その場合、通常のパスワードは使えません。
   • ほとんどのオンライン・アカウントでは、パスワードが変更されるとEメールが送信されます。しかし、ハッカーがアカウントに関連するEメールを自分の管理するEメールに変更した場合、Eメールによる通知は届きません。
2. ハッキングを報告するために、プラットフォームに直接連絡してください。あなたのオンライン・アカウントを提供している会社の名前で「ハッキングを報告する」をインターネットで検索してください。通常、インシデントの報告方法に関する情報が見つかります。各企業は、ハッカーに対処し、正当なユーザーのアクセスを回復するための独自の手順を持っています。

   • 通常、身元を確認する必要があります。これには、一連のセキュリティに関する質問への回答、有効なIDのスキャン、特定の単語やフレーズが書かれたカードを持ちながらの自撮りなどが含まれます。
3. 電話やインターネットの請求書を見て、使いすぎの兆候がないか確認する。通常よりかなり高額なデータ通信料の請求が来た場合、ハッカーがワイヤレスネットワークにアクセスしている可能性があります。トラフィックが増えると、請求額が上がる可能性があります。電話会社またはインターネットサービスプロバイダに連絡し、状況を伝えてください。

   • 通常、通常のカスタマーサービス番号に電話することができます。カスタマーサービス担当者があなたの請求パターンを見れば、何かがおかしいことは明らかなはずです。
   • 例えば、通常データ通信料として毎月50ドルを支払っているのに、900ドルの請求書が届いた場合、その費用については請求されない可能性が高い。会社は状況を調査し、何が起こったかを解明する。

   ヒント使用状況も見てください。国際番号への頻繁な通話や、数秒の通話を繰り返すのも、ハッキングの兆候かもしれません。
4. アクセスを回復したら、パスワードを変更しましょう。アカウントが復旧したら、複雑で推測されにくい新しいパスワードを作りましょう。ハッキングされたアカウントにリンクしているアカウントをチェックし、それらがまだ安全であることを確認してください。

   • 例えば、ハッキングされたアカウントに支払い方法が保存されていた場合、ハッカーはそのクレジットカードや銀行口座にアクセスできた可能性があります。必要であれば銀行やクレジットカード会社に通知し、アカウントに詐欺警告を表示するよう依頼してください。
   • 他のオンライン・アカウントでも同じパスワードを使用している場合は、それらのパスワードも変更してください。使用するパスワードはすべてユニークなものにしましょう。
   • 2要素認証が利用できる場合は、それをオンにする。パスワードの入力に加えて、アカウントにアクセスする前に、テキストまたは電子メールで送信されるコードを入力する必要があります。これにより、セキュリティがさらに強化されます。

方法2

警察への通報

1. ハッキングされた兆候を認識する。ハッカーはスパイウェアやマルウェアをインストールし、コンピュータの処理を遅くしたり、オーバーヒートさせたりします。コンピュータの処理速度がいつもより遅かったり、頻繁にオーバーヒートしたり、クラッシュしたりする場合は、ハッキングされた兆候かもしれません。

   • また、パソコンにポップアップが頻繁に表示されたり、デスクトップやスタートメニューに見慣れないアイコンが表示されたりすることもあります。
   • ハッカーはファイルを削除したり移動したりすることもあります。ファイルが壊れて開かない場合も、ハッキングされた可能性があります。

   ヒント：可能な限り、ハッキングされたという結論に飛びつく前に、コンピュータの不調の他の潜在的な原因を取り除いてください。専門家の診断を受けることをお勧めします。
2. コンピュータのウイルススキャンを実行してください。ウイルス対策ソフトは、コンピュータ上で実行されているスパイウェアやマルウェアを検出し、削除または隔離することができるはずです。スキャン後、スキャンレポートを読み、ファイルが削除されたことを確認します。

   • コンピュータ上で疑わしいファイルを見つけた場合、自分で削除しようとしないでください。削除されないようにするための保護機能が組み込まれている可能性が高く、削除しようとすると問題が悪化する可能性があります。
3. どの法執行機関に連絡するかを決める。ほとんどの国では、ハッキングに関する法律は国レベルで施行されています。ハッカーを報告するために連絡する必要がある特定の機関やタスクフォースがあるかもしれません。その機関のウェブサイトをチェックし、報告書の提出方法や報告書に記載しなければならない情報を確認しましょう。

   • 例えば、米国ではFBIや米国シークレットサービスに連絡することになります。
   • 通常、「Report hacking（ハッキングを報告する）」と国名を入れてオンラインで検索すれば、適切な機関を見つけることができます。この方法で機関が見つからない場合は、地元の法執行機関の非緊急電話番号に電話し、誰に連絡すべきか尋ねてください。
4. 侵入に関する情報を集める。サイバー犯罪のウェブサイトには通常、ハッカーを法執行機関に通報する際に記載すべき情報のリストが掲載されています。一般的に、できるだけ多くの証拠を見つけるようにしてください。些細なことでも、捜査当局が犯人のハッカーを特定する助けになるかもしれません。

   • コンピュータのウイルス・スキャンを実行した場合、スキャン・レポートの情報は法執行機関にとって興味深いものでしょう。捜査当局がハッカーにたどり着く可能性のあるファイル名やその他の情報をメモしておきましょう。
   • ハッカーがどのようにしてシステムにアクセスしたかについて、何か推論がある場合は、それも法執行機関に提供してください。例えば、スパイウェアやマルウェアは、あなたがダウンロードした電子メールの添付ファイルから感染した可能性があります。
   • コンピュータの問題やハッキングの証拠に気づいたおおよその日時を書き留めてください。ハッカーから連絡を受けた場合は、電子メールの全文を保管してください。ヘッダーにハッカーの特定や居場所の特定に役立つ情報があるかもしれません。
5. 適切な法執行機関に報告書を提出する。通常、ハッカーをオンラインで報告するオプションがあります。オンライン報告書を提出する場合、通常、警察機関が報告書の受領を確認し、その状況を更新できるよう、使用可能な電子メールアドレスが必要です。

   • 例えば、米国にお住まいの場合、.NETのインターネット犯罪苦情センターを使ってFBIにハッカーを報告することができます。また、最寄りの FBI 事務所に直接出向くこともできます。
   • 匿名で通報することもできます。しかし、通常は身元を明らかにし、連絡先情報を提供した方がよいでしょう。そうすれば、捜査官が質問をしたり、追加情報が必要な場合に、あなたと連絡を取ることができます。
6. 身の危険を感じたら、地元の警察に被害届を提出しましょう。ハッカーは通常、個人データや財務情報を狙っており、あなた個人を傷つけることには関心がありません。しかし、物理的な脅迫を受けたり、安全が脅かされていると感じたりした場合は、地元の警察に連絡してください。

   • また、ハッキングした人物を知っている場合や、その人物が近くに住んでいることが分かっている場合は、地元の警察に被害届を提出した方がよいでしょう。
   • 一般的には、地元の警察署に直接出向くか、非緊急回線に電話するのがよいでしょう。深刻なオンライン上の脅威であっても、緊急事態のレベルに達することはめったにありません。
7. 必要であれば、被害届を提出してください。通常、法執行機関は捜査状況を報告しません。しかし、ハッキングに関連する追加情報や証拠を発見した場合は、捜査機関に連絡し、その旨を伝えてください。

   • 捜査機関がハッカーを特定し、逮捕できた場合、検察官からあなたの報告書や提出した証拠に関する質問の電話を受けるかもしれません。

   ヒント：警察を名乗る人物から連絡を受けた場合は注意が必要です。相手のIDを確認し、可能であれば自分から電話をかけ直してください。これは、ハッカーが通報されたと信じる理由がある場合に、人々を悪用するために使う手口です。

方法3

ハッキングを防ぐ

1. 最新のOSをインストールする。コンピューター・メーカーは、セキュリティの脆弱性に対処するため、定期的にオペレーティング・システムをアップデートしています。しばらくアップデートされていない古いOSは、一般的に安全性が低い。

   • 多くのOSは無料で入手できます。メーカーから直接ダウンロードするか、他の信頼できるソースからダウンロードしていることを確認してください。ダウンロードする前に、アドレスバーに鍵のアイコンが表示されているかどうかを確認し、ウェブサイトが安全であることを確認してください。
2. コンピュータのウイルス対策は最新のものを使いましょう。多くの新しいパソコンには、ウイルス対策プログラムがプリインストールされています。あなたがしなければならないことは、それらを有効にし、定期的に更新されていることを確認するだけです。最も簡単な方法は、自動アップデートをオンにすることです。

   • 少なくとも週に1回はウイルススキャンを実行するか、ウイルス対策プログラムが自動的にスキャンを実行するように設定する。
3. 複雑なパスワードを選び、定期的に変更する。コンピュータやオンライン・アカウントへのアクセスに使用するパスワードは、それぞれユニークで複雑で、他の誰にも推測されにくいものでなければなりません。簡単な単語やフレーズ、誕生日など個人を特定できる情報は使わないようにしましょう。

   • パスワードは少なくとも年に2回は変更しましょう。金融口座のパスワードは、より頻繁に変更した方がよいでしょう。

   ヒント：ほとんどのパソコンには、オンライン・パスワードの作成と保存に使えるパスワード・マネージャーがあります。パスワード・マネージャーを使う場合は、暗号化されていることと、強力なパスワードでコンピュータをロックしていることを確認してください。
4. 不審なメールやソーシャルメディアのメッセージは削除しましょう。ハッカーは、あなたのコンピューターやオンライン・アカウントにアクセスさせようと、あなたを騙そうとメールを送ってくることがよくあります。見知らぬ人や確認できない送信者からEメールやソーシャルメディア・メッセージを受け取ったら、返信するのではなく、すぐに削除しましょう。

   • 例えば、友人からお金を要求するソーシャルメディア・メッセージを受け取った場合は、その友人に直接連絡を取り、メッセージについて尋ねてください。アカウントをハッキングされ、あなたからお金を脅し取ろうとしている人物かもしれません。
5. パソコンを使っていないときは、電源を切りましょう。常に電源が入っていると、ハッカーに狙われやすくなります。ネットワークやシステムにアクセスしようとするハッカーは、邪魔されないように使っていないコンピュータを探します。

   • 夜間は、使用時以外はコンピュータや電子機器の電源を切っておきましょう。また、家にいないときや夜寝ているときなど、ワイヤレス・ネットワークを使用していないときは、電源を切っておくとよいでしょう。
6. 自宅のWiFiネットワークを安全に暗号化する。自宅にWiFiネットワークがある場合は、アクセスするためのパスワードを設定し、ネットワーク・ルーターが提供する最高レベルの暗号化を使用してください。ネットワークがオープンだと、ハッカーはそれを使ってコンピューターにアクセスしたり、データ使用量を増やしたりすることができます。

   • 最新のルーターには、直感的なインターフェースや携帯電話アプリが搭載されており、簡単にネットワークを監視したり、セキュリティ設定を更新したりすることができます。

この記事は、CC BY-NC-SAの下で公開された「 How to Report Hackers 」を改変して作成しました。特に断りのない限り、CC BY-NC-SAの下で利用可能です。