時代は古代ローマへと遡る。そこではスパルタクスの乱を中心とした剣闘士による反乱が起こっていた。現代の歴史書などでは、それらは素早く鎮圧されたとあるが実際はそうではなかった。それはローマの威厳を損なわないための口から出任せである。つまりは、昔の戦争あるあるである。
ローマ軍のほとんどは遠征や多国との戦争により駆り出され、剣闘士などのいる場所は手薄になり、闘技場周辺のローマ軍の数はいつにもなく減っていた。そのため、多くの剣闘士はこれを機に反乱を起こすことを決めた。結果、反乱は成功した。鍵を奪い、多くの剣闘士を解放した。が、あくまで闘技場から脱出に成功しただけであり、ローマ軍を滅ぼした訳ではない。また捕まってしまえば、今まで以上に酷い思いをする事になるだろう。そこで皆の意見のもとに、今が手薄なローマ軍を滅ぼす事を決意した。
ローマもローマでそれは警戒していたことのひとつであった。が、あれだけ手懐けた奴隷同様の剣闘士達が反乱を起こすことは万一にもないと、その傲慢さが悲劇を招いたと言えるだろう。だが、ローマも対策をしなかったわけではなかった。もし反乱が起こった時のために、少数精鋭の軍をローマに残しておいたのだ。しかし、剣闘士は蠱毒。生き残ってる剣闘士のほとんどが強い。そのための若干はローマ軍が数で押しているとはいえ、2つの力は拮抗していた。国外にいるローマ軍はローマに帰ってくるにはかなりの時間がかかる。だが、耐えれば援軍が来る。ここがローマ軍の踏ん張りどころだ。
ここで勝てば自由を得られる剣闘士達、ここで耐えれば、いずれは勝利を手にするローマ。
これはそんな熱い戦士達の物語である。
※この物語はフィクションです。