Ｎｍ

Nm・能力者たち

　ワールドエンドから数年。異常気象のさなか、人類種そのものにも異変が起きていた。

　それは、生き残った人々の中に超人的能力を有する者が出現しだしたのだ。

　人々はそれらの人物を「Ｎｅｗ　ｍａｎ（Nm・ネム）」と呼称した。

　いまでは生き残った人類の3％がNmだとされている。

　研究の結果、隕石を構成していた「メタライト」因子と、過酷な状況での環境がマッチングすると、旧来の人間からは考えられない能力を発現することが判明した。

　共通の特徴として、「血液が青色に変化」「かならず一つ容姿に異常が現れる」「拳銃程度では死なない生命力・耐久力を有する」

　最初こそあがめられていたNmだが、次第に人々から恐怖され、迫害されるようになる。

　そのためNmの中には徒党を組んだり、「都市」から離れた場所に国家を建設し、人をさらって奴隷のように扱う者も出現した。

　また都市の路地裏は、Nmの格好の狩場として、人類の資材や食料、あるいは人そのものを攫うといった犯罪行為を行われる舞台となっている。

　中には、理解ある無能力者にかくまわれる場合もあるが、特徴的な異常な容姿と、青い血を隠さねばならず、都市に暮らす場合大いに障害になっている。