コラム006 和名と学名

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きのこに限った話ではないが、生物には和名と学名がある。学名は基本カール・フォン・リンネが発明した二名法に則られている。

もし、これを読んでいる君が新種を発見したとしよう。まずは、学名を付けないといけない。

学名をつけるためには・・・

①そのきのこが新種だと確証を持てる文献が存在すること

 特徴をラテン語で記述した文献が必要になる。

 

②異物同名(ホモニム)にならないようにすること

 ホモニムとは別のものについている学名と被ってしまうこと。つまり、あなたはどんなにTrichoroma matsutakeと名付けたくても名付けられない。

 ただ、先に名前がついたものが忘れ去られ、後についた学名が広く知れ渡っている場合、後についた方を変更すると混乱を招く恐れがあるため、場合によっては生き残ることも可能。

 

③同物異名(シノニム)にならないようにすること

 シノニムとは別の学名が実は同種だった時に適用される。つまり、あなたはマツタケに別の学名を与えてもそれは生き残れない。

 ありえないことに思えるがないわけではない。例えば、ザラツキカタカワタケとショウロダマシのように。また、他の研究者が見解の相違から別種と考えたものが同種にされ、シノニムにされてしまうこともあるからだ。

 

と、このように様々な試練が必要。場合によっては同志の研究者とさえも戦う必要がある。

人類史上最高の新種を見つけても必ずしもその名が生き残れるとは限らない。皮肉な話だ。

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