魔術

ページ名:魔術

魔術

概要

魔術とは一般的には、魔力を利用して発生させた現象に対する呼称である。
教育として若い世代に伝えられているのはこの一点で、魔力を必要としないなら魔術ではないという意見や、何らかの方法で辿り着いた成果全てを魔術だという見解もあり、魔術という概念が生まれた時代から今まで統一されていない。
基本として、魔力を用いて結果を出すことが魔術とされる。

起源

魔術という概念は、魔術の始祖であるイーフォヨーズア氏(以下、イーフォ氏)によって考え出されたと言われる。
人類で最初に魔力を術として応用した人物とされ、イーフォ氏の時代に使われていた魔術を「原初魔術」と呼ぶ。
その頃は魔力を利用するという発想はなかったため大変苦労したようで、彼が残したメモは複雑怪奇を極め、解読が難しい。
このメモが、魔術に関する記録として現存する最古のものであるため、イーフォ氏が始祖という説が根強い。

その中でも一番最初の魔術は現在の魔法陣に応用された技術である「文字で命令を指定する」方法を取られ、それで成されたのは「薪に火を点すもの」だった。

イーフォ氏の魔術の成功により、文字命令による魔術が広まり、最も初歩的な魔術として定着した。
流れとしては、文字命令→図示命令→陣形命令→詠唱の順で開発されたようである。

なお、イーフォ氏が残したメモの数々は「イーフォ文書」と呼ばれ、解読が進められている。

魔術の構造

基本的に、行使するために必要な物は命令である。
命令どおりの結果を生み出せるよう準備をする過程があるからこそ、魔術といえる。

魔術の基本構造(文字命令の場合)

  1. 言葉(ワード) 
    簡単で短い単語を指す。例えば「火」などの名称、「燃える」などの形容詞
  2. 呪文(スペル)
    言葉をつなぎ合わせて命令として形成したもの。「薪よ燃えろ」などの直接的な命令形式が多い
  3. 術式(マギカ)
    複数の言葉や呪文をあわせて一つの命令として完成させたもの。呪文と異なり、抽象的な表現が多く、組み合わせた本人にしか意味を理解できない場合も少なくない

上記の構造が図式や数式になろうとも、文字ではなく発声で命じようとも、基本構造は変わらない。
長くなればなるほど複雑になり、形成や記憶が困難になるため、時間や手間もかかる。

どのような魔術も構造は同じだが、呪文や術式に至るまでの道筋を省略することは可能である。
例えば召喚のために触媒を利用し、魔法陣の作成を省略する、など。

系統と分類

魔術を行使する方法は、特に国・地域差が大きい。
地形の影響により可能な方法が異なることから、各地域または一族の特色が強い。
名前がついており世界的に使用される魔術は下記が主で、個人が編み出した方法が多いため、
分類できない魔術も数えきれないほど存在する。

天文魔術

月と太陽、星々の配置を利用した魔術。
天文観測が精密かつ頻繁に行える地域で主に利用されており、
世界各国では天気の予想を目的に使われることも多い。
伝承と神話をモチーフにした術式が主。

数理魔術 言葉ではなく計算式を利用した魔術。
数字と記号のみで形成された術式で、法則を覚えれば他の魔術よりも
解析が容易であるとされるが、そこに辿り着くまでが難しく敷居が高いと言われる。
各建築や、物体の理解に対し多く使われる。
語形魔術 文字命令に特化した魔術。
特に古い魔術であるゆえ日常生活で誰しもが利用できる基礎的なものだが、
様々な応用を加えるには膨大な単語の知識と語学力が問われる。
言語をいかに正しく扱えるかが鍵となり、それには原初にさかのぼらないといけないとも。
図式魔術 言葉や数式は利用せず、図解のみを命令形式とする魔術。
抽象的かつ個人の感性が強く出る術式のため、比較的習得は簡単である。
これを得意とするのは芸術家肌の人間が多いと言われる。
ただし、対象が知性のある生物の場合、きちんと術式を認識させないと効果が薄いのが課題。
陣形魔術 魔術陣を術式として扱う魔術。語形・術式魔術との併用が多く見られる。
簡単な図形から、複雑な模様を模した物まで様々で、複雑さに比例して強度が増す。
その形が多岐に渡ること、形成と解読にある程度時間を要する事から、
陣形鍵(パターンロック)としてセキュリティ面で高く評価されている。
音響魔術 詠唱に音的な要素が強く合わさったもので、歌や音楽が術式とされる。
楽譜は呪文となり、奏でられた音が魔術となる、やや他と毛色の異なる魔術。
音の情報量は多い。特に生物に対する効果が大きく、各国では治療に用いられる
ケースが多いが、ある意味では万能と言える。

なお、上記の分類以外に、人道的な魔術を「白魔術」、非人道的な魔術を「黒魔術」と呼称する地域もある。



 

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