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ゴッドファーザー | |
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The Godfather | |
監督 | フランシス・フォード・コッポラ |
脚本 | マリオ・プーゾ フランシス・フォード・コッポラ |
製作 | アルバート・S・ラディ ロバート・エヴァンス |
出演者 | マーロン・ブランド アル・パチーノ ジェームズ・カーン ロバート・デュヴァル |
音楽 | ニーノ・ロータ |
撮影 | ゴードン・ウィリス |
配給 | パラマウント映画 |
公開 | アメリカ合衆国の旗 1972年3月15日 1972年7月15日 |
上映時間 | 175分 |
製作国 | アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 イタリア語 ラテン語 |
製作費 | $6,000,000 |
興行収入 | $244,900,000(全世界) $81,500,000(1972年) |
次作 | ゴッドファーザー PART II |
表・話・編・歴 |
『ゴッドファーザー』(原題:The Godfather)麻薬取引に巻込まれたマフィア一家の組織を描く1972年公開アメリカ映画。フランシス・フォード・コッポラ監督によるマフィア映画。マリオ・プーゾの小説『ゴッドファーザー』の映画化作品。
公開されると当時の興行記録を塗り替える大ヒットになり、同年度のアカデミー賞において作品賞・主演男優賞・脚色賞を受賞した。1990年にはアメリカ国立フィルム登録簿に永久保存登録された。
映画『ゴッドファーザー』の歴史は、『マフィア』というタイトルのマリオ・プーゾの小作品の映画化権を、パラマウント映画が買い取ったことから始まった。プーゾは『マフィア』を大幅に加筆して小説『ゴッドファーザー』を書き上げ、パラマウント映画から脚本の執筆も依頼された。原作はベストセラーとなり、映画化への期待も高まっていた。
パラマウント映画は監督として、イタリア系のフランシス・フォード・コッポラに白羽の矢を立てた。当時のコッポラは批評家からの評価は高かったが、興行的にはまだ成功を体験していない、いわばマイナーな監督であった。コッポラは原作者のプーゾと組んで脚本を執筆していったが、その改稿が進む中で徐々に物語の中心が父ヴィトから息子マイケルに移っていった。
主人公であるヴィト役には、プーゾが想定したマーロン・ブランドが起用された。ブランドは当時既に大物俳優であったが、落ち目と見られており、更にわがままで現場をかき乱す俳優だと思われていたので映画製作者たちは敬遠した。ブランドは同作品の企画を知り、ヴィト役に自分を売り込むため、自分のイメージ・フィルムをコッポラに送った。このとき口に綿を含み、渋みの演技が行えることを強調した。この努力が功を奏し、彼は見事ヴィト役を獲得することが出来た。この時ブランドが結んだ契約条件は、出演料ゼロ、ロイヤリティーとして興行収入の数%を上限150万ドル付で支払う、ブランドの撮影中に起きた損害は全て自腹で負担させる、というものであった。
更に製作者側はマイケル役に当時若手の売れっ子俳優ロバート・レッドフォードを起用しようとした。しかしコッポラは無名のアル・パチーノこそが適役といって譲らず、もめにもめたすえにイタリア系(母方の先祖はシチリア島出身)のパチーノの起用にこぎつけた。この配役は結果的に成功だったと考えられている。
また、当時若手であったコッポラをサポートするために、スタッフにもトップクラスの人材が集められることとなった。コッポラは彼らとの綿密なミーティングを重ねた。撮影中はコッポラの作家主義によりトラブルも多かったが、結果的には最高の結果を残すこととなった。その中でも撮影監督であるゴードン・ウィリスと美術を担当したディーン・タラボリスの功績は大きかった。
1972年3月15日に全米で映画が公開されると爆発的なヒットとなり、『ジョーズ』(1975年)に破られるまでのハリウッドの興行収入記録を打ち立てた。批評家たちからも映画の内容を絶賛され、同年度の第45回アカデミー賞で作品賞を獲得した。続編の『ゴッドファーザー PART II』もアカデミー作品賞を受賞したため、今日に至るまで正編と続編でアカデミー作品賞を獲得した唯一の例としても有名。
マーロン・ブランドはヴィト役での年齢を重ねていく演技が絶賛され、アカデミー主演男優賞を獲得した(但し、受賞は拒否)。アル・パチーノやジェームズ・カーン、ロバート・デュヴァルなど共演した俳優たちも、この作品によって一気にスターダムにのし上がった。
2006年には『ゴッドファーザー』の世界観をモチーフにした同名のビデオゲームが、エレクトロニック・アーツより発売された。
2008年には、イギリスの映画雑誌「エンパイア」で行われた「歴代最高の映画ランキング500 (The 500 Greatest Movies of All Time)」にて第1位に選ばれた(PartIIは19位、PartIIIは282位)。
テンプレート:ネタバレ第二次世界大戦が終わった1945年。高級住宅街の一角を占めるコルレオーネ家の屋敷では主人であるドン・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の娘コニー(タリア・シャイア)の結婚祝賀宴が豪勢にとり行われていた。太陽の下では故郷を同じくするイタリア人が老いも若きも陽気に唄い踊っている。一方、邸の隅にある書斎では昼にもかかわらずブラインドが降ろされている。花嫁の父はかすかに寂しげな表情を浮かべ古い友人たちを迎え入れる。客たちの中には表沙汰にできない問題を抱えている者があり彼らは密かにドンの庇護を求めてきたのだ。折角の披露宴に水を差されるも、心中の煩わしさを見せずに友情に従い誠実に対応するドン。この王への謁見を、トム・ヘイゲン(ロバート・デュヴァル)は部屋の隅で無表情のまま見つめている。
宴の中、父親であるドンの反対を押し切り大学を中退して従軍、英雄として復員した三男のマイケル(アル・パチーノ)が恋人のケイ(ダイアン・キートン)を伴い久しぶりに帰宅する。初めてマイケルの家を訪れたケイは彼の兄弟たち、大柄で快濶な長兄ソニー(ジェームズ・カーン)、大人しい次兄のフレド(ジョン・カザール)、それに血は繋がらないが兄弟同然に育った弁護士のトムを紹介されるが、突如現れた人気歌手ジョニー・フォンテーン(アル・マルティーノ)に目を丸くしてマイケルに種明かしをせがむ。マイケルはドンが非合法な手段によりこの歌手を救った過去を明かしドン・コルレオーネ、即ち彼の父が組織暴力のトップ「ゴッドファーザー」である事を率直に伝える。ソニーもフレドも組織の幹部でありトムはコンシリオーリ(相談役)として官房に携わっていたのだ。
驚くケイに対し、マイケルは自分は彼らは家族として重要な存在だが、その家業には無縁であると誓う。ドンもまたマイケルが堅気の生活を送ることを望んでいた。自分の道を歩こうとするマイケルはケイと恋人同士の時間を過ごす。賑やかなニューヨークの街中をデートする二人。ラジオシティ・ミュージックホールを過ぎようとした時スタンドで売られている新聞を見たマイケルは驚愕する。そこにはドン・コルレオーネが襲撃された記事が載っていた。この瞬間からニューヨーク五大ファミリーの一つとして地下帝国で栄華を誇ったコルレオーネ家の運命は悲劇の暗転を繰り返すこととなる。
マーロン・ブランド(1963年)
マーロン・ブランド - ドン・ヴィト・コルレオーネコルレオーネ家の家長。1891年、シチリア生まれ。良き夫、良き父、良き隣人であり深い愛情を子供たちに注ぐ。オリーブ油の輸入会社を経営する実業家であり、同時にニューヨーク・マフィアの頂点に座り政治家を買収し、判事にコネをつなぎ、労働組合に影響力を持ち、殺し屋達からも心から崇敬される。アル・パチーノ - マイケル・“マイク”・コルレオーネコルレオーネ家の三男。1920年、アメリカ生まれ。大学を中退して従軍、太平洋戦争の英雄として復員した。無口なインテリで伏目がちな表情を見せるが強い意志の持ち主。父を救う為に殺人を犯し海外へ逃亡する。警察の暴力により鼻の機能を損傷した為にハンカチを常用。ジェームズ・カーン - サンティノ・“ソニー”・コルレオーネコルレオーネ家の長男。1916年生まれ。良くも悪くも真っ直ぐで少々短気な性格故に暴力沙汰が絶えないが、裏表のない人柄ゆえに町の英雄。少年時代にトムを一家に連れてきた。時代の趨勢が麻薬ビジネスに移っていることでファミリーの衰退を危惧するが、誰よりも父を尊敬している。しかし、女癖が悪いのでたまに家族やファミリーから白い目で見られることも…。ジョン・カザール - フレデリコ・“フレド”・コルレオーネドン・コルレオーネの次男。1917年生まれ。純粋で優しいが気が弱く、後半ラスベガスでビジネスを学ぼうとしたが、モー・グリーンに良いように手玉に取られるなどマフィアの器ではない。兄妹唯一の未婚。タリア・シャイア - コンスタンツァ・“コニー”・コルレオーネ・リッジドン・コルレオーネの末娘。兄ソニーの紹介でカルロ・リッジと知り合い、彼と恋仲になる。第二次世界大戦が終わった1945年にカルロと結婚するが、父親であるドンは娘がチンピラと結婚したことに失望している。ロバート・デュヴァル - トム・ヘイゲンドイツ系アイルランド人だが少年時代にソニーに連れて来られ以来コルレオーネ家で成長した。弁護士となった現在もファミリーに忠誠を誓いドンはシチリア人ではない彼をコンシリオーリ(相談役)の地位につけた。判断力の優れた師匠より多くを学ぶが、やがてマイケルにその片鱗を見る。ダイアン・キートン - ケイ・アダムス・コルレオーネマイケルのガールフレンド。誠実で真面目な青年だったはずの恋人が殺人を犯し逃亡するという悲劇に見舞われる。帰国後に彼と再会し結婚するが、権力を得ると同時に徐々に人間として変容していく様を目撃することになる。マイケルを愛することで困難を乗り越えられると考えるが不安に苦しめられる。役名 | 日本語版1 | 日本語版2 | 日本語版3 | 日本語版4 |
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ドン・ヴィトー・コルレオーネ | 鈴木瑞穂 | 麦人 | ||
ミケーレ・“マイケル”・コルレオーネ | 野沢那智 | 山寺宏一 | 山路和弘 | 森川智之 |
サンティノ・“ソニー”・コルレオーネ | 穂積隆信 | 金尾哲夫 | 谷口節 | |
フレデリコ・“フレド”・コルレオーネ | 大塚国夫 | 牛山茂 | ||
ケイ・アダムス・コルレオーネ | 鈴木弘子 | 堀越真己 | 山像かおり | |
トム・ヘイゲン | 森川公也 | 菅生隆之 | 田原アルノ | |
クレメンザ | 富田耕生 | 島香裕 | 辻親八 | 後藤哲夫 |
コンスタンツァ・“コニー”・コルレオーネ・リッジ | 小谷野美智子 | 田中敦子 | 渡辺美佐 | |
マクラスキー警部 | 北山年夫 | 北村弘一 | 糸博 | 仲野裕 |
ジャック・ウォルツ | 加藤精三 | 大木民夫 | 水野龍司 | |
ドン・エミリオ・バルジーニ | 真木恭介 | 阪脩 | 水野龍司 | 仲野裕 |
ソロッツォ | 小林清志 | 宝亀克寿 | 銀河万丈 | 楠大典 |
カルロ・リッジ | 青野武 | 小形満 | 内田直哉 | 桐本琢也 |
モー・グリーン | 家弓家正 | 小島敏彦 | 佐々木梅治 | 青山穣 |
テッシオ | 加藤精三 | 水野龍司 | ||
ポーリー・ガットー | 樫井笙人 | |||
ファブリツィオ | 秋元羊介 | |||
カーロ | 納谷六朗 | 星野充昭 | ||
ジョニー・フォンテーン | 山内雅人 | 石塚運昇 | 大川透 | 内田直哉 |
ドン・フィリップ・タッタリア | 島香裕 | 佐々木梅治 | ||
ルカ・ブラジ | 今西正男 | 藤本譲 | ||
ブルーノ・タッタリア | 宝亀克寿 | 木村雅史 | ||
ドン・トマシーノ |
カクテルのゴッドファーザー
評論家選定の映画ベスト100などのリストで、必ずと言っていいほど上位に名前が挙げられる作品である。1998年にアメリカ映画協会が選んだ映画ベスト100中第3位、2007年に更新されたリストではベスト100中第2位にランクインした。2008年には同じくアメリカ映画協会によって、最も偉大なギャング映画第1位に選出された[1]。
公開当時にはあまり知られていなかったマフィアの世界を一般に知らしめ、現在に至るまでそのステレオタイプを確立した映画である[2]。マフィアを題材にした作品として抜群の知名度を誇るため、他の映画やテレビドラマ、ゲームなどでパロディにされることも多い。作中でしばしば繰り返される印象的な台詞「奴が決して断れない申し出をする」(原文:I'm gonna make him an offer he can't refuse)は特に有名であり、ブランドの特徴的な話し方と共にしばしば物真似の対象となっている。2005年にはアメリカ映画協会選定の名台詞ランキングの第2位に選出された。また、カクテルのゴッドファーザーはこの映画から名付けられたものである。
受賞 | 人物 | |
作品賞 | アルバート・S・ラディ ロバート・エヴァンス | |
主演男優賞 | マーロン・ブランド | |
脚色賞 | マリオ・プーゾ フランシス・フォード・コッポラ | |
ノミネート | ||
監督賞 | フランシス・フォード・コッポラ | |
助演男優賞 | ジェームズ・カーン ロバート・デュヴァル アル・パチーノ | |
編集賞 | ピーター・ツィンナー ウィリアム・H・レイノルズ | |
録音賞 | クリストファー・ニューマン リチャード・ポートマン バド・グレンツバック | |
衣装デザイン賞 | アンナ・ヒル・ジョンストン |
テンプレート:ゴッドファーザーテンプレート:フランシス・フォード・コッポラテンプレート:アカデミー賞作品賞 1961-1980
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