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ゴッドファーザー PART II | |
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The Godfather Part II | |
監督 | フランシス・フォード・コッポラ |
脚本 | マリオ・プーゾ フランシス・フォード・コッポラ |
製作 | フランシス・フォード・コッポラ グレイ・フレデリクソン フレッド・ルース |
出演者 | アル・パチーノ ロバート・デュヴァル ダイアン・キートン ロバート・デ・ニーロ |
音楽 | ニーノ・ロータ カーマイン・コッポラ |
撮影 | ゴードン・ウィリス |
編集 | ピーター・ツィンナー バリー・マルキン リチャード・マークス |
配給 | パラマウント映画 |
公開 | アメリカ合衆国の旗 1974年12月12日 1975年4月26日 |
上映時間 | 200分 |
製作国 | アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 イタリア語 スペイン語 |
製作費 | $13,000,000[1] |
興行収入 | $47,542,841[1] |
前作 | ゴッドファーザー |
次作 | ゴッドファーザー PART III |
表・話・編・歴 |
『ゴッドファーザー PART II』(原題:The Godfather Part II)は1974年に公開されたアメリカ映画。フランシス・フォード・コッポラ監督によるマフィア映画。脚本はコッポラとマリオ・プーゾの合作。
『ゴッドファーザー』の続編だが、物語の時系列はやや複雑で、前作の後日談であると共に前日談に相当する。第一作でコルレオーネ・ファミリーを継承したマイケル・コルレオーネのその後を語ると同時に、若き日のヴィト・コルレオーネが力を手にして浮上していく様を丁寧に描き出す。
1972年に公開された『ゴッドファーザー』の続編。原作となったマリオ・プーゾの小説の中から、前作では描けなかった父ヴィト・コルレオーネの青年時代と、息子マイケル・コルレオーネのその後という二つの異なった時代の物語を平行させながら描いている。この形式には意味があり、二つの時代の主人公を対比的に描いて、現代の主人公であるマイケルの悲劇性を高めるためである。それによって、特に字幕でストーリーを追う視聴者には一部混乱をきたすことがあったとされる。
映画は1973年10月1日から1974年6月19日の間に撮影された。1974年12月12日に全米で公開され、興行的に成功を収めた。批評家たちからも前作に勝るとも劣らない傑作であると絶賛された。同年度のアカデミー賞では作品賞を含む9部門(そのうち助演男優賞部門では3人が候補になった)でノミネートされ、そのうち作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞・作曲賞・美術賞を受賞した。アカデミー作品賞を受賞した映画の続編が再び作品賞を受賞したのは、現在に至るまでアカデミー賞史上唯一の例である。
1993年にはアメリカ国立フィルム登録簿の保管作品に選ばれた。1998年にアメリカ映画協会が選んだ映画ベスト100中第32位、2007年に更新されたリストでは同じくベスト100中第32位にランクインした。
テンプレート:ネタバレこの映画では、二つの物語が同時進行で語られる。一つ目の物語の舞台は1958年から1959年で、前作『ゴッドファーザー』に続くマイケル・コルレオーネの姿が描かれる。もう一方の物語は1901年から1941年までの、マイケルの父ヴィト・コルレオーネの在りし日の姿を描く。幼い頃にニューヨークに渡りコルレオーネ・ファミリーを築いていくヴィトの物語が、現在のファミリーを守るために戦うマイケルの物語と交錯する。
映画は1901年から始まる。シチリアのコルレオーネ村で、ヴィト少年の父アントニオ・アンドリーニの葬儀が行われている。彼は地元マフィアのボス、ドン・チッチオへの上納金を拒んだため殺されたのだ。葬列に銃声が響いて、一人の女性が叫び声を上げる。チッチオに復讐しようとしたヴィトの兄パオロが、返り討ちにあったのである。
ヴィトの母は息子を連れてドン・チッチオのところに赴き慈悲を請うが、チッチオは拒否する。母は刃物でチッチオを人質に取り、息子を逃がす。チッチオの部下はヴィトの母を射殺し、少年を求めて街を捜索する。ヴィトは街の住人の援助を得て脱出し、ニューヨーク行きの船に乗り込む。エリス島の入国管理官が彼に名前を尋ねるが、英語が理解できないヴィトは答えない。別の男が彼の名札から「ヴィト・アンドリーニ、コルレオーネ村より」と答え、彼は「ヴィト・コルレオーネ」として登録された。
1958年のレイク・タホ。父ヴィトの後を継ぎゴッドファーザーとなったマイケル・コルレオーネの大邸宅で、彼の息子アンソニーの初聖体式を祝うパーティーが華やかに開かれている。その間マイケルは別室で、コルレオーネ・ファミリーの様々な問題に対処している。
マイケルは新たにファミリーの拠点となったネヴァダ州の上院議員パット・ギアリーに会って、ファミリーが手に入れたカジノホテルの賭博のライセンス料金について話し合う。しかしギアリー上院議員はマイケルのことを「やましい仕事をするイタリア系マフィア」と軽蔑し、交渉は頓挫する。マイケルは聞き分けのない妹コニーにも手を焼いている。彼女は離婚したばかりだが、既にマイケルの意に沿わない男と再婚するつもりでいる。
マイケルは更にマフィアのジョニー・オラとも話し合う。オラはユダヤ系ギャングの大物であるハイマン・ロスの右腕で、ギャンブル産業に進出するマイケルを手助けしている。遅れてマイケルは、“フランキー・ファイブ・エンジェル”と呼ばれる組織の幹部フランク・ペンタンジェリに会う。ペンタンジェリはピーター・クレメンザの死後ニューヨークの縄張りを統治してきた人物であり、ロスを後ろ盾にしたロサト兄弟と対立していた。ロスと協力関係にあるマイケルはペンタンジェリをなだめるが、ペンタンジェリはそんなマイケルを非難する。
その夜遅く、マイケルは銃火器で武装した暗殺者に襲われる。彼の妻ケイ・アダムスが寝室のカーテンがなぜか開いていることに気づいたため、暗殺は未遂に終わる。事件の後マイケルは腹心のトム・ヘイゲンに、暗殺は誰か身近な人間が関わっていること、自分が死ぬかもしれないこと、家族を守るために全権をトムにゆだねることを告げる。
1917年のニューヨーク。青年となったヴィト・コルレオーネは友人のジェンコ・アッバンダンドと食品雑貨店で働きながら生活していた。近隣は“ブラック・ハンド”のドン・ファヌッチの支配下にあり、地元の業者はみかじめ料を納めるよう強要されていた。
イタリア系移民でありながら、同じイタリア系移民を締め上げ搾取するファヌッチは嫌われながらも恐れられていた。そしてヴィトも、食糧雑貨店での仕事をファヌッチの甥に奪われてしまう。失職したヴィトはこそ泥のピーター・クレメンザと出会い、一緒に最初の犯罪を犯す。地元の裕福なアパートから赤い絨毯を盗み出すのである。
マイケルはフロリダでハイマン・ロスに会って、フランク・ペンタンジェリを暗殺未遂事件の首謀者として粛清する旨を告げる。ブルックリンに戻ったマイケルはペンタンジェリに会い、今度は逆に事件の黒幕はロスだとわかっていると言う。マイケルはペンタンジェリに、ロスを油断させるためにロサト兄弟と和解して欲しいと持ちかける。ペンタンジェリとロサト兄弟の会談の最中、ペンタンジェリはロサト兄弟によってだまし討ちをされる。しかし乱闘中に警官が現場に現れたため、ペンタンジェリをその場に捨ててロサト兄弟は逃亡する。ペンタンジェリの用心棒であるウィリー・チッチも轢き逃げされる。
トム・ヘイゲンがネヴァダの売春宿に呼び出されていくと、ギアリー上院議員が追い詰められていた。気が付いたら血だらけで死んだ売春婦と取り残されていたのである。マイケルの兄フレドは殺人現場の後始末を担当する。そしてトムは事件をもみ消す交換条件として、上院議員にファミリーとの友好を提示する。コルレオーネ・ファミリーの幹部アル・ネリが、手をタオルで拭っているのがちらりと見える。トムはギアリー上院議員に、事務所に電話してレイク・タホのマイケル・コルレオーネ邸に居るというアリバイを作らせる。「スキャンダル」をコルレオーネ・ファミリーに握られたギアリー上院議員は、もはやコルレオーネ・ファミリーに逆らうことはできなかった。
1958年末、マイケルはキューバのハバナでロスにあう。この時期バティスタ政権がアメリカからの投資を求める一方、フィデル・カストロ率いる共産ゲリラは、キューバ革命の成就に向けて活発に活動していた。マイケルは他のビジネスマンと一緒にロスの誕生日を祝い、新しい取引についてアメリカでの合法ビジネスをどう割り振るか議論していた。その会議中にマイケルは、自らの命を投げ打ってまで革命を成功に導こうとする反乱軍が勝利する可能性について言及する。
マイケルの兄フレドが、政治工作に使う200万ドルを詰めたブリーフケースを携えてハバナに到着した。遅れてギアリー上院議員と政府関係者がワシントンから到着し、マイケルはフレドに街の観光案内を頼む。マイケルは兄のフレドに、自分を殺そうとしたのはロスだと告げる。新年のパーティーの後にマイケルを殺害しようとするロスに対し、マイケルは既に対策を講じていると語る。ホテルの一室でマイケルはロスに、フランク・ペンタンジェリを殺そうとしたのは誰か問い詰める。ロスはラスベガスの創始者であるモー・グリーン殺害事件に言及する。ロスはモーの力量を認めており、前作で彼を殺してラスベガスを奪ったマイケルに含む所があったのだ。
その夜、マイケルがアメリカの政治家たちとナイトクラブで過ごしている間、フレドはロスの腹心ジョニー・オラと初対面のふりをする。しかし間もなくセックス・ショーが始まると、フレドは大声で、以前オラからこういう場所を紹介されたと口を滑らせる。マイケルは自分の兄が裏切り者であると知って、自分のボディガードを派遣してロスを始末させようとする。彼はジョニー・オラを絞め殺すことはできたが、ロスは危ういところで持病のため病院に運び込まれる。マイケルの部下はロスを病院のベッドで殺そうとするが、任務を果たす直前に政府軍に撃たれる。一方その頃、大晦日から開かれている新年パーティーに出席中のマイケルは、肉親に裏切られた怒りをフレドにぶつける。新年が明けた直後に政府軍が反乱軍に敗北したことを政府高官がパーティーの客に告げ、大部分の客はキューバから逃げ出すことを選択する。マイケルたちもハバナから脱出しようとするが、マイケルと同行することを拒否したフレドは一人で逃走する。
アメリカに戻ると、マイケルはフレドについてトム・ヘイゲンに尋ねる。ロスは脳卒中の後キューバを脱出してマイアミで療養中だということ、ボディガードは死んだこと、フレドはおそらくニューヨークに潜伏中であることを伝える。トムはまた、ケイが流産したこともマイケルに伝える。
ここでヴィトの物語に戻る。ドン・ファヌッチも今はヴィト・コルレオーネ、ピーター・クレメンザ、サル・テッシオが築いた犯罪組織に気付いており、分け前を欲しがっている。ファヌッチにみかじめ料を払うことを嫌がるヴィトは、友人たちに全てを彼の手に任せてもらうように懇願する。ファヌッチとの交渉は上首尾に終わり、ヴィトたちは当初の約束よりかなり小額の金額を支払うだけで済んだ。しかしヴィトたちにとってファヌッチは、いずれ排除しなければならない障害になりつつあった。
この後、近所で大きなパレードがあり、ヴィトはこの機会を利用してファヌッチのアパートで彼を殺害する。ファヌッチが居なくなると、ヴィトは近所の尊敬を集め、地元の揉め事を仲裁するようになる。彼の経営するジェンコ・オリーブオイル商会は今や上り調子であった。
本編では割愛されているが、ハイマン・ロスがここで拾われてきたエピソードがある。『ゴッドファーザー・サガ』ではそのシーンがある。
1959年のレイク・タホ。間一髪でキューバ革命から逃れたマイケルは邸宅に戻り、子供の死産や組織の危機と向き合わなければならなくなる。一方、ギアリー上院議員の在籍する上院委員会は、犯罪組織の首魁としてマイケルを告発しようとしていた。彼らはコルレオーネ・ファミリーから離反した殺し屋のウィリー・チッチを尋問するが、マイケルが直接彼に命令したことはないので、彼の証言は大した役には立たない。
上院委員会に召喚されたマイケル。コルレオーネ・ファミリーの操り人形になったギアリー上院議員はイタリア系アメリカ人への偏見を否定する演説をし、手続きから逃れる言い訳をする。マイケルは委員会に、自分への告訴を裏付ける証人を喚問するよう委員会に要求する。次のシーンで、フランク・ペンタンジェリが存命していることが明らかにされる。マイケルによって殺されかけたと信じるペンタンジェリはFBIと協定を結び、マイケルに不利な証言をする気でいた。トム・ヘイゲンとマイケルはこの問題について議論し、ロスの策略に嵌まったことを認める。
マイケルは兄のフレドと個人的に面会する。フレドはマイケルに、ファミリーの重要な仕事から外され疎外感を抱いていたことを吐露する。兄の告白を聞いたマイケルは、フレドとは二度と会いたくないと静かに告げる。更にマイケルは傍らに控える幹部のアル・ネリに、二人の母親の死後にフレドを排除することをそれとなく仄めかす。
ペンタンジェリが上院委員会で証言を行う日がやってきた。証言の直前、マイケル陣営が連れてきた見知らぬ老人を見てペンタンジェリは態度を急変させる。切り札となる証人が突如として証言を翻したため、委員会は恐慌状態に陥る。一人の委員から謎の老人について尋ねられたトムは、彼はペンタンジェリの兄ビンセンツォであり、弟を助けるためにシチリアから来たのだと答える。マイケルを追及する更なる証言はなく委員会は休止し、トムは謝罪を要求する。
ホテルの部屋で、マイケルは子供たちを連れ去ろうとするケイと激しく言い争う。子供が死産した悲しみは分かるが、また作ればいいと言うマイケルに対し、ケイは流産ではなく意図的な中絶だったと明かす。ケイのマイケルに対する愛は既に冷めきっており、彼女はマイケルの子供を欲していなかったのだ。ケイの告白はマイケルを激怒させる。彼はケイの顔を殴り飛ばし、子供は渡さないと告げる。
ヴィトと家族はシチリアに旅行し、オリーブオイルの輸入会社の商業契約と、地元の有力者ドン・トマシノとのビジネスを強化しようとしていた。コルレオーネ村に帰還したヴィトは、トマシノの紹介で年老いたドン・チッチオを訪ね、彼の承認を求める。チッチオから自分の父について尋ねられたヴィトは、自らの素性を明かした上で彼を刺し殺す。
チッチオの邸宅から逃げ出すときに、トマシノは足を負傷してしまう。チッチオへの復讐を果たし、ヴィトと家族は故郷を去る。
1959年、ヴィトの未亡人であり子供たちの母であるカーメラ・コルレオーネが亡くなった。彼女の葬儀にコルレオーネ・ファミリーの主だった面子が出席するが、ケイは葬儀には参加していない。マイケルと確執のあったコニーも飛んで帰ってきて、フレドやトム・ヘイゲンと旧交を温める。マイケルに面会を求めるフレドだが、トムは拒絶する。マイケルは未だにフレドを許しておらず、彼と顔を合わせるのも嫌がっていたのだ。一方面会を許されたコニーは、ボートハウスでマイケルと真摯に語り合う。コニーに兄と仲直りするように説得されたマイケルはフレドと面会し、互いに抱擁を交わす。マイケルはフレドと抱き合いながらも、背中越しにアル・ネリを見つめて頷く。
組織の仕事から外されたフレドは、マイケルの息子アンソニーと親しくなる。二人が釣りに興じている間、マイケルは組織の幹部であるトム・ヘイゲンやロッコ・ランポーネと、マイケルとの抗争に敗れたハイマン・ロスの最終処理について話し合っていた。ロスは引退したビジネスマンとしてイスラエルに亡命保護を申請し、拒否されていたのである。これ以上の報復は必要ないとマイケルを諌めるトムだが、マイケルは冷酷に「敵」であるロス抹殺指令を下す。
前作の映像構造を反映して、物語は暗殺と死のモンタージュの中クライマックスを迎える。マイケルの指示を受けたトムは、暗殺の危険を避けるためにアメリカ軍基地内に抑留されたフランク・ペンタンジェリを訪ね、彼に遠まわしに自殺するよう提案する。レイク・タホのコルレオーネ邸では、アル・ネリが釣り用のボートを準備している。フレドはアンソニーに、アヴェ・マリアの祈りを捧げるという釣りの秘訣を教える。しかしボートに乗り込む直前にアンソニーは、コニーによってフレドから引き離される。結局アル・ネリとフレドの二人だけで湖に出る。
空港に到着したハイマン・ロスが、記者たちからのインタビューに答えている。彼はジャーナリストを装ったロッコ・ランポーネに射殺されるが、ランポーネも警備員に撃たれる。基地内ではフランク・ペンタンジェリがバスタブで手首を切って自殺する。最後に、フレドは釣りボートの上でアヴェ・マリアの祈りをしている最中に、アル・ネリに射殺される。
映画は1941年12月7日にフラッシュバックする。コルレオーネ一家はヴィトの誕生日のために、サプライズ・パーティーを計画していた。ソニーはカルロ・リッツィ(前作で粛清されたコニーの夫)を兄弟や妹のコニーに紹介する。その席上で日本軍による真珠湾攻撃が話題になると、マイケルは大学を休学して海兵隊に入隊したと発表して皆にショックを与える。ソニーはマイケルの決断をあざける。トム・ヘイゲンは父ヴィトがマイケルにどれほど大きな期待をかけていたかを語る。フレドだけが弟の決意を支持するが、それに対してソニーがフレドを非難する。
その後マイケル以外全員で、偉大なドンであるヴィトを玄関に迎えに行く。別の部屋で家族全員がヴィトの誕生日を祝う中、マイケルはただ一人食堂に残り、煙草を吸う。
1959年、勝利したがすべてを失ったマイケルが一人きりで枯葉舞う庭で椅子に座っている。目元がわずかに老け、孤独と虚無が滲んだ表情を映し出して、映画は終わる。テンプレート:ネタバレ終了
役名 | 日本語版1 | 日本語版2 | 日本語版3 | 日本語版4 |
---|---|---|---|---|
ドン・マイケル・コルレオーネ | 野沢那智 | 山寺宏一 | 山路和弘 | 森川智之 |
トム・ヘイゲン | 森川公也 | 菅生隆之 | 田原アルノ | 田原アルノ |
ケイ・アダムス・コルレオーネ | 鈴木弘子 | 堀越真己 | 山像かおり | 山像かおり |
ヴィト・コルレオーネ | 青野武 | 大塚芳忠 | 山野井仁 | 山野井仁 |
フレド・コルレオーネ | 大塚国夫 | 牛山茂 | 牛山茂 | 牛山茂 |
コニー・コルレオーネ | 小谷野美智子 | 田中敦子 | 渡辺美佐 | 斉藤恵理 |
ハイマン・ロス | 宮内幸平 | 大木民夫 | 大木民夫 | 稲垣隆史 |
フランク・ペンタンジェリ | 雨森雅司 | 藤本譲 | 藤本譲 | |
パット・ギアリー上院議員 | 内田稔 | 阪脩 | 佐々木敏 | |
ママ・コルレオーネ | 沼波輝枝 | 久保田民絵 | 竹口安芸子 | 新田万紀子 |
ディアナ・コルレオーネ | 弥永和子 | 金野恵子 | ||
ソニー・コルレオーネ | 穂積隆信 | 金尾哲夫 | 谷口節 | |
ジェンコ | 石丸博也 | 石塚運昇 | ||
クレメンザ | 星野充昭 | |||
テッシオ | 中田和宏 | |||
ドン・ファヌッチ | 大宮悌二 | 渡部猛 | ||
ドン・チッチオ | 兼本新吾 | 藤本譲 | 長嶋雄一 |
青年時代のヴィト・コルレオーネを演じたロバート・デ・ニーロは、前作でソニー・コルレオーネ役のオーディションを受けていた。最終的に起用されなかったものの、監督であるフランシス・フォード・コッポラはデ・ニーロの演技力を心に留めていた。その後マーティン・スコセッシ監督作品である『ミーン・ストリート』のデ・ニーロを見て、コッポラは彼こそヴィトの青年期を演じるのにふさわしい俳優だと確信した[2]。デ・ニーロはこのヴィトの演技を絶賛され、アカデミー助演男優賞を受賞、ほとんど英語を話さずに助演男優賞を獲得した珍しい例となった。
当初コッポラは、前作でヴィト・コルレオーネを演じたマーロン・ブランドならどんな年齢の役でも演じられると思い、青年時代のヴィト役をブランドにオファーした。しかしブランドは前作でのパラマウント映画が出したオファーに不満があったので、映画に出演するのを拒否した[2]。コッポラは誕生日の回想シーンだけでもブランドを起用したがったが、ブランドは撮影に現れず、止む無く代役なしで撮影することになったが、却ってドンの偉大さを強調させることになった。
前作でソニー・コルレオーネを演じたジェームズ・カーンは、ソニー役で誕生日のシーンに再び出演することに同意した。その条件とは、前作でカーンが支払われたのと同額のギャラを受け取るというものであった[2]。
ブルーノ・カービー(クレジットではB・カービー・Jr.)は若い頃のピーター・クレメンザを演じたが、前作で年老いたクレメンザを演じたのはリチャード・S・カステラーノだった。テレビシリーズの『The Super』では、カービーはカステラーノと親子を演じている[2]。カービーは他にも「ドン・サヴァティーニ」(90年)で、マーロン・ブランド演じるヴィト・コルレオーネを彷彿させるマフィアのドンの甥を演じた。
当初、クレメンザもPARTⅡに出演する構想であったがクレメンザ役を演じたカステラーノが彼のセリフを恋人に書かせることを要求したために出演を断念し、死んだ設定となった。
公聴会でウィリー・クッチ、マイケル・コルレオーネ、フランク・ペンタンジェリを尋問する委員の中に、映画プロデューサーのロジャー・コーマンやフィル・フェルドマン、SF作家のリチャード・マシスンの姿がある[2]。
受賞 | 人物 | |
作品賞 | フランシス・フォード・コッポラ グレイ・フレデリクソン フレッド・ルース | |
監督賞 | フランシス・フォード・コッポラ | |
助演男優賞 | ロバート・デ・ニーロ | |
脚色賞 | マリオ・プーゾ フランシス・フォード・コッポラ | |
作曲賞 | ニーノ・ロータ カーマイン・コッポラ | |
美術・装置賞 | ディーン・タブラリス アンジェロ・グラハム ジョージ・R・ネルソン | |
ノミネート | ||
主演男優賞 | アル・パチーノ | |
助演男優賞 | マイケル・V・ガッツォ | |
助演男優賞 | リー・ストラスバーグ | |
助演女優賞 | タリア・シャイア | |
衣装デザイン賞 | テオドラ・ヴァン・ランクル |
『ゴッドファーザー』と『ゴッドファーザー PART II』との間に、フランシス・フォード・コッポラは『カンバセーション…盗聴…』も監督している。『カンバセーション…盗聴…』は『ゴッドファーザー PART II』と同年の1974年に劇場公開され、アカデミー作品賞の候補作にもなった。その結果コッポラは、同じ年に二つの監督作品で作品賞にノミネートされた二人目の監督(一人目はアルフレッド・ヒッチコック監督)となった。
ロバート・デ・ニーロはヴィト・コルレオーネ役の演技が評価されてアカデミー助演男優賞を獲得した。前作でヴィト・コルレオーネを演じたマーロン・ブランドは主演男優賞を受賞している。同じ人物を演じてオスカーを得た俳優は、ブランドとデ・ニーロの二人のみである。
映画の物語は撮影前にプーゾとコッポラが新しく考え出したものであったが、アカデミー賞では脚本賞ではなく脚色賞を獲得した。マイケルの物語は映画の為に書き下ろされたものであったが、ヴィトの物語はプーゾの小説から採られたものだったからである[2]。
2002年に発売されたDVDの監督解説の中で、監督であるフランシス・フォード・コッポラは、作品のタイトルに「Part II」を使用した大作映画はこの作品が初めてだと述べている。パラマウント映画は当初、映画の名前を『ゴッドファーザー PART II』にしようというコッポラの案に反対していた。コッポラによれば、映画スタジオはそのような題の映画は観客に避けられるだろうと思って反対したと言う。既に前作の『ゴッドファーザー』を見た観客は、原作にはもうほとんど追加するものがないと感じるだろうというのがその理由である。本作品の成功により、続編にナンバーをつけるのはハリウッドの伝統となった。
後に『ゴッドファーザー』の三作目の製作が決定した時、コッポラは逆に新作に『マイケル・コルレオーネの死』という題を付けることで自身が作った先例を壊そうとしていた。しかし1980年代の興行的失敗の後で彼の影響力は落ちていたため、スタジオはこの案を拒否した。結局シリーズ三作目は、『ゴッドファーザー PART III』というタイトルで1990年に公開された。
テンプレート:脚注ヘルプ
テンプレート:ゴッドファーザーテンプレート:フランシス・フォード・コッポラテンプレート:アカデミー賞作品賞 1961-1980
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