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連邦連合軍 惑星連邦 | ブリーン・ドミニオン同盟: ドミニオン |
ウィリアム・ロス United_Federation_of_Planets_logo.svgベンジャミン・シスコ マートク Klingon_Empire_logo.png ガウロン† コール† Romulan_Star_Empire_logo.svg ネラル キマラ・クレタク Romulan_Star_Empire_logo.svg レタント ヴェラル Romulan_Star_Empire_logo.svgシンゾン ファイル:Logo Bajorans.svgキラ・ネリス ダマール† | Dominion_logo.png 女性可変種 ウェイユン5、7及び8† Cardassian_Union_logo.png デュカット ダマール†(途中で反抗) Cardassian_Union_logo.png ブロカ† ゴー Breen_Confederacy_logo.png プラン |
何千もの艦船 | 30,000隻以上の艦船 |
重大な損失 | 重大な損失(700万人のカーデシア軍人と8億人のカーデシア一般市民を含む) |
連邦連合軍 | ブリーン・ドミニオン同盟 |
Dominion_logo.png | |
Cardassian_Union_logo.png | |
Breen_Confederacy_logo.png |
ドミニオン戦争(Dominion War)とは、銀河史史上最も破壊的な戦争であり、アルファ宇宙域を舞台に連邦連合軍とドミニオンが2373年の後半から2375年の実質2年に渡る期間交戦した。終戦までの間に、アルファ宇宙域の主要勢力であるカーデシア連合とクリンゴン帝国は特に多大な打撃を受け、その他の勢力も壊滅的な死者を伴う一大消耗戦であった。
連邦・ドミニオン冷戦期間の三年で、ドミニオンはアルファ宇宙域全体を動揺させることに成功した。オマリオン星雲の戦いで、ドミニオンはカーデシア連合のオブシディアン・オーダー及びロミュラン帝国のタル・シアーを弱体化させることに成功し、連邦とツェンケチを開戦の危機に陥れ、連邦とクリンゴン帝国の間に「第二次連邦・クリンゴン戦争」を勃発させることに成功し、カーデシア-クリンゴン戦争をも勃発させた。
しかし、クリンゴン帝国のマートク将軍が可変種と入れ替わっていることが判明したたため、第二次連邦・クリンゴン戦争は終結した。
Dominion_invasion.jpgアルファ宇宙域へ進出するドミニオン軍
2373年の中頃、ガル・デュカット率いるカーデシア連合は、ドミニオンとの同盟を確立し、ドミニオンはアルファ宇宙域への足がかりをつかんだ。そして、ドミニオンはベイジョー・ワームホールを通して毎週カーデシアへ向けて軍勢を送り込んだ。ドミニオンと同盟したカーデシア連合に対してこれ以上対抗できなくなったクリンゴン軍は、カーデシア領から撤退した。
そのため、連邦とクリンゴン帝国は一度は破棄したキトマー条約を復活させ、同盟してドミニオンに対抗することになった。連邦とドミニオンは風雲急を告げる状況であった。
ドミニオンはアルファ宇宙域の主な種族に対して外交工作を行い、ロミュラン帝国をはじめとした、ミラドーン、ソリア連合、ベイジョーなどの勢力との相互不可侵条約の締結を行った。その間にもドミニオン軍はカーデシア領域へ向けて毎週艦隊を送り込んでいた。そのため、宇宙艦隊はこれ以上ドミニオン軍がアルファ宇宙域へ軍勢を送り込むのを阻止するために、遮蔽機雷によるワームホール封鎖を実施した。
ディープ・スペース・9を攻撃するドミニオン軍
宇宙艦隊によるワームホール封鎖をドミニオンが知った際、ドミニオンは直ちにウェイユンを大使としてディープ・スペース・9へ派遣した。ベンジャミン・シスコ大佐はウェイユンとの会談で、ドミニオンが軍事力以外の支援物資をカーデシアに送るのであればワームホール封鎖は中止すると提案し、ウェイユンも条件を飲んだが事実上空約束であった。
ウェイユンの帰還後、ドミニオンは直ちにアルファ宇宙域の主要なジェムハダー艦隊とカーデシア艦隊をディープ・スペース・9へ派遣した。同時に、ディープ・スペース・9では民間人の退去を始め、ドミニオンとの相互不可侵条約を締結したベイジョーの市民も退去を始めており、戦闘準備が開始されていた。しかしながら、宇宙艦隊はディープ・スペース・9への援軍派遣は行わず、連邦側はステーションとそれを護衛するUSSディファイアント(NX-74205)とクリンゴン軍のマートク将軍指揮下のIKSロタランのみの軍勢であった。
ドミニオン軍がディープ・スペース・9へ到達し、テロックノール攻略部隊の指揮官であるガル・デュカットとシスコ大佐による交渉も決裂し、遂に開戦に至った。激しい攻防が繰り広げられる中、USSディファイアント(NX-74205)はワームホール入り口に遮蔽機雷の敷設を完了した。任務を完了したディープ・スペース・9駐留部隊はステーションを撤退し、ディープ・スペース・9はドミニオン軍に占領されることとなった。しかし、ドミニオン軍をディープ・スペース・9に引き付けている間に、宇宙艦隊とクリンゴン軍の連合艦隊がカーデシア領へ進入し、トーロス3号星のドミニオン軍の造船所の破壊に成功した。この戦いによって、宇宙艦隊はアルファ宇宙域とガンマ宇宙域の間のドミニオン軍の補給線の分断と、アルファ宇宙域におけるドミニオン軍の製造拠点の破壊に成功したのであった。
参照:第二次ディープ・スペース9の戦い2374年の最初の一ヶ月で、ドミニオン軍はすべての前線において連邦連合軍を後退させることに成功していた。しかしながら、ベイジョー・ワームホールに敷設された遮蔽機雷の撤去には未だ成功しておらず、アルファ宇宙域のケトラセル・ホワイトが不足していたため、早急にガンマ宇宙域からの補給を必要としていた。
Dukat_and_weyoun.jpgデュカットとウェイユン
防戦一方で苦戦していた連邦連合軍は、戦況を反転し攻撃に打って出るために、ウィリアム・ロス中将とベンジャミン・シスコ大佐はDS9奪還作戦を立案した。それは第2艦隊、第5艦隊及び第9艦隊の分隊から編成した大艦隊及びクリンゴン軍を投入し、アルファ宇宙域の最重要拠点であるディープ・スペース・9の奪還を行うという計画であった。シタック少将とコバーン少将は地球防衛が手薄になると反対したが、ドミニオン戦争の最重要拠点はベイジョー・ワームホール及びディープ・スペース・9であるという観点から、作戦が認可された。
カーデシア軍が遮蔽機雷の撤去方法を発見し、ワームホールの封鎖が解除されつつあるという情報をディープ・スペース・9のレジスタンスから受け取った宇宙艦隊は、第9艦隊及びクリンゴン軍の増援が到着する前に急遽作戦を実行することとなる。第375宇宙基地から連邦艦隊がディープ・スペース・9に向かうのを察知したドミニオン側も、前線より部隊を召集し、1,254隻からなる大部隊で迎え撃った。対する連邦艦隊の兵力はその半分であった。
DS9奪還作戦にクリンゴンが加勢した。
連邦艦隊とドミニオン艦隊が激突し激しい戦闘が繰り広げられた。兵力で勝るドミニオン軍に対して連邦側は苦戦を強いられたが、遅れて到着したクリンゴン軍が増援に加わり形勢を逆転しつつあった。しかし、ディープ・スペース・9のレジスタンスの抵抗も虚しく、遮蔽機雷の撤去が実施され、2,000隻以上のドミニオン軍の増援がガンマ宇宙域からアルファ宇宙域へ向けて飛来しようとしていたが、戦線を突破したUSSディファイアント(NX-74205)がワームホールへ突入し、ベンジャミン・シスコ大佐が預言者を説得することに成功したため、ガンマ宇宙域からのドミニオンの増援は預言者によって阻止された。増援の見込みがなくなり、戦線が崩壊しつつあったドミニオン軍はカーデシア領へ撤退し、DS9奪還作戦は成功した。(詳細は、「DS9奪還作戦」を参照。)
増援の見込みもなく、ケトラセル・ホワイトの補給もままならないドミニオン側は攻勢に出ることもなくしばらくは平穏な期間が続いたが、急遽ドミニオン側は連邦側に対して和平交渉を申し入れ、多くの領域を割譲するという妥協を示した。しかしながら、その本当の狙いはカブレル星系を穏便に手に入れ、そこから採集できるケトラセル・ホワイトの原料を入手することによって、補給問題の解決を図っていたのであった。ドミニオン側の目論みは見抜かれ、和平は頓挫することとなった。
しかし、つかの間の平和もすぐに終わることとなった。ドミニオンはカーデシア領境界付近をパトロールする艦に対して度々攻撃を加え始めた。そして、ジェムハダーをアルファ宇宙域でも生産し、ガンマ宇宙域からの補給なしでも継戦能力を高められるようにと着々と準備をしていたのであった。
2374年後半に、ドミニオンはベータゼット星系に侵攻しこれを占領した。これにより、ヴァルカン、アンドリア、テラー、アルファ・ケンタウリが脅威を受けることとなった。そして、度重なる戦闘とその犠牲によって宇宙艦隊の人的不足も問題となっていた。ドミニオンは造船所を再建し、恐るべきスピードで艦隊を再建し、またジェムハダーも大量に生産した。アルファ宇宙域で、無傷で残る最後の大勢力であるロミュラン帝国が連邦連合軍側につかないと、連邦連合軍の敗北は確実であるという状況に追い込まれていた。
ロミュラン帝国はそれまで、ドミニオンとの相互不可侵条約を理由に中立の立場を取っていた。しかしながら、ロミュラン帝国は自国の領域をドミニオン軍が侵犯する事に対しては目をつぶっていた。連邦としてはロミュラン帝国の支援がないと戦争の敗北は確実という状況に追い込まれていた。そのため、ベンジャミン・シスコ大佐は元オブシディアン・オーダーのエージェントであったエリム・ガラックの助けを借りて、ロミュラン上院議会の有力議員の暗殺をドミニオンによるものと見せかける工作を行い、同時に彼の遺留品にはドミニオンがロミュラン帝国へ奇襲をかけるという偽の情報を含ませた。この工作は成功し、ロミュラン帝国は連邦連合軍に加わり、アルファ宇宙域の三大勢力が協力してドミニオンに対して対抗することになったのであった。そして、ロミュラン軍は直ちにロミュラン-カーデシア国境沿いのドミニオンの15の基地に対して攻撃を加え、これを壊滅させた。
Federation_Alliance_fleet.jpg第一次チントカ星系の戦い 2374
ロミュラン帝国の参戦で、連邦連合軍の領域からドミニオン軍を撤退させることには成功したが、依然カーデシア領内のドミニオンの造船施設やジェムハダー生産施設は稼動しており、根本的な解決とはならなかった。そのため、連邦はそれらの施設を破壊してドミニオンの継戦能力を破壊する必要があると結論付けた。連邦連合軍がカーデシア侵攻に打って出る必要があると。当初は反対したロミュラン軍も、連邦側の説得によりカーデシア侵攻に同意した。
ロミュラン帝国の参戦により、ドミニオン軍の部隊はロミュラン領との国境地帯に軍勢を割かなければならなくなった。そのため前線の兵力に一部隙ができた。そこがチントカ星系であった。ドミニオンはチントカ星系にジェムハダー部隊5編隊とカーデシアの軌道武器プラットフォームを配備していた。連邦連合軍艦隊は軌道武器プラットフォームにより多大な犠牲を伴うも、それらの破壊に成功しチントカ星系の占領に成功した。これが連邦連合軍側にとってはじめてのドミニオン側の領土を奪取した戦いとなった。しかし、チントカ星系の占領後もドミニオン側は強硬に抵抗を続け、膠着状態が続いていた。(詳細は「第一次チントカ星系の戦い」を参照)
その頃、ドミニオン創設者は不治の病に感染した。それは連邦の極秘組織セクション31によって意図的に感染させられた伝染病であり、創設者を蝕んだ。同時に、ドミニオン内でもカーデシアと創設者との間で確執が広がっていた。膠着状態を打破するために、創設者は極秘裏にアルファ宇宙域の謎に包まれた強国であったブリーン連合と接触し、アルファ宇宙域の広大な領土割譲という条件と引き換えにドミニオンとの同盟に引き入れた。しかし、その同盟こそがカーデシアのドミニオンに対する反感を高め、ドミニオン内での不協和音が聞こえ始めた。
USS_Defiant_destroyed.jpg第二次チントカ星系の戦い
ブリーン連合がドミニオンに加わったことにより形勢は一気に逆転した。ブリーン軍は連邦連合軍の本拠地となる地球に直接攻撃を加えた。それにより、連邦連合軍の士気は大いに下がることとなったのである。そして、ドミニオン軍は連邦連合軍に奪われたチントカ星系の奪還のために大部隊を派遣した。それに対峙した連邦連合軍艦隊はブリーン軍の「エネルギー抑制兵器」により無力化され、全311隻が全滅した。唯一クリンゴン軍の艦のみがエネルギー抑制兵器に対する予防策を採ることができたため、マートク将軍はクリンゴン艦隊1500隻を国境に配備したが、兵力差は1対20であった。事実上ブリーン軍の参戦に伴い兵力はクリンゴン軍だけとなってしまったのである。当面はクリンゴン軍の奇襲戦法でドミニオン軍による大規模攻勢を防ぎ、エネルギー抑制兵器への防御法を開発するまでの時間稼ぎをする必要があった。
ブリーンの参戦で戦争はドミニオンに圧倒的有利と思われたが、ドミニオン内でのカーデシアの不満が爆発し、遂にはカーデシアの指導者であったレガート・ダマールによりカーデシア軍の一部が反乱を起こし、連邦連合軍に対して支援を要請してきた。カーデシア解放戦線はロンダック3号星のドミニオンのクローン施設の破壊には成功したが、その半数が壊滅した。その為、ドミニオンは外からは連邦連合軍、中からはカーデシア解放戦線という二つの敵と対峙することとなり、カーデシア解放戦線の鎮圧を優先する対策を採った。このため、連邦連合軍側は時間を稼ぐことができた。同時に、宇宙艦隊はカーデシア解放戦線への戦術的支援を実施するために、ベイジョー軍のキラ・ネリス中佐他を派遣し反乱軍に支援を行った。彼らはカーデシア解放戦線を組織し、ドミニオン艦や造船所に対して破壊工作を行った。
クリンゴン帝国では、ガウロン総裁とマートク将軍の確執が表面化していた。ガウロン総裁はクリンゴン軍の総指揮を執り、無謀な攻撃計画を立ててはドミニオンに対して自軍の兵力を消耗させていた。ウォーフ少佐はガウロンに対して決闘を挑みこれを打ち倒した。そして、クリンゴン帝国は新たにマートクを総裁として迎えることなり、連邦とクリンゴン帝国の協力関係はより強固なものとなった。しかしながら、依然としてブリーン軍のエネルギー抑制兵器の防御法は掴めないままであった。そのため、宇宙艦隊はカーデシア解放戦線に潜入させたキラ中佐にブリーン兵器の入手を指示し、彼らは首尾よくこれを成功させ、ブリーン兵器を連邦へ持ち帰ることができた。ただちにこの兵器は分析され、宇宙艦隊及びロミュラン軍に対してエネルギー抑制兵器への防護策を導入し、再び連邦連合軍全軍でドミニオンに対して対峙することが可能となった。だが、ドミニオンはカーデシア解放戦線のガル・リボックを離反させ情報を得ることに成功。アトバー・プライム、レグラク4号星、更にはシンペルアからクイノー7号星に至るまで、合計18個所の基地を壊滅させ、カーデシア解放戦線は全滅させられた。
ガンマ宇宙域からの増援も見込めず、ブリーン軍のエネルギー抑制兵器の防護法も見破られ、カーデシア解放戦線の鎮圧に多大な犠牲を払ったドミニオン軍は体制を立て直すためにカーデシア領内奥深くへ撤退した。戦線が縮小したことにより、ドミニオン軍の支配領域は狭まったにせよ、強固な陣営に立てこもるドミニオン軍をこのまま放っておけば、数年後に完全に体制を立て直したドミニオン軍の再侵攻に対抗できないと判断した連邦連合軍は、カーデシア・プライムへ向けて大規模艦隊を派遣し決戦を挑むことを決定した。
Female_Changeling_signs_Treaty_of_Bajor.jpg終戦
カーデシア・プライムの戦いは、銀河系史上でも最も大きな戦いのひとつとして記憶されている。連邦連合軍艦隊がカーデシア・プライムに迫った際、それに呼応するようにレガート・ダマールに率いられた民間人たちがカーデシア・プライム上のドミニオンの施設に対して大規模な破壊工作を行った。それにより、ドミニオン軍は艦隊と地上指令本部との連絡手段を絶たれた。だが、報復としてドミニオン軍はラカリアン・シティをはじめとするカーデシアの民間人を対象に大規模殺戮を開始した。しかし、それはかえってドミニオン軍にとって最悪の事態を招いた。ドミニオンの暴挙に対してカーデシア軍が反旗を翻し、連邦連合軍に加わったのである。カーデシア軍を加えた連邦連合軍はカーデシア・プライムを完全包囲した。
カーデシア解放戦線がドミニオンの指令センターを強襲し創設者を拘束した際に、オドーが創設者と面会し降伏の説得を行った。そして、創設者により全ドミニオン軍に対して降伏の命令が下り、ドミニオン戦争の最終決戦はドミニオンの降伏という形で幕を閉じた。ベイジョーで正式な条約にサインし、ドミニオン戦争は終結した。ドミニオン戦争で、カーデシアの民間人は8億人が犠牲となり、参戦した勢力も皆多大な犠牲を伴った。クリンゴン帝国は復興に10年を要すると見込まれ、弱体化したロミュラン帝国では後にレムス人による反乱「シンゾンの政変」を迎えることになる。
終戦に伴う条約締結の際、宇宙艦隊のウィリアム・ロス中将はこう言葉を残した。
「400年前、やはり大きな戦争が終わった時、戦勝国の将軍はこう言った。『今日、銃は沈黙した。悲劇は終わった。敗北も、勝利も…我々は経験した。その両方から学んだ。戻ることはできない。我々は、この自由と平和を守るために前進するしかない。』」1945年9月2日、東京湾の戦艦ミズーリ上で行われた日本の降伏文書調印でのダグラス・マッカーサー元帥の演説よりドミニオン戦争の主な戦い |
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