◎療法略称
※( )内は製品名です。
◆初期治療として使用される主な併用化学療法
- クラシカルCMF シクロホスファミド(エンドキサン)+メトトレキサート(メソトレキセート)+フルオロウラシル(5FU、フラキュール、ベントン)4週毎6回
- AC療法 ドキソルビシン(アドリアシン)+シクロホスファミド(エンドキサン) 3週間ごとに4回
- EC療法 エピルビシン(ファルモルビシン)+シクロホスファミド(エンドキサン) 3週間ごとに4回
- CAF療法 フルオロウラシル(5FU、フラキュール、ベントン)+ドキソルビシン(アドリアシン)+シクロホスファミド(エンドキサン)3週毎6回
- CMF療法 シクロホスファミド+メソトレキセート+フルオロウラシル(5-FU)1クール28日
- FEC100療法 フルオロウラシル(5-FU)+エピルビシン(ファルモルビシン)+シクロホスファミド(エンドキサン) 3週間ごとに6回
- CEF療法 シクロホスファミド(エンドキサン)+エピルビシン(ファルモルビシン)+フルオロウラシル(5-FU)
- TAC療法 ドセタキセル(タキソテール)+ドキソルビシン(アドリアシン)+シクロホスファミド(エンドキサン)
- TC療法 ドセタキセル(タキソテール)+シクロホスファミド(エンドキサン) 3週間ごとに4回
- TCH療法 パクリタキセル(タキソール)+カルボプラチン(パラプラチン)+トラスツズマブ(ハーセプチン)HER2陽性
- ドセタキセル(タキソテール)+カルボプラチン(パラプラチン)+トラスツズマブ(ハーセプチン)HER2陽性
- HPD療法 トラスツマブ(ハーセプチン)+ペルツズマブ(パージェタ)+ドセタキセル(タキソテール)3週 HER2陽性
- AC-TH ドキソルビシン(アドリアシン)+シクロホスファミド(エンドキサン)3週間ごとに4回併用後、パクリタキセル(タキソール)+トラスツズマブ(ハーセプチン)の併用1年
- 3週毎パクリタキセル パクリタキセル(タキソール) 3週間ごとに4回
- 3週毎ドセタキセル ドセタキセル(タキソテール) 3週間ごとに4回
- 毎週パクリタキセル パクリタキセル(タキソール) 1週ごとに12回
- Dose Dense-AC療法 ドキソルビシン(アドリアシン)+シクロホスファミド(エンドキサン)+ペグフィルグラスチム(ジーラスタ) 2週ごとに4回
- Dose Dense-PTX療法 パクリタキセル(タキソール)+ペグフィルグラスチム(ジーラスタ) 2週ごとに4回
- トラスツズマブ毎週投与法 トラスツズマブ(ハーセプチン) 1週ごとに1年間 HER2陽性
- トラスツズマブ3週毎投与法 トラスツズマブ(ハーセプチン)3週ごとに1年間 HER2陽性
- トラスツズマブ+ペルツズマブ トラスツズマブ(ハーセプチン)+ペルツズマブ(パージェタ)3週毎に1年間
◎抗がん剤略称
●微小管阻害剤
細胞分裂を阻害することにより、がん細胞の増殖を抑える
- DTX,DOC,TXT ドセタキセル水和物(タキソテール、ワンタキソテール)タキサン系
- PTX,TXL.TAX パクリタキセル(タキソール、アブラキサン)タキサン系
- HAL エリブリンメシル酸塩(ハラヴェン)
- VNR ビノレルビン酒石酸塩(ナベルビン)ビンカアルカロイド系
●アントラサイクリン系(アンスラサイクリン)抗生物質
DNAやRNAの合成を妨げることなどにより、がん細胞の増殖を抑える
- DOX、ADM 塩酸ドキソルビシン(慣用名:アドリアマイシン)(アドリアシン)
- EPI 塩酸エピルビシン(ファルモルビシン)
- アクラルビシン(アクラシノン)
- MIT ミトキサントロン塩酸塩(ノバントロン)
- MMC マイトマイシンC(マイトマイシン)
- ピラルビシン(ピノルビン、テラルビシン)
●代謝拮抗剤
増殖の盛んながん細胞に多く含まれる酵素を利用し、がん細胞の増殖を抑える
- 5-FU フルオロウラシル(5FU、フラキュール、ベントン)注射、錠剤 フッ化ピリミジン系
- TGF,FT テガフール(フトラフール、サンフラール、イカルス)経口 座薬 フッ化ピリミジン系
- UFT テガフール・ウラジル(ユーエフティ)経口 フッ化ピリミジン系
- 5‘-DFUR ドキシフルリジン(フルツロン)経口 フッ化ピリミジン系
- カペシタビン(ゼローダ)経口 フッ化ピリミジン系
- S-1 テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(ティーエスワン)経口 フッ化ピリミジン系
- Ara-C シタラビン(キロサイド)ピリミジン系
- ゲムシタビン(ジェムザール)ピリミジン系
- MTX メトトレキサート(メソトレキセート)葉酸代謝拮抗薬
●白金製剤
白金(プラチナ)を含んでいます。DNAに結合することによって、がん細胞の増殖を抑えます。
- CBDCA カルボプラチン(パラプラチン)白金錯体
●アルキル化剤
DNAに強力に結合し、細胞分裂を止め死滅させることにより、がん細胞の増殖を抑える
- CPA シクロホスファミド(エンドキサン)液剤、錠剤、注射 アルキル基を持つ化学物質を含んでいます。
- TESPA チオテパ(テスパミン)
●トポイソメラーゼ阻害剤
DNAの合成に関わる酵素の働きを妨げ、がん細胞の増殖を抑える
- CPT-11、IRT イリノテカン塩酸塩水和物(カンプト、トポテシン)
◎(抗)ホルモン療法剤
●抗エストロゲン剤(経口)
エストロゲン受容体を塞ぐことで、エストロゲンの作用を抑える
- TAM クエン酸タモキシフェン(ノルバデックス、アドパン、エマルック、タスオミン)
- TOR クエン酸トレミフェン(フェアストン)閉経後
●LH-RHアゴニスト(皮下注射)内分泌療法薬 閉経前
閉経前は卵巣から分泌されたエストロゲンが主であり、その経路を止めるため
- ZOL 酢酸ゴセレニン(ゾラデックス)閉経前 注射
- LEU 酢酸リュープロレリン(リュープリン)閉経前 注射
●アロマターゼ阻害剤(経口)内分泌療法薬 閉経後
閉経後は、腎臓にくっついている副腎から分泌された男性ホルモンからつくられたエストロゲンが主になります。
脂肪組織や乳がん組織にあるアロマターゼという酵素が必要であるため
アロマターゼを阻害することでエストロゲン産生を抑える
- AFE 塩酸ファドロゾール水和物(アフェマ)閉経後
- ANA アナストロゾール(アリミデックス)閉経後
- EXE エキセメスタン(アロマシン)閉経後
- RET レトロゾール(フェマーラ)閉経後
●そのほか
- MPA メドロキシプロゲステロン酢酸エステル(ヒスロンH200)抗悪性腫瘍黄体ホルモン製剤 経口
- MPT メピチオスタン(チオデロン)抗乳腺腫瘍剤 経口
- メチルテストステロン(エナルモン)再発時 アンドロゲン受容体作動薬 経口
- エチニルエストラジオール(プロセキソール)再発・閉経後 エストロゲン受容体作動薬 経口
- プレドニゾロン/メチルプレドニゾロン(プレドニン、メドロール)錠剤 注射 合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)
- DEX デキサメタゾン(デカドロン、オルガドロン)液剤、注射 合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)
◎そのほかの作用をする薬剤
●悪性腫瘍による高カルシウム血症薬 溶骨性骨転移 骨吸収抑制剤
- パミドロン酸ニナトリウム(アレディア)点滴
- ゾレドロン酸(ゾメタ)点滴
●分子標的薬(抗体治療薬)
- トラスツズマブ(ハーセプチン)点滴用・注射用 抗体薬(モノクローナル抗体)標的分子:HER2
- ペルツズマブ(パージェタ)点滴用 抗体薬(モノクローナル抗体)標的分子:HER2
- T-DMI トラスツズマブ エムタンシン(カドサイラ)点滴 抗体薬(モノクローナル抗体)標的分子:HER2
- エベロリムス(アフェニトール)経口 mTOR阻害薬 標的分子:mTOR
がん細胞の増殖やがん細胞に栄養を与える新しい血管の形成を抑える
- ラパチニブ(タイケルブ)経口 HER1.2チロシンキナーゼ阻害薬 標的分子:EGFR(上皮増殖因子受容体)、
◎化学療法の副作用を軽減する薬剤
●制吐剤(吐き気止め)など
- 塩酸グラニセトロン(カイトリル)5-HT3受容体拮抗型制吐剤
- 塩酸アザセトロン(セロトーン)5-HT3受容体拮抗型制吐剤
- 塩酸オンダンセトロン(ゾフラン)5-HT3受容体拮抗型制吐剤
- 塩酸トロピセトロン(ナボバン)5-HT3受容体拮抗型制吐剤
- 塩酸ラモセトロン(ナゼア)5-HT3受容体拮抗型制吐剤
- インジセトロン塩酸塩(シンセロン)5-HT3受容体拮抗型制吐剤
抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)
- DEX デキサメタゾン(デカドロン、オルガドロン)錠剤、注射 化学療法時の制吐作用 副腎皮質ホルモン薬
- オランザビン(ジプレキサ)抗精神病薬・双極性障害治療薬・制吐薬
- 予期性嘔吐予防にマイナートランキライザーを使用する場合
- 発熱性好中球減少時には、シプロフロキサシン(CPFX)フルオロキノロン系抗菌薬
●白血球増加剤
- ナルトグラスチム(ノイアップ)
- レノグラスチム(ノイトロジン)
- フィルグラスチム(グラン)
※参考:国立がんセンターがん情報サービス がんの治療に使われる主な薬
最近更新されたページ
私の記録初診から組織診まで 2019年記録 術前化学療法の記録 2020年記録 2021年記録治療の前の準備 化学療法前の準備 手術前の準備 放射線療法の準備各種情報保存 病院に関する情報 乳がんを...
2021-09-15 06:27:26
3月25日術前ラストケモ 5月8日手術...
2021-09-15 06:26:52
2021年記録 ...
2021-09-15 06:19:20
◎療法略称 ※化学療法レジメンの処方例は日本乳癌学会のこちらのページで。 ※( )内は製品名です。 ◆初期治療として使用される主な併用化学療法 クラシカルCMF シクロホスファミド(エンドキサン)+メ...
2019-12-09 01:56:43
放射線療法-スキンケアのヒントhttps://www.breastcancer.org/treatment/radiation/skin/care Breastcancer.orgからの情報放射線治療...
2019-11-24 10:45:43
◎術前化学療法の記録◎採血時の血液検査している項目 ※検査していないものは赤字 アルブミン、CRP、AST、ALT、AST/ALT比、γ-GTP、ALP、LDH、総ビリルビン、CK、CK-...
2019-11-13 16:51:21
・初診から組織診まで2019年7月18日・がん検診とかではなく、股関節に痛みがあり整形外科にかかったところ外科的には問題ないとの事で、かかりつけの内科医から紹介で総合病院へ。・CTで検査してみることに...
2019-11-13 16:43:56
◎間違った情報にだまされないために以下のサイトが大変有用です。 がん治療で悩むあなたに贈る言葉 アメリカ在住がん研究者のブログ 大須賀 覚氏 やさしいがん講座 (第1回) 標準治療について がん情報サ...
2019-10-14 21:43:43
◎転移に関する情報 腹膜播種 (腹水の原因にもなる) 通常の浸潤性乳管癌にはみられない再発形式ですが、浸潤性小葉癌の再発症例に「腹膜播種」はある 腹膜播種とは何か? 「がん治療応援サイト」...
2019-10-12 14:52:02
◎各種検査結果などの見方 腫瘍マーカーの見方 「がん治療応援サイト」さんの、わかりやすいまとめ リンク→「腫瘍マーカーの見方」 臓器別腫瘍マーカー 乳癌の場合は、CA15-3、CEA(癌胎児...
2019-10-11 19:40:08
◎病院に関する情報 専門医、認定・関連施設を探す 乳癌学会の専門医や、乳癌学会で定める認定施設を探したい時は、 日本乳癌学会の こちらの「専門医、認定・関連施設一覧」から探せます。(リンク先ページの一...
2019-10-11 16:46:04
◎乳がんを知るためのガイド がんになったら手にとるガイド 国立がん研究センターがん対策情報センター著 無料の電子書籍です。 多数の乳がん患者を診察してきた病院等でさまざまなガイドが公表されています。 ...
2019-10-11 15:38:11
◎薬物療法の情報 がんの薬物療法 (がん治療と研究のトピックス) 日本医科大武蔵小杉病院の腫瘍内科 勝俣範之医師による情報です。 (日本では腫瘍内科の医師が割合的に少ない) ...
2019-10-11 11:29:27
◎乳房再建手術関連の情報 乳房再建手術 情報知った上で 自分に向いた方法を 矢野智之・がん研有明病院形成外科部長インタビュー 乳房再建で用いられる米国のアラガン社の乳房インプラントについ...
2019-10-10 19:22:48
◎生活習慣などの情報 低気圧による体調変化に関し 「低気圧」で体調不良を起こしやすい人の特徴 内耳の影響の可能性がある。(乗り物酔いなどが起こる人に多い傾向) 対策としてのマッサージ 気象病&hel...
2019-10-09 13:34:12
◎個人的記録です。 Twitter等のSNSだと情報がすぐ流れてしまい探すのが大変なので、記録しておきたいものをまとめてます。 医療情報は日進月歩なので、現時点で最新のものとは限らず、また異論があるも...
2019-10-08 01:27:07
右メニューサンプル右メニューはヘッダーメニューの【編集】>【右メニューを編集する】をクリックすると編集できます。 ご自由に編集してください。 ここを編集する...
2019-10-07 10:53:50
まずは最初に発信したい文章を自由に入力して保存ボタンを押してみましょう。これで即ページ上に情報発信が可能です。簡単ですね。ちなみに改行したい時は「Shift+Enter(return)」、段落を変える...
2019-10-07 10:53:50
はじめにここは、雑談・質問・相談など何でも話題にする掲示板です。掲示板についてお知らせ特にありません。禁止事項 掲示板の趣旨と関係ない書き込み 誹謗・中傷含む書き込み 他サイトやアプリの宣伝 招待UR...
2019-10-07 10:53:50