「うん、『かみさま』の話だね」
「俺たちの『かみさま』はここ、第52層にいるよ。うん、あそこの……光っている塊。見える?あれだよ。
うん、大きいよね。俺ときみと、あと10人くらいが肩車したって敵わないくらい大きいよね。球みたいだけど、天井まで伸びているし。
あそこが、俺たちが来たところで、帰るところなんだ」
『かみさま』のいるところ |
「ここが最下層だって話はしたっけ?で、多分ここが一番広い。で、多分ふねの真ん中らしいよ。
壁に別の層への階段が、4方向に4つあるでしょう。ここに来やすくなってるんだよ。多分ね。
ぐるっと囲むように通路と柵があるけど、途中に下に降りるための階段があるよ。見える?
そこを降りていけば、柵越しにしか見れなかった『かみさま』のすぐ近くに行けるってわけ。
まあ……俺たち管理者くらいしか降りたりしないし、あんまり入っちゃいけないよ。きみはここから見るだけね。
……それなりに高さあるし、落ちないように気を付けなよー」