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+ハツカネズミ(野生)-Opened

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ハツカネズミの写真はWikipediaより。パブリックドメインのもの。

アニマルガール概要
種名: ハツカネズミ
個体名: なし。友人には種名か、種名をもじった愛称で呼ばれています。
個体識別子: #5290
管理権限: 0
身分: ジャパリ中央女学院 中等部 1 年
居住区: ジャパリ中央女学院内 部室棟 空き部屋 (本人の強い希望による)
野性解放: 確認されていません

[追記: 個人情報 (要 管理権限-2)]
趣味: 動画投稿。「はちこ」というハンドルネームで夜遅くに歌の配信を行っていますが、周囲には隠しています。オリジナル曲もいくつか作曲しています。飼育員「ナナ」「ユリ」「ミク」「アイリ」らで構成されるアイドルグループ「████」による「けものみち」のカバーが園内ネットでヒットし、500回以上再生されました。
性格: 明るく話しかけやすい友好的な性格で、周囲との間に壁を作りません。
備考: ジャパリ中央女学院入学前は鉄道や飛行機でパーク中を旅していたため、パーク各地の様々なことを知っています。当時知り合ったアニマルガールや職員たちとは現在でも園内SNS「けもノート」等を通じて連絡を取り合っているようです。しかし現在は女学院に引きこもっていて、めったに外出しません。

[学生情報 (要 管理権限-2)]
- 生徒会所属: 厚生委員会
- 部活動所属: 水泳部
- 成績情報: 国語科3, 数学科5, 理科5, 社会科2, 外国語科3, 家庭科4, 技術科3, 芸術科3, 体育科5
- 問題行動: 報告されていません
- 社会性: 良好
- 進学希望調査: 進学希望なし

+[追記]-[閉じる]
 
理事会の要請により██教師が説得にあたり、ハツカネズミが進学を希望しないよう誘導しました。
 
理事会の決定に反対します。学ぶ意思があるすべての者には学ぶ権利が与えられるべきです。
██教師

 

[健康管理情報 (要 管理権限-2)]
- 最終特殊健康診断: 205█/█/12 異常あり
- サンドスター代謝: 体内に原因不明のサンドスター結晶性腫瘍が複数認められています。腫瘍の体積は減少傾向にあります。研究のため定期的な健康診断が望まれます。
- 還元前記憶の保持: あり(程度2)
- 特記事項: AGAに過去の照合情報あり。ヒットは2件です。

+[AGA照合情報を閲覧する(フェデレーションログイン)]-転送します。

Animalgirls Genome Archive にようこそ。
AGAは20██年以降に発見されたすべてのアニマルガールのゲノム情報を格納しています。

個体識別子#5290の検索結果を表示します。
個体識別子: #5290
実塩基配列データ: [ダウンロード]

#5290はハツカネズミMus musculusのアニマルガールです。
Mus musculusの照合データ一覧を表示します。
現在、パーク運営事務局が把握しているハツカネズミのアニマルガール個体数は 5 です。

照合データ一覧
登録日 還元日 一致率 識別子
20██/09/13 N/A 1.0000000 Mus musculus 標準試料
20██/09/13 20██/12/11 0.9999893 #62
20██/09/13 N/A 0.9999734 #63
20██/09/02 N/A 0.9999362 #773
20██/07/31 N/A 0.9999752 #3212
205█/02/18 205█/06/10 0.9999884 #5290
205█/09/28 N/A 0.9999883 #5290
20██/05/27 N/A 0.9999237 #7112

† 205█/06/10に動物還元した際に平衡法の適用下にあった。サンドスター沈着の可能性あり: ███医師

 

■動物概要

+[詳細情報]-[閉じる]
  • 分類: ネズミ目ネズミ科ハツカネズミ属
  • 学名: Mus musculus
  • IUCN レッドリスト分類 (ver3.1, 2016): LC(Least Concern) - 軽度懸念
  • 生息域: 主にヒトの近くに生息。
    • 家、納屋、穀倉など。耕地にも生息する。
    • 建物から離れて生息することはめったにない。
    • ヒトの周囲に生息するため、ハツカネズミ単独では生息できないツンドラや砂漠でも生息可能。
  • 生態
    • 環境適応性が高い。特に乾きに強く、コンテナ等に潜り込んで船で移動することができる。
    • 生殖
      • 一夫多妻制の配偶システム。
      • メスの性フェロモンに晒されたオスが超音波で歌い、これが生殖ペアの選択に役立つと考えられている。
      • 4 - 9 月に生殖する。
      • 4 - 6 日に一度発情し、発情は一日続かない。
      • 妊娠期間は 19 - 21 日。(ここから二十日鼠の名がついたという説がある)
      • 適切な環境下では年間に 5 - 10 回出産する。
      • 一回あたり 3 - 12 子をもうける。
      • 子は生まれたときには裸で目が見えない。10 日後に毛が生えそろい、目は 14 日後に開く。
      • 3 週間で離乳する。
    • 寿命
      • 野生下: 12-18 ヶ月
      • 飼育下: およそ 2 年
    • 生息場所
      • 岩や壁の割れ目、あるいは地面に穴を掘って生息する。地下の巣は複雑な網目状に発展する。食料庫とねぐらが分かれていて、出口は 3 - 4 箇所存在する。
      • ヒトと共に生息する場合は、梁の裏、薪の間、あるいは食料庫などの食料源の近くに隠れ住む。巣は布切れや紙などの柔らかい素材で作成し、念入りに引き裂いた材料で内側を覆う。
    • 活動サイクル
      • 主に夜行性。ヒトと共に生息している個体は昼行性のことも。
    • 行動
      • 最大で 12.9 km/h の速度で走る。
      • 木登り、跳躍、水泳が得意。
      • その身体能力に反し、巣から 15 m 以上離れることは稀である。
  • 特記事項: ヒトへの伝染病媒介の危険性あり

 

飼育プロトコル (要 管理権限-3 or 該当個体担当特殊動物飼育員権限)

  • 205█/10/02 作成
    • GPS発信機の装着を義務付けます。常に現在位置を把握してください。
    • 研究施設への接近を禁じます。
  • 205█/04/01 追記
    • 飼育員の常時監視の態勢が困難になる20時以降の外出を制限してください。
    • 外出予定は3日前までに申請させてください。
  • 205█/06/09 追記
    • 学園都市区への接近を禁じます。

 

[管理情報 (要 管理権限-4 or 該当個体担当特殊動物飼育員権限)]

+閲覧にはログインが必要です。-管理権限-5を確認。情報をダウンロードします。
 ハツカネズミと【実験用マウス#773】との接触はなんとしてでも回避してください。【実験用マウス#773】の位置情報はジャパリパークフェデレーションシステムを通じてハツカネズミ担当特殊動物飼育員に通達されますので、参考にしてください。接触回避のために高位権限が必要な場合は、権限自動承認システムにより一時的に無条件で管理権限-3が与えられます。ただし理由なき高位権限獲得は厳罰に処されますので注意してください。
 ハツカネズミによる園内ネットを通じたやり取りは自動収集され、担当特殊飼育員の端末に転送されます。必ず検閲してください。ハツカネズミが【実験用マウス#773】 と接触する / の詳細な情報を得る 恐れがある場合、欺瞞情報「通信障害」を適用しジャパリ中央女学院 部室棟 全域の通信を遮断した上で、速やかにパーク運営事務局に対し緊急度1の緊急案件通達を行ってください。
 万が一接触が確認された場合は、ジャパリ大学学生生活支援センター所属【実験用マウス#773】担当カウンセラー「凛堂美香」に即時連絡を行い、またパーク運営事務局に対し緊急度4の緊急案件通達を行ってください。
 ジャパリパーク安定運営の成否はあなたにかかっています。この管理情報は決して他言してはいけません。
-[情報の漏洩を防止するため、閲覧後はログアウトしてください。]

 

[外出申請記録 (要 管理権限-3 or 該当個体担当特殊動物飼育員権限)]

外出許可申請記録簿
外出予定日 行き先 理由 可否
205█/05/12 ██山 友人とハイキング 許可
205█/06/03 ██山 ハイキング 許可
205█/06/05 ██山 ハイキング 却下
205█/06/06 ██山 ハイキング 却下
205█/06/12 ██山 ハイキング 却下
205█/06/13 パークセントラル市民プール 水泳 却下

 

第01期担当特殊動物飼育員「安堂梢」による記録[要 管理権限-1]

  • ハツカネズミは休日も自らの居室にこもることが多く、必要がない限り外出しません。
  • 水泳部の友人に誘われて、205█/05/12に学園都市区近くの██山へ行きたいという外出申請がありました。初めての外出申請です。良い傾向だと思います。
  • ハイキングが気に入ったようです。今度はひとりで██山に行ってきました。██山に行くと、忘れてしまった大切な何かを思い出しそうになるそうです。
  • 外出申請が通らないので落ち込んでいるようです。
  • ハツカネズミが外出申請の却下理由を知りたがっています。
    • 理由を伝えることはできません。これは管理権限-4未満に対し秘匿される情報です: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
    • 飼育プロトコルが更新されました。今後、学園都市区への接近は禁じられます: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
  • ハツカネズミは強く落ち込んでいます。
  • 気分転換にパークセントラル市民プールに外出申請を行うように提案しましたが、許可が下りませんでした。
    • パークセントラル市民プールはサンドスター研究所の隣接地区に位置しています。飼育プロトコル違反です: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
  • これほどまでに厳重な飼育プロトコルが必要な個体には思えません。
  • ハツカネズミがかわいそうです。飼育プロトコルの改善を要求します。
    • 飼育プロトコル更新の必要性を認めません: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
      • 納得いきません: 特殊動物飼育員「安堂梢」 (管理権限-2)
        • 現行の飼育プロトコルに厳密に従ってください: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
  • ハツカネズミは自身の監視体制に疑問を抱いています。
  • 厳しい監視体制を強いられていることに対する反発が見られます。
  • 理由なくこれほど厳重な飼育プロトコルを適用していることで、ハツカネズミとの間に深い溝を感じています。
  • ハツカネズミが私の発言に反発することが多くなりました。
  • もう限界です。アニマルガールとの間に信用を築くのを妨げる飼育プロトコルは削るべきだと思います。
    • 飼育プロトコルの更新要求は却下されました: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
      • もう異動させてください。私はフレンズにこんな思いをさせたくて特殊動物飼育員になったんじゃない: 特殊動物飼育員「安堂梢」 (管理権限-2)
        • 特例により異動を認めます。パーク運営事務局からの連絡をお待ち下さい: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)


第02期担当特殊動物飼育員「南新造」による記録[要 管理権限-1]

  • 問題行動は見られません。
  • 温厚な性格です。学校における人間関係にも問題はなさそうですが、飼育員に対する反発が見られます。
  • 常時監視が必要には思えません。飼育プロトコルの改善が必要です。
    • 飼育プロトコル更新の必要性を認めません: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
      • 了解です。監視を継続します: 特殊動物飼育員「南新造」 (管理権限-2)

 

関連資料「事案#434」 (要 管理権限-4)

+閲覧にはログインが必要です。-管理権限-5を確認。情報をダウンロードします。

 事案#434はハツカネズミのアニマルガールの世代交代に関与しています。以下の記録においては、アニマルガールの世代がアクセス時点とは異なることに留意してください。
 AGAのデータも併せて参照することが推奨されます。

映像資料: 205█/06/10 15:56 ██山 定点カメラ

【実験用マウス#773】が崖の接近防止柵を乗り越え、柵に腰掛けている。ハツカネズミがその様子を少し離れたところから心配そうに伺っている。【実験用マウス#773】は何度もため息をついているような様子を見せる。
やがて【実験用マウス#773】は柵から下り、崖を背にしてあるき出した。ハツカネズミが【実験用マウス#773】に近づいていく。
その時、崖の方から強烈な西日が差し、【実験用マウス#773】が振り返る。【実験用マウス#773】は夕日に吸い込まれるように崖に向かって走り出す。
ハツカネズミは【実験用マウス#773】を静止しようと声をかけたようだったが、【実験用マウス#773】は聞こえていない様子だ。
【実験用マウス#773】が柵を飛び越えた。ハツカネズミがすぐ後に続く。
2人は定点カメラの視界から外れる。

 

音声記録: 205█/06/10 16:21 パークセントラル 高度救命救急センター

███獣医師: サンドスター濃度が 22 % を割った。このままだとあと数分で齧歯目のAG下限に達するぞ。
███医師: サンドスター静注。はやく。消費を止めないと。
███獣医師: 3 M 打って。
███看護師: はい。
███医師: 輸血もはやく。
███獣医師: だめだ、散逸してしまう。受け付けない。ショック状態だ。
ハツカネズミ: (うめき声)
███獣医師: 意識が戻った。
███医師: 気を確かに。
ハツカネズミ: あの子に。
███看護師: 血圧低下。
███医師: エピネフリン静注。準備急いで。
███獣医師: 大丈夫。絶対に大丈夫だから。
ハツカネズミ: あの子は。あの子は大丈夫ですか。
███看護師: 【ナナミ】ちゃんなら無事。あなたが良くなったらすぐに会えるよ。
███獣医師: サンドスターを受け付けてない。もうすぐ 20 % に達する。AG化が解けるぞ。代わってくれ。
███医師: いや、まだだ。
███看護師: バイタル危険域です。
ハツカネズミ: あの子に伝えてください。私が忘れても。
███医師: 諦めるな。
███獣医師: もう無理だ。20 % 切った。透過してきてる。はやく治療を。
███看護師: 聞きましょう。
ハツカネズミ: 私はあなたに生きていてほしかった。
███獣医師: 代わってくれ。手遅れになる。
███医師: くそ。
███獣医師: この損傷じゃサンドスターが抜けたら即死だ。平衡法使おう。ドーム治療器を。急いで。
ハツカネズミ: どうか。
███看護師: ドーム治療器の準備はできています。
███獣医師: 移すぞ。反対側持って。せーの。
███医師: よいしょ。
ハツカネズミ: どうかあの子のこと、お願いします。
███医師: 任せてくれ。あの子は我々の宝だ。パーク全職員の全力を持って保護する。
███獣医師: 心配しないで。怖がることはない。大丈夫だから。
███医師: すまない。どうか元気で。
ハツカネズミ: (咳き込む)
███獣医師: 閉めるぞ。せーの。
[ドーム治療器の扉が閉まる音]
███獣医師: 吸引して。サンドスター分圧を 5 kPa に。いや、限界まで上げて。
███看護師: 吸引開始。フィルタリング良好です。分圧上がってます。
███医師: くそ。あと10分早ければ間に合ったかもしれないのに。
███獣医師: 動物還元確認。16時38分。

 

音声記録: 205█/06/10 17:47 パークセントラル 高度救命救急センター

五木研究員: 【ナナミ】は大丈夫なのか。
███医師: 全身を強く打っていましたが、野生ハツカネズミのフレンズが下敷きになったおかげで落下の衝撃はかなり抑えられたようです。現在は体内のサンドスターによってほとんど完治してるように見えます。失った分のサンドスターさえ回復すればすぐにでも意識は戻るでしょう。
五木研究員: そうか。一体【ナナミ】はどうしてそんなことを。
███医師: (苛立ちながら) あなたたちのせいじゃないんですか。
五木研究員: 確かにそうかもしれない。もう一人はどうなっている。
███医師: 野生の方は、残念ながら。現在は獣医師が治療にあたっています。
五木研究員: (無言)
███医師: 平衡法で治療したので体内にサンドスターが高濃度で残留しそうです。フレンズ化の可能性が他個体よりは高まるかもしれません。念のためAGAに追記しておきます。
五木研究員: ああ。
███医師: あなたたちは研究の方法を変えるべきです。ここはジャパリパーク、本土の研究所とはわけが違うんですよ。
五木研究員: しかし、動物実験なしでサンドスター研究を行うことはできない。
███医師: (ため息) なにも動物実験をやめろとは言いませんよ。でもさすがにあの実験は良くなかったんじゃないですか。
五木研究員: しかし【ナナミ】は。
███医師: 確かに彼女は今のサンドスター研究に必要な人材ですよ。でもそれは結果論です。
五木研究員: (無言)
███医師: 部外者の私が何を言っても無駄ですが、せめて彼女のメンタルケアはちゃんとしてやってくださいね。生みの親として。お願いしますよ。
五木研究員: わかっている。

 

音声記録: 205█/06/13 10:43 パークセントラル 中央病院 短期入院病棟

凛堂カウンセラー: これよりカウンセリングを開始します。【ナナミ】が自殺を図ってから最初のコンタクトです。
[スライドドアを開閉する音]
【実験用マウス#773】: あ、凛堂さん。お久しぶりです。
凛堂カウンセラー: 久しぶりだね、【ナナミ】。身体の調子はどう。
【実験用マウス#773】: おかげさまで。いつもありがとうございます。
凛堂カウンセラー: いいのよ。これがあたしの仕事だから。また論文読んでるの。
【実験用マウス#773】: はい。フィンランドの研究者のサンドスター物性研究です。面白いですよ。
凛堂カウンセラー: それは面白そうね。
【実験用マウス#773】: とっても面白いです。
凛堂カウンセラー: 冗談のつもりだったんだけどな。いやでも、元気そうで安心したよ。
【実験用マウス#773】: 私はとっても元気ですよ。すぐにでも研究室に戻りたいのに、ドクターが帰らせてくれないんです。
凛堂カウンセラー: それにしても、最近はそんな悩んでる様子なかったのに。なんでこんなことになったの。
【実験用マウス#773】: いやいや、悩みはつきないですよ。わたしは死ぬまで科学に貢献しなきゃいけないのに、こんなことに時間を取られるのは本当に心外です。
凛堂カウンセラー: 志は立派だけど、死んじゃったらなんにもならないんだよ。
【実験用マウス#773】: いや、むしろ逆ですよ。いつ死ぬか分からないんだからもっともっと頑張らないと。
凛堂カウンセラー: んん。(戸惑ったように)
【実験用マウス#773】: あれ。わたし今変なこと言いましたか。
凛堂カウンセラー: いや。なんでもない。なんでもないよ。
【実験用マウス#773】: どうされましたか。
凛堂カウンセラー: まさか怪我人に心配されるとはね。ところで、怪我した日のことは覚えているかい。
【実験用マウス#773】: それがよく覚えていないんですよね。分析に煮詰まって、いつも通り夕日を見に丘に行ったのは覚えてるんですが。
凛堂カウンセラー: そうなのか。
【実験用マウス#773】: あっでも、行く途中でハツカネズミちゃんに会ったのは覚えていますよ。なんかやたらと心配されました。研究に煮詰まっただけだったんですけどね。
凛堂カウンセラー: そう。
【実験用マウス#773】: 早くよくなってハツカネズミちゃんに会いたいです。励ましてもらったのに、イライラしていたのでついきつく当たってしまって。謝らないと。
凛堂カウンセラー: そうなんだね。
【実験用マウス#773】: 凛堂さん、どうしたんですか。えっ。なんでそんな泣きそうになってるんですか。わたしなにか気に障ること言いましたか。
凛堂カウンセラー: なんでもない。なんでもないんだ。
【実験用マウス#773】: (しばらく無言)
【実験用マウス#773】: もしかして、ハツカネズミちゃんになにかあったんですか。
凛堂カウンセラー: いや。何もない。
【実験用マウス#773】: うそですよね。わかります。教えてください。
凛堂カウンセラー: 何もない。君は気にしなくていいんだ。
【実験用マウス#773】: 教えてください。わたしに関係があるんですか。
凛堂カウンセラー: (しばらく無言)
凛堂カウンセラー: 実は、君と同じ事故に巻き込まれて。
【実験用マウス#773】: 無事なんですか。
凛堂カウンセラー: 当たりどころが悪かったらしくて。
【実験用マウス#773】: どうなったんですか。
凛堂カウンセラー: (無言)
【実験用マウス#773】: 教えてください。お願いします。
凛堂カウンセラー: 大丈夫。今も元気だよ。
【実験用マウス#773】: 還元されたんですか。
凛堂カウンセラー: (無言)
【実験用マウス#773】: もう、謝る機会はないのですね。
凛堂カウンセラー: すまない。
【実験用マウス#773】: なんで謝るんですか。教えてくれてありがとうございます。
凛堂カウンセラー: 本当にすまない。

 

音声記録: 205█/09/13 09:32 ██山麓

███パークガイド: 齧歯目と思わしき未登録のアニマルガールを発見しました。過去のフレンズアーカイブとの類似性から、ハツカネズミのアニマルガールと予想されます。接触を試みます。
███パークガイド: こんにちは。
ハツカネズミ: こんにちは。ここは一体。
███パークガイド: ここはジャパリパークだよ。君みたいな子がたくさんいるんだ。君は自分が何者かわかるかな。
ハツカネズミ: ハツカネズミです。
███パークガイド: それは覚えているんだね。
ハツカネズミ: はい。ここ、来たことがあります。前、なんかすっごく悲しいことがあったような。
███パークガイド: (小声で) 還元前の記憶を有しているようです。
███パークガイド: 他になにか憶えていることはある。
ハツカネズミ: うーん。ごめんなさい、よく分からないです。

 

議決: 205█/09/14 14:50

【ナナミ】こと【実験用マウス#773】は今やサンドスター研究に欠かせない存在です。
我々は【ナナミ】研究員が研究に集中できる環境を用意することこそが、増え続けるセルリアンの脅威に立ち向かうために必要なことだと考えています。
事案#434の再発を防止するため、ハツカネズミと【ナナミ】研究員との邂逅は、再度アニマルガール化したハツカネズミに多少の不便をかけてでも阻止しなくてはいけません。
【ナナミ】研究員は管理権限-3を保持しているため、事案#434は管理権限-4未満の者に対し秘匿されるべきです。
また、万が一【ナナミ】研究員がこのページを目にしてしまった場合に備え、【ナナミ】研究員に関する部分を自動で非表示化するよう設定することを提案します。
更に園内SNS「けもノート」での交流を防ぐために、互いのアカウントを認識できないように調整しておくべきです。

サンドスター研究所  アニマルガーリゼーション研究室 測定チーム 研究チーフ「五木達也」

承認します: 鷹峰遥

【ナナミ】の名前はパッと見じゃ読めなくなるように設定しておいたぜ。けもノートの方は実際のブロック状況に関わらず、互いにブロックされてる扱いになるようにした。アカ名じゃなくて個体識別子の方と結びつけて設定したから、新しいアカ作っても対応できる。たったこれだけの軽作業で俺を呼ぶな。俺は便利屋じゃねぇ: 四方辺浩司

いやこの作業をそんな数十分で軽く片付けられるの、四方辺さんくらいしかいませんよ: 五木達也

-[情報の漏洩を防止するため、閲覧後はログアウトしてください。]

 

 

閲覧申請フォーム (要 管理権限-1)

+[ハツカネズミに関連する資料の閲覧権限を申請する(フェデレーションログイン)]-転送します。

注意: 閲覧申請の履歴は管理権限-3以上の管理者に公開されます。理由なき閲覧権限要求は就業規則4-1-3違反となり、処罰の対象となりますのでご注意ください。

From: ジャパリ大学学生生活支援センター所属カウンセラー「凛堂美香」 (管理権限-2)
Request: 関連資料「事案#434」の閲覧権限を要求します
カウンセリングに必要なため

-Reply
From: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
Notification: 権限要求は承認されました

From: 第01期ハツカネズミ担当特殊動物飼育員「安堂梢」 (管理権限-2)
Request: 関連資料「事案#434」の閲覧権限を要求します
ハツカネズミの個体情報が不足しています。担当飼育員として得られる情報は可能な限り得ておきたいです。よろしくお願いします。

-Reply
From: 権限自動承認システム
Notification: 権限要求は拒否されました
事案#434には管理権限-4以上の閲覧制限が課されています。
特殊動物飼育員「安堂梢」の自動昇位は管理権限-3までが有効です。
管理権限-4以上の管理者による手動承認をお待ち下さい。
 -Reply
From: 試験解放区監督官「████」 (管理権限-4)
Notification: 権限要求は拒否されました
事案#434には飼育員に必要な情報は含まれていません。

From: 試験解放区専門ガイド「████」 (管理権限-3)
Request: 関連資料「事案#434」の閲覧制限の引き下げを要求します
Comment: この資料の閲覧権限設定は明らかに高すぎます。一般的なアニマルガールの閲覧制限は管理権限-2以下に設定するよう、アーカイブガイドラインで定められています。

-Reply
From: パーク運営事務局最高顧問「鷹峰遥」 (管理権限-5)
Notification: 閲覧制限の変更要求は拒否されました
Comment: 事案#434の閲覧制限は管理権限-4以上が妥当です。

-Reply
差し出がましい真似をして大変申し訳ありませんでした。

 

[EOF]

 

+補足設定覚書(閲覧非推奨)-閉じる

いつか使うかもしれないので、今回の記事で使った脳内設定をまとめています。
JGP wikiの方には収載しないつもりです。

  • ナナミは優秀な研究員としてジャパリグループに雇用されているが、精神的に不安定のため頻繁にカウンセリングを受けている。(後日ナナミの設定を書く予定)
  • パークセントラル高度救命救急センターには獣医師と医師が常駐している。
  • 平衡法とは、対象の周囲の空気中のサンドスター濃度を引き上げることで、対象の体内にサンドスターを取り込ませる手法。もとは人為的にフレンズ化を引き起こすための手段として作成され、ナナミは平衡法の研究成果として人為的に誕生させられたフレンズのひとり。サンドスターを大きく失ったフレンズの治療に有効。
  • 平衡法はドーム治療器と呼ばれる治療装置で行うが、現在の技術では空気中のサンドスター濃度を8%以上に引き上げることができない。従って、著しく傷ついてサンドスターを取り込むことができないフレンズは平衡法による治療を受け付けない。
  • ドーム治療器の原理。大型の密閉空間に2つの穴を開け、片方をサンドスターを特によく透過する膜で多い、もう片方の穴から真空を引く。すると内部空間は約1気圧を保ったままで空気中のサンドスターの濃度が増加する。
  • けもノートどうしようかな。ナナミとハツカネズミが直接出会わないようにみんなして必死で監視してるわけだけど、SNSとかで繋がってしまうと非常に問題がある。これはナナミの側が研究に没頭していてSNSなどに手を出す暇がないという設定にしておくべきか。ハツカネズミがはちこの名で登録しているため気にしない
  • そもそも相互ブロック状態っていう設定にしました。

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