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今や世にあふれるチャットボット作成サービス。
ユーザ登録やら習熟にかかる時間を考えれば機能比較をしてから使い始めたいところ。
ですが、事業者側とてできるだけ多くの人に使ってフィードバックしてほしい!「サービス利用者〇〇万人突破!」だって早くうたいたい!!という思いのあることでしょう。中には登録前から細かな仕様がわからないサービスもあります。
さすがに網羅する気はありませんが、私が作ってみたいボットの作成に向けて登録してみたサービスについて紹介していこうと思います。(私が作ってみたいボット:口調、口ぐせを再現できるキャラクターボット@Twitter)
いくつか溜まってきたらそのうち比較表も作りたいですね。
■「SupportChatbot」byユーザーローカル
法人向けにチャットボットのサービス提供している事業者ですが、個人開発者向けにもAPI提供をしています。
以下、個人開発者向けチャットボットの情報です。(2018/12/17現在、管理画面にβ版の記載あり)
ザックリ総評
- 無料でボット返答の登録件数(URLあり/なし各1000件)、APIコール数500回/時はけっこうリッチ。
- GUIの管理画面内で動作テストができ、チャットボットの前提知識がほとんどなくても直感的にわかりやすい。
- 機能のベースラインは聞き役のFAQチャットボット+αを意識したものにみえる。
応答以外の発話や、ユーザに選択肢を提示して選んでもらうような積極的な会話機能はない。
またTwitter向けのキャラクターボットサービスに含められているような、個別ユーザに対応する機能はない。
・応答文に相手のユーザ名を含める
・キーワードに正規表現を使う
・ユーザ別の好感度(応答回数)を記録する など
機能情報
①利用可能プラットフォーム
LINE / Facebook / Twitter 各1アカウント
(ヘルプ・資料によるとSLACK等とも連携できそうです)
Twitterボットというと開発者アカウントを作成してAPIの取得審査を受けて……という過程がぱっと思い浮かびますが、
管理画面からアカウント認証(外部アプリからツイートするときの[連携アプリを認証]ですね)するだけです。
②API利用可能数:500回/時間
管理画面内で動作確認するのに使った回数も含みます。
③自動応答の設定項目
・会話パターン登録:基本的なキーワードマッチングのリプライ返答の設定。
部分一致/完全一致の選択可。正規表現不可、キーワードは1件につき最大5つ。
csvでの一括登録可(Export不可)。応答の優先度調整可。最大1000件登録可。
・知識データベース:リプライ文とWebサイトへのURLリンクをセットで返答する設定。
部分一致/完全一致の選択可。正規表現不可、キーワード(検索文)は1件につき1つのみ。
csvでの一括登録可(Export不可)。応答の優先度調整可。最大1000件登録可。
URL登録は任意のため、単一キーワードにリプライ返答させたい場合、会話パターン登録の拡張枠としても使える。
・類義語登録:キーワード(類義語)とグループ(代表語句)の関連付け設定。
グループに[お茶]、キーワードに[緑茶、玄米茶、ほうじ茶、ウーロン茶...]といった具合です。
グループによっては入力するといくつかキーワードがサジェストされ、クリックでの簡単登録もできます。
ここで登録できる類義語は次に紹介する[テンプレート応答]を設定しなかった場合に活用されます。
・テンプレート応答:
csvでの一括登録可(Export不可)。応答の優先度調整可。最大1000件登録可。
送られてきたメッセージが前述の[会話パターン登録]に登録したキーワード、[知識データベース]に登録した検索文にマッチングしなかった場合に返答するメッセージを設定できます。
設定しなかった場合。自動会話エンジンがメッセージを返します。類義語登録をしておくとこの時、キーワードを拾ってグループに関連した返答をします。
まぁ、ここは見ていただいた方がわかりやすいですね。
■類義語登録前の動作テストです
■類義語を登録します
■同じメッセージで動作テストをします
明らかに応答内容が変わったことがお分かりいただけるかと思います。
・口調・語尾
Googleで「チャットボット 語尾」と入れるとこのサービスが真っ先に出てくることからも、
このボットサービス最大の特徴と言って良いのではないでしょうか。
デフォルトセットとしてねこ・いぬ・老人の3種が用意されており、詳細設定や実際に反映するとどうなるかを確認できます。
会話パターンに登録した文章などを入力して、どう変換されるかを見てからカスタムするとよいかと。
感想:
ざっと機能を見渡してみて、なるほど企業向けのFAQボットサービスだなと感じました。
知識データベースと銘打ったWebリンクを付与できる応答が、基本的なリプライとは別項目として置かれているあたりから来る印象だと思います。これたぶん、FAQ食わせて一次回答しつつサイトに誘導するための項目ですよね。
軽くググってみたところAzureのQnAメーカーが無料で使えてtsvエクスポートもできるようなので、既存のFAQページがある場合はQnAメーカーに食わせてtsvで引っこ抜いてcsvに変換して文面とアンカー含めたリンク整えるだけである程度の規模までのFAQは置き換えられちゃうんじゃないでしょうか。
合わせて会話パターン登録と語尾設定で個性も出せるので、マスコットキャラがいる企業との相性がよさそうです。
個人開発者向けAPIといいつつ、ユーザ登録時に[会社名/学校名]を求めてくるあたりからも、そういった使い方を想定しているのでしょう。
とはいえ個人利用と相性が悪いかといえばそうでもなく、ある程度の範囲に留まるとはいえGUIベースのサービスで口調・語尾を一括置換できるのはとても便利です。
初めてキャラクターボットを作る時の候補にしてもよいサービスだと思います。
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