天正
天正(てんしょう)とは、日本の安土桃山時代の1番目の元号である。天正の年表天正期は、元亀4年7月28日(西暦1573年8月25日)から、天正20年12月8日(西暦1592年12月31日)まで。年西暦出...
001.紅き毛の 生えてぞ見ゆる 平家蟹 おらんだ文字の 横にあゆみて(宝珠亭船唄)
002.汐煙 立てゝ飯たく 平家蟹 兵粮方の 武士のはて(語安臺有恒)
003.中々に 岸に三つ四つ 平家蟹 弁慶蟹を とりこにぞする(萬々斎筬丸)
004.平家蟹 兜蟹とや 挑みあふ 錣引せし 昔しのびて(万丁庵柏木)
005.水鳥に 今もおどろく 平家蟹 逃げながら目を 空ざまにして(於三坊菱持)
006.怨念も 鵯越えや 偲ぶらん 空ざまに目の つく平家蟹(大堀花月楼)
007.緋の袴 着し面影や 室の津へ 身を沈めたる 平家蟹らは(松廼門鶴子)
008.執ねきの まだ懲りやらぬ 平家蟹 するどき鋏 前立にして(花躬)
009.味方みな 押し潰されし 平家蟹 遺恨を胸に はさみ持ちけり(金鍔)
010.鯛ひらめ 中に交れど 平家蟹 けして奢りの 坐には出ぬなり(羽毛多楼比可留)
011.火の消えし ごとにはあれど 磯岩に 群れつゝ飯を 炊く平家蟹(駿府 東遊亭芝人)
012.奢りたる 果こそ見ゆる 平家蟹 烟も立てず 飯や炊くらん(結城 椿園)
013.海そこの 海老とむつみて 平家蟹 伊勢と呼ばれし 武士のはて(金剛舎玉芳)
014.水鳥の 羽音に沫を 吹きたりし その怨念や 蟹となりなん(青梅 千本)
015.政道も 曲げる平家の しるしには 蟹に成りても 横道を行く(角有)
016.戦ひに 負けても敵に 後ろをば 見せぬ平家の 蟹の横這ひ(雛好)
017.浴深き 海の底なる 平家蟹 爪長くせし 人の果てかも(静洲園)
018.前の海 後ろの山ゆ 攻められて 霊も横ゆく 蟹となりけん(駿府 若葉)
019.友盛の なりし蟹とも 見ゆるなり 鋏に持ちし 長刀ほゝつき(語智窓腹光)
020.まねきたる 夕日の色の 平家蟹 泡をふく腹の 昔偲びつ(常陸村田 菊成)
021.石垣の 穴にこもれる 平家蟹 浪の寄せ手に 泡や吹くらん(楳星)
022.奢りたる ねぢけ平家の 武士は 横に道行く 蟹となりけり(歌評子頓々)
023.壇の浦 戦ふ波の 来しかたや 兵粮飯も 炊く平家蟹(国吉)
024.負け軍 無念と胸に 挟みけん 顔も真赤に なる平家蟹(青梅 衛門)
025.奢りたる 昔を偲ぶ 平家蟹 爪長くして 横に歩めり(下毛葉鹿 花好)
026.一の谷 八島は落ちし 平家蟹 甲羅に似せし 穴に住むらん(国吉)
027.戦ひの 時しも横に 逃げにけん 浜辺に泡を ふく平家蟹(年々斎米寿)
028.鋏をば 前立にして 平家蟹 備へも堅き 石垣の穴(和木亭仲好)
029.一念が 凝つて背びらに 面の皮 敦盛までも 蟹と成るらん(鈍々亭嘉勝)
030.平家蟹 鋏の刃をも 喰ひしめて 須磨と明石の 浦見てぞゐる(筬丸)
031.水鳥や 鵯越えに 懲りずまの 今は水そこ 這ふ平家蟹(玉芳)
032.甲をさへ 今はた色に 取る鎧 鋏の鈕も 持つ平家蟹(千住 紫竹園茂群)
033.世の中を 横に車の 平家蟹 廻る因果の 壇ノ浦かな(驪山亭音高)
034.時めきし 代の赤旗を 平家蟹 汝が甲羅の 色に見せけり(八王子 檜旭園)
035.平家蟹 空を飛び来る 水鳥の 羽音に怖ぢて 泡をふくらん(駿府 正舎鉾直)
036.奢りたる 平家も今は 落ちぶれて おのれ飯炊く 蟹となりけり(雪麻呂)
037.平家蟹 八島の人は 塩ゆでに すれども今の 色は赤肌(上総前久保 楚川)
038.戦ひに 負けし平家の ゆゑならん 蟹となりても 泡を吹くなり(南伊勢大淀浦 草寿庵有美)
039.西海に 沈みぬれども 平家蟹 甲羅の色も やはり赤肌(近江日野 敬喜)
040.落武者の 哀れなる身の 平家蟹 芦間隠れに 世を忍ぶらし(記長喜)
041.平家蟹 横這ひしつゝ 海の上を 己がものとや 誇るなるらん(武蔵金子 静下窟好文)
042.一ノ谷 逆落としなる 須磨の浦 浪にたゞよふ 平家蟹かも(小綱飯沼 明保廼早起)
043.汐干には 勢揃ひして 平家蟹 浮世のさまを 横に睨みつ(下毛小倉 楳良)
044.盛りにも直なる道を行はず今も横さにゆく平家蟹(常陸江戸崎 益友亭厚丸)
045.奢りたる 末の報いに 平家蟹 とられて今は 口に入るらむ(匂々堂梅袖)
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