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"ネビル、ヴォルデモートの蛇を知っているか?あいつは巨大な蛇を飼っていて......ナギニって呼んでる......"—ナギニを殺すよう依頼するハリー・ポッター[出典]
ナギニ(1998年5月2日死亡)とはヘビに変身する呪いをかけられたマレディクタスである。インドネシア出身[2]であるとされている。1927年に彼女は摩訶不思議サーカスのパフォーマーになっており、クリーデンス・ベアボーンと知り合った時点で、自らの意志でヘビに変身できる能力を有していた。1994年時点で完全にヘビに変化していたと思われ、ヴォルデモート卿のペットとなっていた。彼女は1994年に主人がバーサ・ジョーキンズを殺害した際に彼の分霊箱となっており、特別な信頼関係があったことが窺える。
ヴォルデモートが初めて力を失ったとき、彼はナギニの毒を力を取り戻すための水薬の材料として用い、その後1995年に復活を果たした。同じ年、ナギニはアーサー・ウィーズリーを攻撃して怪我を負わせたがウィーズリーは生き延びた。第二次魔法戦争中、ヴォルデモートを永久に葬るため、分霊箱であるナギニも破壊の対象となった。1998年、最後の分霊箱となったナギニはネビル・ロングボトムが振るったグリフィンドールの剣により殺害されたのであった。
ヘビに変身するナギニ
ナギニは元々、ヘビに変身する能力を持つ人間のマレディクタスであった。1927年時点で彼女は、スケンダーが主催する摩訶不思議サーカスの目玉アトラクションであった。スケンダーは彼女を「インドネシアのジャングル」で見つけたと主張していた、あるときナギニは、ニューヨークでマクーザの手から逃れヨーロッパに落ち延びたクリーデンス・ベアボーンと親しい関係を築いた。
摩訶不思議サーカスからの脱走を企てるクリーデンスとナギニ
1927年9月、ナギニとクリーデンスはクリーデンスの正体を突き止めるため摩訶不思議サーカスからの脱走を決意した。ナギニがヘビに変身するパフォーマンスの最中、クリーデンスがファイアドレイクを放ち、彼女はオブスキュリアルと脱出するためスケンダーに牙をむいた。
Nagini_%26amp%3B_Credence.jpgアーマ・ドゥガードを探すナギニとクリーデンス
その後、ナギニとクリーデンスは半妖精、アーマ・ドゥガードが住んでいるフィリップ・ローランド通り18番地に向かった。ふたりはゲラート・グリンデルバルドの腹心である賞金稼ぎガナー・グリムソンに追跡されていることに気がつかなかった。クリーデンスがアーマと話している最中、ナギニはグリムソンによって壁に閉じ込められてしまった。グリムソンはアーマを殺害し、クリーデンスのオブスキュラスに殺される前に脱出した。その間ナギニは壁から抜け出すことができなかった。
Nagini_%26amp%3B_Credence_met_Grindelwald.jpgグリンデルバルドと話すナギニとクリーデンス
それからまもなく、エッフェル塔近くの家の屋上にて、ナギニとクリーデンスは支持者に呼びかけを行っていたゲラート・グリンデルバルドに会った。グリンデルバルドはふたりにペール・ラシェーズ墓地までの地図を渡した。
レストレンジ家の霊廟において、ナギニとクリーデンスはユスフ・カーマやジェイコブ・コワルスキーと遭遇した。クリーデンスの正体がコーヴァス・レストレンジ5世であると考えていたカーマはクリーデンスを殺そうとした。ナギニはこのオブスキュリアルを守ろうと試みたが、カーマは邪魔すれば彼女も殺すと警告した。ニュート・スキャマンダー、ティナ・ゴールドスタイン、リタ・レストレンジが合流し、クリーデンスはコーヴァスではないとリタが証明した。こうしてナギニとクリーデンスの命が救われた。
次の間への扉が開かれると、ナギニと他の者たちはグリンデルバルドの集会に参加した。闇祓いたちが現れて戦闘が始まるとナギニは自分と一緒に残るようクリーデンスを説得した。しかし自身の正体を知るため、クリーデンスは説得を聞かずに黒い魔法使いのもとに加わった。打ちひしがれたナギニはリタの死も目撃し、カーマの手によって姿くらましし辛うじて生き延びたのであった。
ホグワーツ訪問 Hogwarts_Entrance_TCOG.jpegホグワーツにおけるナギニたち
グリンデルバルドの集会を生き延びたナギニは正式にニュート・スキャマンダー、テセウス・スキャマンダー、ティナ・ゴールドスタイン、ジェイコブ・コワルスキー、ユスフ・カーマらによるグリンデルバルドの対抗勢力に加わってホグワーツ魔法魔術学校を訪れた(トーキル・トラバースやルドルフ・スピールマンも一緒であった)。一行はホグワーツの高架橋で待ち受けるアルバス・ダンブルドア教授に対面した。
やがて血の呪いにより、ナギニは永久的にヘビへと姿を変えられてしまった。そしてヴォルデモート卿のペットとなった。ヴォルデモートがアルバニアでバーサ・ジョーキンズを殺害したとき、ナギニはすでに彼のものであった。
ヴォルデモートは幼児のハリー・ポッターを殺そうとした際に死の呪いの逆流を受けて力を失い、肉体を失ったときにナギニの助けを借りて生き延びていた。ヴォルデモートは自身の元に戻ったしもべ、ピーター・ペティグリューにナギニの毒を絞らせ、水薬を調合させて復活するまでの一時しのぎとして仮の体を手に入れた。1994年、ヴォルデモートがバーサ・ジョーキンズを殺害してナギニを分霊箱に変えると、ナギニはさらに主人の生存に貢献した。ヴォルデモートは他の何よりもナギニを大切にし、ナギニにとっては伝説のサラザール・スリザリンの子孫でありパーセルタングを話す彼への忠誠を強めた。ヴォルデモートがナギニを常に近くにおいていたことから、アルバス・ダンブルドアはナギニが分霊箱になったことを推理した。
Nagini_Riddle_House.jpgリドルの館において、アームチェアに乗ってマグルの存在を知らせるナギニ
1994年夏、ナギニはヴォルデモート、ペティグリューとともに、ハリー・ポッターを捕らえる計画を実行するまでの隠れ家としてリドルの館に滞在した。かつてリドル家に仕えていたマグルの老人で庭番のフランク・ブライスがヴォルデモートとペティグリューの会話を盗み聞きしていることにナギニは気づいた。ナギニはブライスの横を這って通り過ぎ、ヴォルデモート卿に警告した。闇の帝王はマグルの老人を殺害し、ナギニがその遺体を食べたと思われる。
ピーター・ペティグリューの不注意により、バーテミウス・クラウチ・シニアがヴォルデモート卿の服従の呪文から逃れて脱走した。クラウチが彼らの計画を通報するようなことがあったらペティグリューをナギニの餌にするとヴォルデモートは脅した。しかしクラウチは自身の息子に発見され殺害された。ペティグリューを食べる機会を失ったナギニに対しヴォルデモートは謝罪した。
Nagini_Little_Hangleton.jpg墓地におけるナギニ
ハリー・ポッターを捕まえてヴォルデモート復活すると、ナギニは復活の儀式が行われたリトル・ハングルトン墓地を這い回った。主人はハリー・ポッターを殺した後、遺体を餌にすると約束した。ハリーは移動キーを用いてセドリック・ディゴリーの遺体(儀式の前、ヴォルデモートの命令によりペティグリューが殺害した)を連れてホグワーツ魔法魔術学校に戻ったためこの機会は失われてしまった。
アーサー・ウィーズリーの襲撃 Nagini_attacks_Arthur_Weasley.gifアーサー・ウィーズリーを攻撃するナギニ
1995年のクリスマス直前、ナギニは予言を奪取すべく闇の帝王から魔法省に送り込まれた。神秘部に侵入したナギニは、同じ予言の警備に来ていた不死鳥の騎士団メンバー、アーサー・ウィーズリーに遭遇した。アーサーに気づかれてしまったナギニは彼を攻撃した。この攻撃は夢の中でハリー・ポッターに目撃されていた。ハリーはナギニの視点でこの出来事を見ていた。重傷を負ったアーサーは聖マンゴ魔法疾患傷害病院に運び込まれた。彼は一命を取り留めたが定期的に血液補充薬を飲むことを余儀なくされた。研修癒者オーガスタス・パイの提案でアーサーはマグルの縫合を試したが、妻のモリーは快く思わなかった。
ナギニの毒は血液の凝固を遅らせ、縫合を破ってしまった。そのため、包帯が外されると血が噴き出す事態となった。最終的にはこの毒に対する解毒剤が発見されアーサーは完治した。ヴォルデモートの心がそのとき偶然ナギニの中にあったため、それを通してハリーがヴィジョンを見たのだと、アルバス・ダンブルドアは考えた。考えを共有しハリーとつながる能力を持つということは、ナギニとヴォルデモートの深い絆を暗示するものであった。
チャリティ・バーベッジ殺害1997年、ナギニはマルフォイの館の会合に参加した。死喰い人たちがチャリティ・バーベッジと親戚内の不名誉な結婚を理由にマルフォイ家を嘲ると、この巨大なヘビは騒音が気に入らずに興奮した。大きく口を開け鳴いたが相手にされなかった。怒ったヘビをなでた後、ヴォルデモートは静かにするように告げた。
Nagini_at_Malfoy_Manor_Dining_Table.jpgマルフォイの館のテーブルを這ってチャリティ・バーベッジに食らいつこうとするナギニ
会合の終盤、ヴォルデモートはとらわれの身であるホグワーツ魔法魔術学校マグル学教諭チャリティ・バーベッジを死の呪いを用いて殺害した。バーベッジの遺体はナギニの餌となった。
その後、ソーフィン・ロウルとアントニン・ドロホフがルキノ・カフェの決闘でハリーを捕獲することに失敗すると、ヴォルデモートはふたりに罰の選択肢を与えた。ドラコ・マルフォイの手によってさらなる拷問を受けるか殺されてナギニの餌になるかであった。ふたりはさらなる拷問を選び次の戦いまで生き延びることとなった。
ゴドリックの谷パーセルタングで話すハリーとナギニ(バチルダ・バグショットに変装)
ヴォルデモートの恐るべき闇の魔術により、ナギニはやがてバチルダ・バグショットの遺体の中に入れられ、ハリー・ポッターを待ち受けるためにゴドリックの谷に配置された。ハリーとハーマイオニー・グレンジャーが到着すると、ナギニはバグショットの家にふたりを誘い込んだ。ナギニは心のつながりを通じてヴォルデモートにふたりの到着を知らせた(ヴォルデモートはパーセルマウスの中でもさらにこのヘビを特別にコントロールできたようである)。ナギニは衣装箪笥の汚れた衣類を調べるハリ-・ポッターに奇襲攻撃を仕掛けた。
Harry-Potter-And-The-Deathly-Hallow1.jpgハリー・ポッターを攻撃するナギニ
ヘビには熱や動きを感知するヒトにはない能力が備わっているため、ナギニは透明マントを被ったハリーとハーマイオニーの居場所を感知することができた。ナギニはハリーと戦い、ハリーを噛んで、主人に差し出すべく巻き付こうとした。しかしハーマイオニーがハリーを助けに現れ、ナギニに向けて爆発呪文を使用した。ハリーとハーマイオニーは窓から逃げ出しヴォルデモートが到着する直前に姿くらましした。のちに「ポッターウォッチ」において、不死鳥の騎士団から情報提供を受けたリー・ジョーダンにより、バチルダ・バグショットの遺体の一部が発見されたことが報じられた。
ホグワーツの戦いと死1998年、ハリー・ポッターが分霊箱を探し求めていると知ったヴォルデモート卿は、ナギニを保護の魔法の囲いに入れて殺されないように保護した。ヴォルデモートはナギニのためだと説明したが、実際には自身の不死を確実にするためであった。ヴォルデモートはナギニをこれ以上任務に送り出さないことを決断した。
B7C32M1_Nagini%27s_attack_on_Snape.png主人の命令でスネイプの首に牙を突き立て殺害するナギニ
ホグワーツの戦いにおける一時間の休戦の直前、叫びの屋敷にて、ヴォルデモートは囲いを拡張して覆い被せることでナギニを利用してセブルス・スネイプを殺害した。ナギニはスネイプの首に牙を突き立て、ヴォルデモートが保護の囲いをスネイプから引き離すと、彼は傷口から血を吹き出しながら床にくずおれた。
ハリー・ポッターがヴォルデモートにより、一時的に殺されると、ヴォルデモートは彼らを脅かす者はいなくなったと信じナギニを保護の囲いから外に出した。死喰い人たちがホグワーツに勝利の行進をしているとき、ナギニはヴォルデモートの肩にまとわれていた。
Neville_Longbottom_slaying_Nagini_DHF2.pngグリフィンドールの剣でナギニの頭を切り落とすネビル・ロングボトム
ネビル・ロングボトムがヴォルデモートを公然と批判すると、ヴォルデモートは組分け帽子を彼の頭に乗せ火をつけることで罰を与えた。すると死喰い人たちは反撃を受け、再開された戦いにおいてネビルが組分け帽子からグリフィンドールの剣を引き抜いた。ネビルが剣を一閃すると、ナギニの頭は宙に舞い地面には血が降り注いだ。ヴォルデモートは怒りの叫び声を上げた。
その後ナギニの死によってヴォルデモートの最後の分霊箱が破壊されたことになり、彼の不死状態は解かれてしまった。ヴォルデモートは怒りのままネビルを殺そうと試みたが生きていたハリーによって阻止された。死の呪いが再び逆流したことによりヴォルデモートも死を迎えることとなった。
アルバス・ポッターとスコーピウス・マルフォイによって作り出された代替現実において、彼らはセドリック・ディゴリーの命を救った。三大魔法学校対抗試合において、これがセドリックにとっては大きな屈辱となり、彼を死喰い人に加わるような暗い人間に変えてしまった。その結果、ホグワーツの戦いにおいてセドリックがネビルを殺害し、ナギニが殺されることもなくなった。ヴォルデモートは不死性を手に入れハリー・ポッターを殺害した。これにより闇の帝王の世界征服が実現することとなる。
2010年代に魔法界を襲ったカラミティにおいて、ナギニのファウンダブルな記憶が不思議なことに世界に現れた。
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